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妹「もこもこぱんつだよ」

ライトノベル新刊情報サイト「ラノベ総合案内所」が出来ました.

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:21:33.63 ID:61YcAmOn0
妹「おにいちゃん、おにいちゃん、ほらほら見て、もこもこぱんつ」


6歳の妹が短いスカートを捲り上げて、可愛いお尻をぷりっと突き出す
そこに見えた毛糸のパンツはアニメのキャラクター入


男「毛糸のパンツだね」

妹「もこもこだよ」

男「それでもこもこパンツなんだ」

妹「うんっ」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:23:06.15 ID:61YcAmOn0
妹「ほらここ、ぴかちゅついてあるの」

男「ほんとだね」

妹「かわいい?」

男「うん、かわいい」

妹「ぴかちゅかわいい?」

男「妹がかわいいよ」

妹「えへへ、おにいちゃんすきぃ」

 そう言って俺に抱きついてくる
 妹はほんとに嬉しそうに笑う
 俺はその笑顔が大好きだった

男「よしよし」

 だから俺は妹を抱きしめる
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:24:47.13 ID:61YcAmOn0
妹「今日のおやつはー?」

兄「それがいつものところにないんだ、母さん忘れたのかなぁ」

妹「ええーないのー」

兄「どうしたんだろ……」

妹「おやつたべたいー」

兄「うーん……そうだ駄菓子屋行こうか?アメ買ってやるよ」

妹「うんっいくっ」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:27:21.92 ID:61YcAmOn0
 駄菓子屋

兄「おいしいか」

妹「うん、おいしーよ」ペロペロ

兄「そうか、よかった」

妹「あー」

兄「なに?」

妹「ほらあれぇ」

兄「ん?」

妹「がちゃがちゃ、ぴかちゅのやつ」

兄「ガチャポンかあ」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:29:36.37 ID:61YcAmOn0
兄「したいの?」

妹「んー」

兄「……200円、にいちゃんの小遣いなくなっちゃうよ」

妹「ん……じゃあいい」

 妹の可愛い下唇がぴょこんと突き出る
 困ったり機嫌が悪くなるときの癖


兄「ほらまた下唇出して、かわいい顔が台無しだよ」

妹「いいもん」

兄「ほら200円あげるから、やってきな」

妹「いいの?」

兄「いいよ」

妹「わーい」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:31:08.66 ID:61YcAmOn0
 ガチャガチャ

  コロン


妹「んっと」

 パコッ

兄「ピカチューでた?」

妹「ん……ちがった」


 中から出たのはピンクのウサギみたいなやつだった


兄「あー残念、ピカチューじゃなかったね」

妹「うん……でもこれもかわいいよ」

兄「そうだね、かわいいね」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:32:10.56 ID:61YcAmOn0
妹「おにいちゃん、ありがとー」

兄「俺からのクリスマスプレゼントだよ」

妹「えへへっ、おにいちゃんすき」

 そう言って俺に抱きついてくる
 妹はほんとに嬉しそうに笑う
 俺はその笑顔が大好きだった

兄「よしよし」


 そして俺は妹を抱きしめる
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:33:44.17 ID:61YcAmOn0
妹「ねえ、おにいちゃん」

兄「なにー?」

妹「クリスマスにサンタさん来るかな」

兄「来るよ」

妹「ほんと?」

兄「うん、前の時も来ただろ」

妹「そっか、よかったー」

兄「もうすぐだね、クリスマス」

妹「うんたのしみー」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:36:11.06 ID:61YcAmOn0
 冬の早い夕暮れの中妹と手を繋いで家へと急ぐ
 公園を抜け角を曲がると家の明かりが見えてくる
 いつもは暖かく迎えてくれる外灯
 しかしその日は何故か薄ら寒く感じた


兄「ただいまっ」

妹「ただいまー」


 玄関を開けると薄暗く静まり返った廊下
 靴を脱いでいると
 奥のリビングから父親が顔を出した


父「帰ってきたか」

兄「あれ?父さん今日はこんな早いの」

妹「おしごとおわりー?」

兄「かあさんは?」

父「奥にいる」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:36:58.20 ID:61YcAmOn0
父「お前に話があるんだ」



父「父さん達な、離婚することになったんだ」


え?りこん?りこんってなに……?



