- 2010-10-23 (土) 15:25
- けいおん!
いつもの学校、いつものランチタイム。
いつもの調子で純ちゃんが言うので、私もいつもの調子で相槌を打った。
「そ、それだけ……?」
「だって、超能力って言われても」
「あー、そうだね。確かになかなか信じられる話じゃないか」
「それじゃあねぇ……憂、このベーコン持って」
アスパラに巻いたベーコンを剥がして、純ちゃんは私に箸を寄越した。
言われた通りに箸でベーコンを持ち上げると、純ちゃんはぷらぷら揺れるベーコンを見つめだす。
「……ふんっ!」
純ちゃんが激しく鼻息を噴出した。
特におかしいことは起こらないようだけれど。
純「食べてみてよ」
憂「…っ!?…すごく甘いっ!?」
「あれ……ふんふんっ!」
純ちゃんとしても不服な結果なのか、懸命に鼻息を噴き出し続ける。
「ねぇ、純ちゃん……」
「いや絶対出るから。持ってて憂」
「良いけど……」
正直、そろそろ恥ずかしいかな。
周囲の目も向いてきた気がする。
「う……しょうがないな。じゃあ地味ーな最小出力でいくよ」
さすがに純ちゃんも、視線には気付いていたらしい。
照れ臭そうに目線をちらちらさせて咳払いをした。
「さて。アヨイショー!」
叫んだ瞬間、純ちゃんの瞳がきらりと光ったように見えた。
私が持っている箸に、ぴくりと振動が伝わる。
ピンク色のベーコンがぶるぶる震えて、脂を噴きだしていた。
初めは何が起こっているか理解できなかったけれど、ベーコンが徐々に変色していくにつれ、私は状況を理解した。
「ふふん」
満足げに笑った純ちゃんの前で、私は恐る恐るベーコンに指先を触れてみた。
「熱っ」
ちょん、と触れただけの指先が、一瞬にして私の耳たぶに吸い寄せられる。
慌てて指を見たけれど、やけどした様子はなくてひと安心。
「そう、これが私の能力……お肉を加熱する力」
自信満々に言いきる純ちゃん。
うん、なんだろう。
「純ちゃんがいたらお料理が楽でいいなぁ」
すごく拍子抜けしちゃった。
「超能力なんて言うからびっくりしちゃったけど、なんか可愛い能力だね」
「んなっ! 今のは最小出力だったからで……」
「でも、それ以外使い道ないよね?」
「ぶー」
私が笑うと、純ちゃんは膨れっ面をしてすねてしまった。
怒らせてしまってなんだけど、特にフォローはしてあげられそうにない。
「まあ、ね……こうしてお弁当を温め直すくらいしか……」
「いいんじゃないかな。人よりちょっと良い毎日だよ」
私だったら、それだけでも十分超能力に目覚めた価値があると思う。
お肉を焼き過ぎないように中まで火を通すのは、ちょっとだけ難しかったりするのだ。
「どうせ目覚めるならもっとすごい超能力が良かったよー」
「でも、あんまり常人離れした能力は嫌じゃない?」
「うーん……そういうのも悪くはないと思うけどなー」
純ちゃんは顎を撫でる。
純ちゃんの欲しがった「もっとすごい超能力」って、一体どんな力なんだろう。
「人にはどうやっても真似できない力で、他の人間を圧倒するの。良くない?」
「天才の憂には分かんないかもしんないけどさ」
「……天才だなんてことないよ」
私は昔から、人に天才だって言われることが多い。
純ちゃんにも、時折言われてしまう。
確かに、私は人より飲み込みが早いんだと思うことは多々ある。
だけど、だからって毎度毎度「天才」の一言で片づけられるのは気分が良くない。
私だってそれなりに努力しているから、人並み以上の仕事をできているのに。
ほんの少しばかりの抗議として、私は未だ箸にぶら下がっていた純ちゃんのベーコンを口に運んだ。
「とにかくね、私はもっと超能力を極めていくよ」
「よく分からないけど……そんなことしなくていいんじゃないかな?」
「まぁまぁ、良いじゃんって」
純ちゃんはひらひら手を振った。
それで純ちゃんが満足するならそれでもいいとは思うけど、
お肉を熱くする力をこれ以上強くしてどうするんだろう、とも思う。
もうすぐ中学も卒業するというのに、念力でお肉を焼くのはそんなに大事だろうか。
純ちゃんらしい努力の方向性ではあるけれど。
「上手くできるようになったら、憂に一番に見せてあげるから」
「ほんとに? ありがとう」
でも、頑張ろうという人を無理に引きとめるのもおかしな話。
私は陰ながら純ちゃんを応援することにした。
――――
「ん?……」
リビングでお姉ちゃんがくつろいでいる。
少し眠たそうな目をして、たまにあくびをしたりして。
とうとう耐えきれなくなって、ソファーに寝そべってうたたねを始めてしまう。
私はちょっと料理の手を止めて、そろそろとリビングへ。
「すー……すー」
そして、しばらくお姉ちゃんの幸せに満ちた寝顔を観賞してから、物音を立てないように台所に戻って料理を再開する。
お姉ちゃんの寝顔を見ていると、本当に幸せなんだなってわかるから。