言葉の意味はわからない、
しかしその父親の表情に俺は怯えた

横を見ると妹の不思議そうな顔、
でもその下唇はちょこんと突き出されていた
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:37:57.58 ID:61YcAmOn0
 そして俺達の両親はあっさりと離婚届けに判をつく
 妹は母親に俺は父親にそれぞれ引き取られることに
 幼い俺達は為す術も無くその決定に従うことしか出来なかった

 どんな理由かも知らされない、
 知らされたところで理解はできなかっただろう

 ただ妹と離ればなれになるのが悲しかった
 寂しかった



 その年のクリスマス、
 妹にサンタは来なかった
 もちろん俺にも


 俺が10歳、妹6歳の年の瀬のことだ
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:41:09.32 ID:61YcAmOn0
 そして、それから10年後
 またクリスマスの季節


 夕方、帰宅し玄関を入るところで背中に声をかけられた

 「あの……すいません」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:43:43.89 ID:61YcAmOn0
 振り向くとそこに長い髪の少女が立っていた
 どこかの女子高らしい制服姿
 恥ずかしそうにこちらを見つめている

 ドキンと胸が鳴る
 甘酸っぱいような締めつけられるような感覚が込み上げてくる


 「おにぃ……」


 誰だろう?
 可愛い女性から声を掛けられるという、おそらく人生始まって依頼の出来事に、俺は思わず身構えてしまう
 自然と表情も硬くなったのか、少女は言葉を詰まらせた


 「男……さん、ですよね」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:46:05.07 ID:61YcAmOn0
兄「「そう、ですけど?」

 「……私です」

兄「「え?誰?」


 そう言った途端、彼女の顔が曇ったように見えた


妹「あの……私妹です」

兄「妹?……ええっ」


 それは10年ぶりに会う妹だった
 そう言われれば幼い頃の面影は確かに残っている
 しかし、頭の中の幼い妹と、今眼の前に立っている美しい少女を一致させるのは難しかった


妹「……やっぱり覚えてないですよね」

兄「あ、いや覚えてる、もちろん覚えてるよ」


 俺は慌てて言い繕う、覚えているのは確かだから嘘じゃない
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:49:34.99 ID:61YcAmOn0
妹「あ……よかった……」

兄「久しぶり……だね」

妹「はい」

 妹の声は柔らかく耳に馴染む
 そうだ、覚えている
 これは妹の声だ  

兄「どうしたの?急に、もしかして母さんに何かあった?」

妹「いえ、そんなことないです」

兄「だったら……」


妹「……ちょっと……近くまで来たから」


 そしてなぜか妹は目を逸らした
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:51:11.88 ID:61YcAmOn0
妹「すいません……」

兄「え?なにが」

妹「急に来ちゃって迷惑……でしたよね」

兄「そ、そんなことないよ……妹……ちゃん」

妹「ちゃん……」


 ぎこちない会話
 緊張してなにを話していいか判らない
 
 だって、こんな可愛い子なんて相手したことないし
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 20:54:06.50 ID:61YcAmOn0
 そこで、玄関前で立ち話してることにやっと気がついた


兄「こ、ここじゃなんだから、家入ってよ」


 妹を促して玄関に入る




兄「家の中覚えてる?」

妹「家のことはあんまり……」

兄「そりゃそうだね、小さかったし」

妹「でっでも、よく覚えてることも……あります」

兄「あ、ごめん。馬鹿にしたわけじゃないんだよ」

妹「そういうことじゃ……ない……です」


 ちょっとムキになった感じも可愛いくて
 また込み上げる甘酸っぱい感情に
 俺は言葉を呑んでしまう
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:03:59.49 ID:61YcAmOn0
妹「あの……お父さんは?」


 妹がソファに腰をおろしながら尋ねる
 少し不安そうに


兄「ああ、転勤とやらでさずっと帰って来ないんだ」

妹「そう……なんですか」

兄「会いたかったの?」

妹「……」


 妹は無言で首を振る、強く
 そうか親父、妹も俺と同じだ
 
 あんた、嫌われてるよ


妹「私のお父さんはあの人じゃないです」

 わかるよ
 母さんが再婚した人と過ごした時間方が長いもんな
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:06:47.19 ID:61YcAmOn0
 俺は話題を変える


兄「えっと、今は高校」

妹「一年です」



 それから俺達は今までの自分達の生活をポツポツを話した

 会話の間が開く

 ぎこちない時間が流れる


 俺にはまだ目の前の美しい少女が妹という実感がなかった



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:10:03.69 ID:61YcAmOn0
 無言……

 手元を見つめる

 何か話さなきゃと思うほどに話の糸口が見つからない
 なんで俺こんな焦ってる?

 そうだ、お茶でも

兄「あの……お茶」

妹「あの……私携帯……」


 俺と妹が同時に出した声に
 その時もう一つの声が重なった


 「ただいまっ!……あれぇ」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:13:19.46 ID:61YcAmOn0
 そうだあいつの帰ってくる時間だ
 俺のもう一人のいもうと、糞親父の再婚相手の連れ子、義妹

 その義妹がリビングの入口に立っていた、
 なぜか少し戸惑った表情で

 しかしすぐにそれは満面の笑みへと変わった


義妹「あれ?兄貴どうしたの?女の子連れ込んじゃって」

兄「ばかっ、そんなんじゃないって」

義妹「いいからいいから、こんちは?っ!」

妹「こんにちは……お邪魔してます」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:20:59.78 ID:61YcAmOn0
 義妹は妹の顔を覗き込む
 あきらかに興味津々だ


義妹「うわぁすごい美人じゃん、やったね兄貴」

兄「違うから、そういう事言わないでいいから」

義妹「こんな兄貴だけどいいとこもあるから仲良くしてやってねっ」

 義妹はすぐ他人と打ち解ける
 俺と違って
 多分、妹とも

妹「……」

義妹「あれ?嫌われちゃったかな……」

妹「い、いえ……」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:22:57.10 ID:61YcAmOn0
義妹「じゃ、邪魔者はあっち行ってるから」

兄「だからっ、勘違いしてんじゃねえって」

妹「……」

義妹「ふうん」


 チラッと意味ありげにこちらを見て
 そのまま義妹は階段を2階へ上がって行った

 再び重苦しい空気が帰ってくる


妹「あっ、あのっ」

兄「えっ?」

妹「今の人、兄貴って……」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:30:51.72 ID:61YcAmOn0
兄「ああ、あれ今の母親の連れ子でさ義妹、俺より二つ下だから、妹ちゃんより二つ上だよ」

妹「そうなんですか……義妹さん……」

兄「なんか元気印な奴でさ」


 そうだあいつの話題で……


兄「血は繋がってないけど本当のいもうとみたいでさ」

妹「本当の……」


妹「そうですか」

兄「話してみる?気さくで面白いやつだよ」

妹「……」

兄「呼んで来ようか」


白状すると俺は重苦しい空気に耐えかねて
義妹に逃げようとしていた
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:39:02.91 ID:61YcAmOn0
妹「私……これで帰ります」

 妹は急にソファから腰を上げた
 こちらを見ずにそのまま廊下へと向かう

兄「えっ……」


妹「遅くなると叱られますから」

 
 まるで抑揚を付けずに
 妹はそう言った
 俺が声を掛ける前に
 


 しかし俺は声を掛けられなかった
 引き止めてどうする? 何を話す?
 もういいだろ
 だが

 胸が痛い
 
 
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:42:08.59 ID:61YcAmOn0
 妹は出て行った

 なぜか溜息が出た
 深い溜息

 そこへすれ違いに義妹が廊下から入ってきた


義妹「あれ?さっきの女の子もう帰ったの?」


 訝しげに俺に尋ねる


兄「ああ……」

義妹「兄貴ったら、エッチなことしようとしたんじゃないの?」

兄「ばっ馬鹿言うなよ」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:46:33.29 ID:61YcAmOn0
義妹「なんか変な顔してたわよ、声掛けても聞こえてないみたいでさ」

兄「変な顔?」

義妹「うん、こんなふうに下唇出しちゃって」

兄「えっ?!」

 突然幼い妹の顔が思い浮かんだ

 困ったとき、怒ったとき、そして悲しいときに出る癖
 幼い妹が可愛い下唇をぴょこんと突き出した、あの顔
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 21:56:38.61 ID:61YcAmOn0
義妹「兄貴?どうしたの?」


 茫然とする俺に義妹が近づいてくる
 

兄「えっ……」

義妹「ほんとにエッチな事したんじゃないでしょうね」

兄「ま、まさか……実のいもうとに」

義妹「実のいもうと?えっどういうこと?」


兄「実はさ……」


 俺に実のいもうとがいることを義妹は知らなかった
 それはそうだろう
 そんなこと話したことなかったから
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:02:19.51 ID:61YcAmOn0
 俺は妹のことを話した
 急に離れ離れになったこと、今日突然訪ねてきたこと
 そして、