私はお姉ちゃんの幸せのために役立ててるって感じるから。
お姉ちゃんのことが大好きだから。
私は料理がおいしくなるように、丹精込めて鍋を回す。
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n,-、 |/∨l: : : ::?、! 辷リ 辷ソ !/!ハ: : : ト、!/`’ ,、n
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ヽ、 イv´:.::.::.::.::.:|::.::.|::.::.::.::ト、 /ィ fi.ド、//::.::.:|::.::.::|:.::/:.::.::.:| |::!?_ .ノ
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V::.::.::.::.::::.::.::.::.::.::.::/|::.::.::::.::.?::.::.| |. | |::.:/:.::.::.::.::.::!、.::.::.::::.:./!::.::.::::.::.::.::.::.|
正直に言ってしまうと、私はお姉ちゃんを愛している。
親兄弟に向ける親愛のそれじゃなくて、胸を焦がすような愛情だ。
常識に反していることは分かっている。だから、私だけの胸に秘めている。
どうして姉妹同士でそんなことになってしまったのかというと、これには純ちゃんが吐き捨てた「天才」という言葉が関わってくる。
私は自分のことを天才と表現されるのがたまらなく嫌いだ。
――――
発端は幼稚園の頃、私の描いたクレヨン画が市から賞をもらったと聞かされた日。
今でもよく覚えている。私はたくさんのフルーツの中からリンゴを描いた。
先生から、よく見て描くようにと言われたから、私はまずリンゴをじっと見つめた。
まず形がまんまるでないことに気付いた。
表面はつやつやで、白く見える場所すらあることに気付いた。
黄緑色の斑点に気付いた。リンゴは真っ赤じゃない。場所によって皮の色も違っている。
私は懸命に、今まで自分の知らなかったリンゴを探究した。
他の子たちがすいすいとクレヨンを動かす中、ただじっとリンゴを見ていた。
そしてようやく、私の頭の中に本物のリンゴが見えた。
あとはそのイメージ通りになるよう、画用紙にクレヨンを擦りつけた。
私はきちんと努力をして、見えるままのリンゴを描いたんだ。
そしたらどうだ。
「憂ちゃんは天才かも知れないわね」
園長先生は私の努力をあっさりと切り捨てて、かつニコニコと笑った。
私がその一枚の絵を描くためにどれだけ頑張ったか、とか。
そんなことには興味なんてないらしかった。
私は子供だったから、怒るよりも先に、泣いて走りだしてしまった。
走って、走って、自然と行きついた先にお姉ちゃんがいた。
「おぉ、どうしたーうい。よしよーし」
お姉ちゃんに抱き着いて、私はえぐえぐ呻きながら必死でわけを話す。
「わたしね、絵でしょうをもらったんだけどね」
「しょうって?」
「すごく上手な絵をかいたひとにあげるものだよ」
お姉ちゃんの分からない所は、うまく喋れない私の代わりに和ちゃんが補足してくれた。
「なんと。うい、そんなにすごいものを!」
「うん、けどね……」
私は次いで、園長先生の言葉を言おうとした。
けれど、お姉ちゃんが次に放った言葉によって、その必要はなくなってしまった。
「ういはすごいなぁー。いっぱいがんばったんだねぇ」
――――
思えば、その時からかもしれない。
お姉ちゃんに対して、許されざる感情を抱き始めたのは。
何も言わなくても、私の努力を理解してくれるただ一人の人間。
「くー……」
私のお姉ちゃんである、平沢唯。
本当の味方は、お姉ちゃんだけ。
だから私は、お姉ちゃんのためなら何でもする。
何でもできる。
「よしっ」
お姉ちゃんの好きな、甘口カレーが出来上がる。
私はそのことを知らせようと、リビングへとスリッパを鳴らして駆けた。
「お姉ちゃん、ごはん出来たよー」
いや。ご飯ができたことを知らせよう、というのは半分くらい建前だ。
軽く体を揺すってあげて、起きないことを確認すると、私はお姉ちゃんの耳にそっと口を近づけた。
「お姉ちゃん、起きて……」
小さな耳に、そっと囁く。
長い同居生活で知った、お姉ちゃんのとあるクセ。
横になって寝ている時に耳元で声をかけると、
「んぅ」
もぞもぞと顔をこちらに向けて、腕を伸ばして、
「ちゅー……」
抱きしめながらキスをしてくる。
「んっ、ふ……あむ、ちゅ……」
しかも、けっこう情熱的なやつを。
どこで覚えたのやら分からないけど、とにもかくにも脳みそが溶けそうになる。
息苦しさにお姉ちゃんが目を覚ますまで、理性の糸が切れないようにがんばらな……きゃ。
何だか、今日は特に体が熱くなる。
いつもと変わらないお姉ちゃんのキスだけど、もう無理かもしれない。
私の掌が忙しく動き回り、お姉ちゃんの脇腹をとらえたところで、お姉ちゃんの唇が動く。
「ん……あえ、うい?」
ちゅっ、と唇が余韻を残して離れる。
「ごめん、またやっちゃったね。……ご飯できたの?」
何食わぬ顔でお姉ちゃんは尋ねる。
他の家庭がどうかは知らないが、我が家では日常茶飯事だ。
私もお姉ちゃんも、いちいち動揺しない。
「うん、カレーだよ」
「きたー!」
高校生になってそろそろ1年になるけど、お姉ちゃんは未だに夕御飯がカレーというだけでテンションが上がる。
私はなんとなく後ろ暗さを感じて、お姉ちゃんのプレートにはお肉を多めによそっておいた。
――――
翌日のお昼時、純ちゃんは少しだけ力を増してきた。
「ぬふふ」
私がお弁当箱を開けると、もわっと湯気が上がった。
「見えてない物でも熱せるようになったよ」
湯気の元はチキンハンバーグからだ。
下に敷いたレタスが熱を受けて痛んでいる。ちょっと勘弁してほしい。
「すごいね?」
でも、そんなことはおくびにも出さない。
そんなふうに言っては頑張っている純ちゃんに対して申し訳ない。
「どうやって鍛えてるの?」
「とにかく実際にやってみることだね。目覚めさえすれば、意外とできちゃうものなんだよ」
そのペースだと支援する意味が無くて困る
「1日1時間、とにかく力を使ってみるんだ」
「見えないものだったり複数のものだったり、トリッキーな使い方に挑戦してみてる」
「そっか。そしたら何か使い道が増えるかもしれないね」
純ちゃんなら、ステーキハウスを一人で回せるかもしれない。
「まあ実際、やることは決めてあるんだけどさ」
「へぇー、どんなこと?」
「ひみつ」
ずいぶん満足げな笑顔を浮かべて、純ちゃんは指を立てた。
「やる時になったら教えてあげるよ」
「そう? うん、それじゃ楽しみにしてるね」
純ちゃんが何をするつもりなんだろう、とかはどうでもよくて、
一つの目標に向かって歩む純ちゃんを見ていることが、ただ心地よかった。
――――
純ちゃんが超能力に目覚めて一週間ほどしたある日のこと。
「お姉ちゃん……」
私は、いつものようにキスしてもらおうと、眠っているお姉ちゃんの耳元で囁いた。
「ん」
舌が入ってくることを期待してしまうような、熱烈なキス。
だけど今日は、それが本当に熱かった。
「おねぇ、ひゃ……んぐっ」
唇だけじゃない。お姉ちゃんの体中が熱い。
やけどしそうな熱さに、私の思考力が急速に奪われる。
しかし、私の欲望と、お姉ちゃんを心配する心が斬り結んだのは一合だけで、欲望はすぐに倒れた。
「んん……えいっ!」
お姉ちゃんの肩を掴んで、めいっぱい突き飛ばした。
「あれ、うい……?」
息を荒げながら、お姉ちゃんが目を覚ます。
「う……」
「お姉ちゃん、すごい熱だよ」
改めて、お姉ちゃんのおでこに触れてみる。
尋常じゃない熱さ。39度台だとあたりをつける。
「すぐに救急車を……」
「大丈夫、大丈夫だよ!」
お姉ちゃんが平常を訴えるけど、そんなの関係ない。
私は電話機へと駆けようとした。
「ういっ!」
だけど、お姉ちゃんが左足にしがみついてきて、私はバランスを崩して倒れ込んでしまう。
この一大事に、私は何をもたついているんだろう。
「もうすぐおさまるからぁ……」
お姉ちゃんは私の体を抱いて、のしかかってくる。
フローリングの上でお姉ちゃんを突き飛ばす訳にもいかず、
私は腹這いでお姉ちゃんを乗せたまま、電話機の方へ進んでいく。
「うい、良いからっ……もう!」
お姉ちゃんが右側にぐっと体重をかける。
左肩が少し浮いて、私はちょっとだけ振り向くような形となる。
その一瞬に、お姉ちゃんの顔が急接近した。
「んっ……」
素早く、唐突で一生懸命なわりに柔らかな感触が、私の唇を包んだ。
お姉ちゃん、キス上手だなぁ。
「はふ……」
唇が離れるころには、私の力は完全に抜けていた。
ころりと仰向けに転がされて、再びお姉ちゃんが覆いかぶさる。
「んむぅっ」
頭の中で、無数の火花がスパークする。
唇の隙間にとろとろと流れ込んでくる滴は、お姉ちゃんの唾だろうか。
口の周りがべちゃべちゃになる。甘く神経を刺激する匂いが、鼻腔に漂ってくる。
「あ、は……」
手首を上げることすらできない脱力感の中、お姉ちゃんが熱い体で私の唇をむさぼっている。
すりすりとお姉ちゃんの太腿が私の股間に擦りつけられ、我慢もできずお姉ちゃんに液体を噴きかけた。
お姉ちゃんも流石に私の反応の意味するところは分かっているらしく、意図的に太腿を押しつけ始める。
こ こ か ら 超 濃 厚 な ホ モ ス レ に な り ま す。
ご 期 待 く だ さ い ! !