 黙って話を聞いていた義妹が急に怒ったように大きな声を出した


義妹「なにやってんのさっ」

兄「なにって」

義妹「いもうとなのに何であんな他人行儀な言葉遣いしてんのよ」

兄「お前……聞いてたのかよ」

義妹「ち、ちがうわよ、勝手に聞こえてきたんだから……」

 
 そんな大きな声で話していたつもりはなかったんだが
 

義妹「そんなことより、折角勇気を出して会いに来たのに、他人扱いされたんじゃ悲しいに決まってるじゃん」

兄「俺が敬語使えって言ったわけじゃ……」

義妹「だからっ、兄貴の態度見て敬語になっちゃったに決まってんでしょうがっ」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:05:39.13 ID:61YcAmOn0
そうか

そうか、壁を作ってたのは……


兄「俺そんなつもりじゃ」

義妹「あの子はずっと兄貴を慕ってたんだよ、きっとそう。それを、あんな敬語使わせちゃって」

兄「慕ってたって、なんでお前にそんなことわかるんだよ」

義妹「当たり前でしょ、私だって……」


 なぜか
 義妹は言葉に詰まった


義妹「そんなの後でいいから、ほらっ、さっさと追いかけなさいよっ」


そうか、壁を作ってたのは


俺の方だったんだ
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:09:26.51 ID:61YcAmOn0
兄「すまん、行ってくるっ!」

 俺は脱いだままだった上着を手に持った



義妹「そんなのわかるわよ……」

義妹「私だって……これでもいもうとなんだからね」


義妹「ちぇっ……顔色変えちゃって、なによ」



義妹「もうっ……なんか妬けちゃうじゃないのよ……」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:13:02.10 ID:61YcAmOn0
 家から飛び出して妹の姿を探す


兄「どっち行ったんだ……」


 その時拗ねた妹の小さな背中が頭に浮かんだ
 滑り台にもたれていた後ろ姿


兄「……そうだっ」


 俺は駆け出した

 きっとあそこだ

 幼い頃、気に入らないことがあるといつもあそこで拗ねていた
 角を曲がったところのあの公園


 俺と妹がいつも遊んだあの公園
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:18:09.34 ID:61YcAmOn0
 走る
 角を曲がると公園だ

 公園に駆け込み周囲を見渡す
 見つけた
 やっぱりだ
 妹の背中が見えた

 滑り台にもたれている
 胸が早鐘を打つ
 近づきながらそっと声をかける


兄「妹ちゃん……」


 妹の肩がかすかに震えたように見えた


妹「……」

兄「妹ちゃん!」


 もう一度声をかける
 妹は振り返らない
 聞こえていないはずはないのに
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:21:07.03 ID:61YcAmOn0
 どうしたんだ
 また妹が遠くへ行ってしまう

 もう嫌だ

 そう思った途端
 思わず大きな声が出た

兄「妹っ!」

 今日初めて呼び捨てた

 二人を隔てた長い時間が
 幼い頃のように呼び捨てにするのを躊躇わさせていた

 いや
 いやちがう、誤魔化すな
 本当は成長して綺麗になった妹に気遅れしていたんだ


妹「おにいちゃん……」

 
 そして妹は振り返った
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:33:19.50 ID:61YcAmOn0
妹「おにいちゃんって呼んでいいですか」

兄「当たり前だろっ」


兄「敬語もやめてくれっ……俺が、俺が悪かった」

妹「っ……」

 

兄「ごめん、妹がその……あんまり綺麗になっちゃったんで」

妹「え?」

兄「馴れ馴れしくすると嫌われるかなって」

妹「そんなことない、そんなことないよ」


 そう言って泣きそうな顔で微笑む妹の可愛い下唇は
 もう突き出されていなかった
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:40:46.88 ID:61YcAmOn0
 そしてしばらくの間、俺達は並んで滑り台に持たれていた
 無言……
 しかし、もうさっきの重苦しい空気はではなかった
 心地良い沈黙 


妹「あ、そうだ」


 妹が思い出したようにこちらを見た


妹「おにいちゃん」

兄「ん?なんだ」





60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:48:44.30 ID:61YcAmOn0
妹「私携帯持てるようになったんだ」