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「ああ、はぁーっ!!」
狂人が咆哮するように、私ははしたなく喘いだ。
敏感な部分が、なおもお姉ちゃんの柔らかな太腿にぐりぐりと潰される。
「っう……あ、んうぅーっ!!」
お姉ちゃんに押さえつけられた全身が、びくりと大きく震えた。
「うい……」
やさしい手つきで、私の秘部と、もう片方の手で頭を撫でながら、お姉ちゃんは微笑んだ。
体を痙攣させつつ、私はお姉ちゃんの笑顔をぼんやりと見ていた。
「はあ……はぁ」
落ち着かない呼吸をする私のおでこに、お姉ちゃんは軽くキスをする。
「ごめんね、こんなことしちゃって……でも」
お姉ちゃんの顔が降りてくる。またキスが来ると思って、私は狂う覚悟をした。
けれど、くっついたのはおでこ同士だった。
「ほらね、おさまった」
「あ……」
私自身がひどく熱いせいかもしれないけれど、
少なくともお姉ちゃんのおでこは異様な熱をもってはいなかった。
「最近どうもこの時間になると、体が熱くなっちゃうんだ」
「でも結構すぐにおさまるから、救急車は呼ばなくていいんだよ、うい」
「ええっと……」
それじゃあつまり、さっきの情事は。
「ごめんね。これくらいしか憂を引き止める方法、思いつかなくって」
「うい……怒ってる?」
「怒ってないよ。私が先走っちゃったのがいけないんだもん」
私は落胆と不安と、ほんの少し幸せを感じつつ、平時の顔に戻った。
「それじゃあ、ご飯にしようよ」
――――
お昼にステーキハウスを開く純ちゃんを想像してしまったので、今日の晩ご飯はサーロインステーキ。
私とは相反して、すっかり冷めてしまったステーキを電子レンジで温め直す。
「……」
ぐるぐる回るステーキ。
お肉を加熱する超能力。
1日1時間のトレーニング。
純ちゃん。
何か、引っかかる。
「……」
チン、とお馴染みの音で加熱が終わる。
2枚目のステーキも温め直そうと振り返ったところで、私は目を見開いた。
電子レンジに入っていたステーキはもちろん温まっている。
問題は、まだお皿の上に置いてあるステーキまで、湯気を放っていることだった。
「……」
お肉を加熱する超能力。
1日1時間のトレーニング。
純ちゃん。
すぐ引いたお姉ちゃんの高熱。
疑ってかかる必要があると思った。
「ういー?」
「あ、ごめんお姉ちゃん」
でも、今はとりあえず食べようかな。
――――
「ねえ純ちゃん、いま超能力ってどんな感じ?」
純ちゃんと私が、自然かつ最も長時間に腰を落ち着けて話し合える場。
それは学校でのランチタイムに他ならない。
放課後お茶に誘ってもいいけど、純ちゃんが何か手を打ってくる場合もある。
このタイミングが一番、純ちゃんに考える猶予を与えないはずだ。
私は弁当箱を開くとともに、唐突に切り出した。
「どんな感じって?」
「どれくらい極めたかってこと」
「あぁ……うーん」
純ちゃんは天井を見上げて、軽く考え込む仕草をする。
「だいたい何でも出来るようになったかなぁ。あとは火力を上げるだけって感じ」
はぐらかすような回答だった。何でもできるって言っても、出来ないこともあるはずだ。
「何でもできる?」
「うん。どんなに遠くても見えなくても、何度のお肉がどこにあって、どんな動きをしているのか分かるんだ」
「そしてもちろんそれを温めることもできるよ。一瞬にして、ジュッとね」
「そんなの……流石に無理じゃない?」
あまりにも飛び抜けた能力すぎる。
だからこそ超能力というのかもしれないけれど。
「じゃあ憂、窓を見てて」
「え?」
「いいから」
促されるまま、窓の外に目をやる。
ぽつぽつと雲の浮かぶ青空の遠くを、三羽の黒い鳥がわたっている。
「ふっ」
純ちゃんが体をちぢこめた気配があった。
それに少し遅れて、三羽の鳥がシンクロして墜落し始める。
「……」
私は鳥が煙を上げながら落ちていくのを、呆然と見つめていた。
「はー、成功したっぽいね」
純ちゃんのその言葉で、何が起こったのかを理解した。
本当に超能力を成長させているらしい。
「まぁ今はこんなトコ。私の目的を果たすにはまだ遠いかな」
「そ、そうなの?」
純ちゃんの目標はまだまだ高いらしい。
こんな並はずれたことができてもまだ届かない純ちゃんの目的って、一体何なんだろう。
「……」
私はいつの間にか、純ちゃんを睥睨していた。
「一体、何をするつもりなの? 純ちゃん」
「やだなぁ憂、怖い顔はよしてよ」
そう言われても、私は純ちゃんに優しい顔は向けられなかった。
その理由は分からない。
確かに純ちゃんは無意味に生き物を殺したけれど、普段の私はそのくらいでここまで怒ったりしない。
「答えてよ」
今、これほど純ちゃんにイライラしているのはどうしてなんだろう。
私が純ちゃんのやりたいことに気付き始めているからだろうか。
「憂だって分かってるくせに」
確かに言うとおりだ。私は純ちゃんの目的を、確証はないけれど分かっている。
だからこそ、否定してほしい。
「分からないよ。純ちゃんの考えてること、分からない……」
「……ま、証拠が足りないか」
純ちゃんは泣く子をあやす母親のような目で、私を見ている。
「じゃあ、こうしよっか。私は今晩の7時あたりにトレーニングを始める」
「憂はそのあたりで気を配ってればいいから」
こんなことを言われた時点で、既に嫌な予感がする。
けれど、この問題ははっきりさせた方がいい。
「……約束だね?」
「もちろん。私は嘘はつかないよ」
7時と分かっているなら対応も出来る。
それに純ちゃんは「火力が足りない」と言っていた。
きっと、まだ大きなものは無理なんだ。
それなら今日は、確認のために費やしても大丈夫に違いない。
「さて、せっかくのご飯時に険悪なムードはなしだよ。食べよ食べよ」
純ちゃんは満足げに弁当箱をつつき始める。
今日もアスパラベーコンが入っていた。
――――
まず用意したのはぴったり時間を合わせた腕時計。
次に、浴槽に冷水をたっぷり張り、氷もたくさん用意する。
それから、体の内側からも冷やせるように、お姉ちゃんの好きなアイスも。
「よし……」
純ちゃんの指定した時間まであと10分。
念には念を入れて、そろそろお姉ちゃんを呼んだ方がいいかもしれない。
私は手を拭くと、リビングに戻った。
「ういー、さっき何運んでたの?」
「アイスと氷。全部お姉ちゃん用だよ」
「私のため?」
お姉ちゃんがこてん、と首をかしげる。
「うん。昨日お姉ちゃん、この時間になると体が熱くなっちゃうんだよね?」
「そうなんだよ。困ってるんだ」
言われて、私は鼻頭が熱くなった。
お姉ちゃんは私のなんにでも気付いてくれるのに、私はお姉ちゃんが困っていることにすら気付かない。
どうして私はお姉ちゃんに何もしてあげられないんだろう。
「だから、すぐ体を冷やせるように水風呂を用意したんだけど……」
「ほんと!? ありがとううい?」
「えへへ、どういたしまして。ほらお姉ちゃん……お風呂場に行こう?」
私は鼻をすすって、お姉ちゃんの手を引いて脱衣所に向かう。
時間は6時53分12秒。服を脱ぐ時間も入れればぴったりというところか。
私はさながら冷蔵室になっているお風呂場の戸を見つめた。
「ういー、服脱いだよー」
背後からお姉ちゃんの声がした。
思わずドキリとする。
「う、うん。そしたら……」
お姉ちゃんの裸を見てしまわないように、目をそらしながら背後に回る。
「熱くなるまでここで待って、始まったらすぐ浴槽に浸かって」
「でもそれまで寒いよ……」
お姉ちゃんが肩を抱きながらブルブル震えていた。
ときどき処理を手伝うから、背中なら見慣れている。まだ、理性がおさえられる。
「じゃ、じゃあ……私が抱きついてよっか?」
抑えられなかった。
「うん、お願いうい?」
「よいしょっと……」
平静を装いつつ、お姉ちゃんの背中に胸を当てて、首に腕を回した。
時計の針を見つめて、興奮を必死に紛らわす。
時刻は6時58分44秒。あとおよそ一分半、裸のお姉ちゃんとこうしていられる。
「あったかいねぇ、憂」
お姉ちゃんは無垢な口調で笑う。
私たちは姉妹だから、お姉ちゃんは裸くらい見られても恥ずかしくないのだろう。
「それにすごいドキドキしてるー」
「そ、そうかな?」
私はお姉ちゃんの首筋に軽く触れた。
とくとくと、いつも通りの脈拍で血が動いている。
私のそれとは比べ物にならない穏やかさだ。
「……ほんとだ」
「……」
時計の針が7時を指す。
「お姉ちゃん、まだ来ない?」
「うーん……」
お姉ちゃんの体は、裸でいるせいかずいぶん冷えてしまっていた。
精一杯暖めようと、私は体を左右に動かして摩擦熱を起こす。
さらに1分が経つ。やっぱりただの杞憂だったんだろうか。
「うう……ういー寒いよぉ」
このままではお姉ちゃんが風邪を引いてしまう。
私はバスタオルも持って、必死でお姉ちゃんを温める。
さらに10分が経つ。もうそろそろ、お姉ちゃんに服を着せてあげてもいい気がしてくる。
「ん……う」
私が安心しかけたところで、お姉ちゃんが細く息を吐いた。
「来たかも……熱くなってきた」
「本当に? 分かった」
7時11分。かなりの遅れはあったけれど、お姉ちゃんの体は確かに温まりだしていた。
私はお姉ちゃんの体を離して、お風呂場の戸を開ける。
「おお、ここも冷えてるね……」
お姉ちゃんはお風呂場に入ると、少し嬉しそうに身を震わせた。
私も後に続く。
「ほえ?」
「氷を入れるのは私がやるから、お姉ちゃんはゆっくりしてて」