兄「へえ、今時中学生でも持ってるのに」

妹「うち厳しいから、高校に受かったらって約束してたんだよ」


 妹は可愛らしく微笑む
 胸に込み上げる甘酸っぱい感情に
 またドギマギしてしまう


妹「メアド交換してくれる?メールしていいかな?」

兄「当たり前だろ、どんどんして来いよ」

妹「ありがとう、私いっぱいっぱいメールするね」

 そう言いながらポケットから白い携帯を取り出す
 ふと見ると、ストラップに見覚えがあった
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:53:59.35 ID:61YcAmOn0
兄「それ、あの時の」


 そう、それはあの冬の日のガチャポン
 ピンクのウサギみたいなポケモン


妹「あ、覚えてくれてたんだ」

 
 妹はそれを優しく撫でる


妹「これ、パッチールっていうんだよ……私の宝物」


 妹はずっと大切にしてくれていた
 あの日のプレゼントを、俺との思い出を


兄「妹……」


 締めつけられるような胸の苦しさに負け
 思わず俺は妹を抱きしめていた


兄「ごめん……放ったらかしにてて、ごめん」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 22:58:13.26 ID:61YcAmOn0
妹「おにいちゃん」


 俺の胸の中で妹が笑っている
 

兄「ん?」

妹「さすがに年頃のいもうと抱きしめるのははどうかと思うよ」

兄「あっああ……ごめん」


 慌てて手を放す


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 23:03:58.36 ID:61YcAmOn0
兄「ごめん、昔を思い出しちゃってつい……」

妹「ふふ」

兄「何笑ってるんだよ」

妹「おにいちゃん謝ってばっかり」

兄「だって、嫌だったんだろ」

妹「ううん」


 妹は笑いながら首を振った


妹「ううん……嬉しかった」

 そう言って妹はぴょんと後ろへ跳ねた
 そしてそこからまた俺の方へ飛ぼうとして
 
 転んだ 

妹「きゃあっ」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 23:07:23.11 ID:61YcAmOn0
 尻餅をついた妹
 スカートの中が丸見えだ


妹「きゃっ!見ちゃだめ」

兄「あ……」

妹「おにいちゃん……見た?」

 
 俺が見たのはもこもこの


兄「毛糸のパンツ」

妹「だって……今日冷えるんだもん」

妹「やだ、恥ずかしいよ……」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 23:10:17.44 ID:61YcAmOn0
 妹の頬が真っ赤に染まる
 俺はちょっとからかいたくなった


兄「ポケモン柄じゃないんだな」

妹「当たり前でしょ、もうっ」


 そう言いながら助け起こそうとしていた俺の首にしがみついてきた


兄「お、おい」

妹「会いたかった……」

妹「おにいちゃんにまた……甘えたかった」



67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 23:11:23.36 ID:61YcAmOn0

 妹はほんとに嬉しそうに笑った
 あの頃のままの笑顔で

 そしてやっぱり俺はその笑顔が大好きだった

兄「よしよし」

 そしてまた俺は妹を抱きしめる

 あの頃のように




そして今年のクリスマス

妹にはサンタがやってきたらしい


そして俺にも……

                      おしまい
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 23:16:08.30 ID:wettG8qH0
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 23:17:08.67 ID:61YcAmOn0
さて、ここで問題です

最後の文

  妹にはサンタがやってきたらしい


  そして俺にも……

と、ありますが
これはどういう意味なのでしょうか?
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 23:29:32.64 ID:FQD0to/c0
願い事かなったんだろ
義妹とちゅっちゅとあk
大層乙であった
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/24(金) 23:42:57.41 ID:8C9P7+m1P
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 07:19:42.14 ID:gaTeqRGk0
ほんわかした、乙
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 08:36:34.93 ID:C4Drtyzr0
恋人はサンタクロース
つまりそういうことか…
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 09:07:26.99 ID:v4FK05q00
言い忘れた、短かったけどその分うまく構成されてて面白かった、乙
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 09:13:46.43 ID:v4FK05q00
…それ町見てからどうも推理に嵌って困る
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 10:21:54.77 ID:l1jkfQGM0
つまり読んだ奴がそれぞれ考えて楽しめってことだろ
作者も適当に書いたんじゃないか?
あと義妹との絡みももっと読みたかった

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 12:19:42.64 ID:C4Drtyzr0
もしかして両親の離婚は恋人になるための伏線か
いや、エロ漫画の読みすぎかも……

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