「おぉ、そっかぁ」
下心がないわけではない。
けれど、お姉ちゃんが心配なのだって本当の気持ちだ。
氷の浮いた浴槽に肩まで浸かって、お姉ちゃんは気持ちよさそうに鼻歌を歌う。
自分で用意しておいて何だけど、異様な光景だ。
お姉ちゃんは浮いている氷に唇を寄せて、水と一緒に吸いこんだ。
「アイスもあるよ?」
「ん……ぷはっ! うん、ちょうだい!」
理性を突き崩すような台詞を吐くお姉ちゃんに、アイスの袋を破って手渡す。
ぺろぺろとアイスバーに舌を這わすお姉ちゃんを見ながら、私は思考する。
お姉ちゃんが熱を出し始めたのは7時11分。
そして、純ちゃんの宣告した時間は7時「あたり」。
これでは正確な判断はつけられない。
純ちゃんのことだから、11分くらいズレても平気な顔をしていそうだ。
「おいふぃい?」
「……」
この11分のズレはただの遅刻なのか、潔白の証明なのか。
また、判断がつかない。
「……お姉ちゃん、熱っていつもどれくらい続く?」
「1時間ちょっとくらいかなぁ。1時間で終わって、それからすーっと熱が引いていくんだ」
「今までずっと同じだった?」
「そういえば……熱が引く時間は長くなってるかも。でも1時間で終わるのは変わらないな」
1時間。純ちゃんがトレーニングしているという時間と同じだ。
「そっか、分かった」
もし今日もお姉ちゃんの熱が1時間で引いたなら、
私は純ちゃんを引っぱたかないといけない。
お姉ちゃんの裸を見つめてきっかり1時間。
「寒い!」
お姉ちゃんは突如として水から飛び出した。
ばしゃりと冷たい水が跳ねてきたけど、お姉ちゃんの浸かっていた水なら浴びて飲みたいくらいだ。
「あ、ごめんねうい! 大丈夫……?」
「ぜんぜん平気だよ。お姉ちゃん、体拭こうね」
お姉ちゃんにタオルを手渡しながら、私は時計を確認する。
8時11分24秒。
「……」
私は口元を引き締めた。
「ふーっ……びっくりした」
「でも今日は気持ちよかったよ」
髪の水気を拭きつつ、お姉ちゃんはにこりと笑う。
「……」
「ういー?」
「あ、ごめん……何?」
いつの間にかボーッとしてしまっていたらしい。
お姉ちゃんに話しかけられていたのに気付いていなかった。
「水風呂きもちよかったよ。ありがとう」
「あ、うん。どういたしまして」
私は服に付いた水を絞ると、立ち上がる。
「じゃあ私、すぐご飯作ってくるね」
「ありがとぉ?」
台所に向かいながら、私は純ちゃんのことを思う。
もはや純ちゃんが超能力でお姉ちゃんを攻撃していることは間違いなくなった。
「でも……どうして」
スパゲティを茹でつつ、レタスをちぎる。
パスタサラダなら素早く作れる。
8時という時間になってしまった以上、お姉ちゃんもお腹をすかしていることだろう。
「ううん、理由なんていい。純ちゃんを止めないと」
ぶちぶちと細かく、レタスをちぎっていく。
それは怒りでも憎しみでもなく、恐怖と焦りだった。
私は明日、純ちゃんに対してどんな顔をしてしまうのだろう。
「……」
いや、そんなことはどうでもいいんだ。
お姉ちゃんに危害を加えるつもりなら、容赦なんてしていられない。
私はキュウリを切るために握りしめた包丁を、ゆらゆら揺らす。
スパゲッティを茹でている鍋が噴きこぼれてしまった。
――――
翌日、私は家の前で純ちゃんを待ち伏せた。
お姉ちゃんは早めに起こしておいたけれど、二度寝していないか心配だ。
どちらにしろ、話が済んだら一度家に戻るつもりではあるけれど。
「……」
7時48分。純ちゃんが家から出てきた。
眠い目を擦って、まったくいつも通りという風情だ。
私は塀の陰から現れて、純ちゃんの前に立ちはだかる。
「憂!?」
「おはよう、純ちゃん」
私は笑顔を浮かべた。
つられたように、純ちゃんも笑う。
「その顔を見るに、私のやりたい事が分かったみたいだね、憂」
「何が目的で、お姉ちゃんを攻撃するの?」
私はスカートの中に隠した包丁の柄を握る。
「そうだねぇ……もう話してもいいかな」
それには気付いていないのか、純ちゃんは余裕たっぷりだ。
悠然と私に一歩、二歩、歩み寄る。
「……憂のお姉さんをね、殺そうと思うんだ」
にたり。純ちゃんが唇をゆがめる音がした。
握りしめた包丁が動かない。
「どう、して……」
真に確証を得たら、すぐに刺してやろうと思っていたのに。
怒りでも憎しみでもない。かといって恐怖でもなかった。
「どうして、うーんどうしてかぁ……」
「まぁ何て言うか……」
純ちゃんは私の脇をすり抜けながら、道路に出た。
「憂を手に入れたいから、かなぁ」
ぽん、と肩に手が置かれる。
「……わ、私のせい?」
「ちーがうよ。私のエゴ」
「そんなことで、私のお姉ちゃんを……!」
腕は動かない。しかし、包丁を握りしめる手から力は抜けない。
殺意と殺人の境界線に、私は立っているらしかった。
「じゅ、純ちゃん……」
必死になって、腹の底から声を絞り出す。
「なら、私は……純ちゃんを殺そうと思うよ」
「そっかぁ」
純ちゃんは、まるでその言葉を待っていたとでも言いたげに、満面の笑みを浮かべる。
「じゃあ決まりだね。私は憂のお姉さん。憂は私の命をそれぞれ狙うってことで」
「……」
この状況を楽しんでいる口振り。純ちゃんへのいらだちが募っていくのを感じる。
そうだ。純ちゃんを殺さなければ、お姉ちゃんは守れない。
「……純ちゃん、これ何だか分かる?」
私はようやく、スカートの裾から包丁の刃先を覗かせることができた。
さすがに純ちゃんの顔色が変わる。
「む……既に用意してたと」
「私も本気だってこと。お姉ちゃんに手出しするならね」
殺意を瞳に込め、純ちゃんを睨みつける。
「面白くないなぁ」
だけど、純ちゃんはそれでも考え直してくれそうにない。
刃物と殺意を持った人間が、目の前にいるというのに。
「いい加減にしないと、本当に刺すよ?」
「いや、だってね……」
純ちゃんは襟足を掻いて、言い淀む。
「どっからどう見ても、憂にはまだ無理っぽいし」
「……」
刃先が再び服の中に隠れてしまう。
「……そうだね。ここじゃ捕まっちゃうもん」
「まぁ、そりゃそうなんだけど。それ以前に……」
「殺せるよ。甘く見ないで」
「純ちゃん、今は殺さない……けど、お姉ちゃんをこれ以上苦しめるなら、絶対に」
「そっかそっか。じゃあ頑張って」
片手を上げて、純ちゃんはすたすた歩いていってしまう。
無防備に背中を向けて、悠然と歩く姿はお姉ちゃんに通ずる物さえあった。
「私は……」
周囲に人がいないことを確認して、包丁をカバンに戻す。
「……でも」
純ちゃんの背中が離れていく。
私は細く息を吐くと、包丁を置きに、来た道を戻ることにした。
「……」
捕まるからなんだって言うんだろう。
お姉ちゃんを助けるためなら、罪を背負うくらいなんでもない。
それなのに。
……純ちゃんを殺すために、私に足りないものって何なんだろう。
――――
『……憂のお姉さんをね、殺そうと思うんだ』
国語の時間、私は純ちゃんの言葉を思い出していた。
殺意を持って包丁を向けても、訂正されなかった言葉。
よほどの強い決意があって、お姉ちゃんの命を狙っているんだろう。
一体なにが純ちゃんをそうさせるのかは分からない。
間違いないのは、このままじゃ本当にお姉ちゃんが殺されてしまうこと。
お姉ちゃんを守るには、何とかして純ちゃんを止めなければいけない。
だけど、純ちゃんを止めるのは難しい。
純ちゃんは、超能力をもう少し進化させるだけで、いつでもどこでもお姉ちゃんを焼き殺すことができる。
「……時間もないね」
つまり、超能力が進化する前に、私は純ちゃんを止めなければいけない。
止める。いや。純ちゃんを殺さないといけない。
言葉で止められるような時期はとっくに過ぎている。
私が今朝すでに包丁を握っていたことからもハッキリ分かる。
殺したいという気持ちは、私にも純ちゃんにもたぎっている。
けれど。
「鈴木さん」
「鈴木さーん。……まったく」
先生が繰り返し純ちゃんを呼んでいる。
何事かと思って顔を上げてみると、純ちゃんは机に突っ伏して寝息を立てていた。
純ちゃんにとって、人を殺すって一体なんなのだろうかと思わされる。
「受験が終わったからって、鈴木さんのように気を抜いてばかりじゃ駄目ですよ」
「高校に入っても、勉強はまだまだ続くんですからね」
生徒から「よしてくれよ」と言いたげな苦笑が上がる。
「ほら、起きなさい鈴木さん」
「んが……」
揺さぶられても起きない純ちゃん。
トレーニングとやらで疲れが溜まっているんだろうか。
私はくすりと笑った。
「純ちゃん、起きなよ」
腕を伸ばして、肩をとんとん叩く。
「んーあー……」
純ちゃんは面倒くさそうに、頭のポンポンを整えて起き上がる。
後でゆわき直してあげた方がいいかな。
「はぁ……寝てたか。おはよ、憂」
「もう4時間目だよ?」
「……あと5分でお昼ご飯だね」
「純ちゃんてば……そういうことばかり時間に厳しいんだから」
「へへっ」
いたずらっぽく笑い、純ちゃんはお腹を撫でた。
私もなんとなくお昼ご飯が待ち遠しくなる。
お弁当には何を入れたっけ。
「……あっ」
そこで、はたと気付く。
「どしたの?」
「お弁当忘れた……」
「えぇー……何やってんの」
純ちゃんから呆れた眼差しを向けられる。
なんだろう、すごく胸に突き刺さる。
お姉ちゃんの高校には購買部があるらしいけど、中学校にはもちろんそんなものはない。
それゆえ、お弁当を忘れればお昼ごはんは抜きだ。
「純ちゃん……助けて下さい」
「どうしよっかな?」
「純さん」
「懐かしい韓国ドラマみたいな呼び方はやめようよ」
「純ちゃん」
「いいよ。私のパン分けてあげる」
にこっと純ちゃんが笑う。
私の親友は時として、女神のような慈悲を見せる。
「ほんとにありがとう、純ちゃん」
「気にしないでって」
――――
想定外のミスを乗り越え、私はあんパンをかじっていた。
「ほえにひてもは」
お弁当のご飯を口に押し込みながら、純ちゃんはもごもごと声を発する。
「え?」
「んっ……それにしてもさ。憂ってほんと優しいよね」
私が訊き返すと、咀嚼して飲み込んでから純ちゃんは言った。
なんだかちょっと流れの汲めない言葉だ。
「純ちゃんのほうが優しいよ?」
私はあんパンを持ち上げて微笑んだ。
「そうじゃなくってさぁ……」
純ちゃんは声を落として、私に接近した。
「なんで私を殺せないの?」
胸の深奥に、得体の知れないものがじわりと湧いた。
「……やめてよ」
「私を殺さないと、お姉さんを殺されちゃうよ?」
「お姉さんのこと好きじゃないの?」
純ちゃんを睨みつける。
私の顔が見えていないんじゃないかと思う程、余裕たっぷりの表情。
「やめてって言ってるの」
体の中を渦巻くこれは、殺意だろうか。
それとも私の知らない何かだろうか。
「私はけっこう真剣にやってるんだけどな。憂も真面目にやってくれないと困るよ」
「困るって、憂自身が困るって事だよ? 死ぬのは憂のお姉さんなんだから」
「……なんでこんなことするの?」
「だから、憂を手に入れたいんだよ。というより、ひとり占めしたいって感じ?」
純ちゃんの言葉の意味がわからない。
私の心がいっそう激しく暴れ出す。
なにか恐ろしい。自分で自分を抑えられる気がしない。
「あれ……憂、まさか?」
強い脈動を感じる。新しい生命体の誕生を想起させる感覚だ。
純ちゃんが私の目を見ている。ブラウンの瞳に、私の顔が映っている。
私の瞳が、きらりと光った気がした。
「……」
「く、ぷくくっ」
次第に心が静まっていく。
純ちゃんが笑っているのがわかった。
「純ちゃん、いま、なんか……」
「ふふ、ほんと憂って……あははっ」
純ちゃんの笑いは、いつもと違っていた。
楽しんでる笑いじゃない。なにかを心から追い出すような、やけくその笑い。
「うんうん、なるほどね。こりゃ本当に私も頑張らないと」
「ねぇ……」
純ちゃんが何を思っているのか分からない。
それに、さっきのは一体何だったんだろう。
不思議なほど心が落ち着いているのも不気味だ。
「……バカにしてごめん。憂にも私は殺せるよ」
「……」
私は純ちゃんを攻撃したんだろうか。
純ちゃんの持っているような不思議な力を使って。
きっと、そうだった。
「無理……無理だよ」
私には純ちゃんを殺せない。
殺したくない。
「もうやめてよ……無理なの」
私はあんパンを掴んで、教室を飛び出した。
純ちゃんが後を追ってくる気配はなかった。
階段を駆けあがって、人のいない4階までやってくる。
「はぁ、はぁ……」
廊下の隅で膝を抱えた。
息が上がっている。走ったせいだけではない。
「私、純ちゃんを殺そうとした……」
足元から震えが這いあがってくる。
「下手したら、ほんとに殺してた……」
今朝包丁を持って行った時は、どこかで純ちゃんが改心してくれると信じていた。
殺そうなんて考えていただけで、実際に殺せるわけがなかった。刺せるはずがなかった。
純ちゃんだって私の大事な親友なんだ。
でも、さっきの私は違った。
訳も分からないままに、純ちゃんを超能力で攻撃していた。
感情の高ぶりで殺そうとしてしまった。
私の超能力が、もっと直接的に危害を加えるものなら、純ちゃんは死んでいた。
包丁を持っていたなら殺していた。
「……」
潰れたあんパンをかじる。
つぶあんの甘味が口に広がる。
純ちゃんに恵んでもらったあんパン。
純ちゃんに助けられた記憶。
「……」
体が震える。
私はさっきの行動を忘れようと、必死に頭を叩く。
それでも頭が揺れるだけで、忌まわしい記憶はべったり張り付いて剥がれない。
――――
学校は早退してしまった。
風呂桶に水を張り、水面をぼんやりと眺めていた。
時間の経つのが遅い。
先に晩ご飯を作っておこうと思う。
食材を切って、鰹ダシの中に放り込む。
安定したコンロの火を見つめていると、奇妙な感覚が湧きあがってきた。
「……ふっ」
青い炎が大きくなる。
「……」
右の掌に炎を引き寄せる。
炎はゆらめきながら、手の中で球体に整っていく。
「……なるほどね」
少し前の映画で見た記憶がある。
種火さえあれば、好きなように炎を操れる能力を持った男の人。
多分、だいたいそれと似たようなものだ。
私はコンロの火を消して、鍋の周りに火を置いた。
「うん、お得だね」
自分をたしなめるように頷く。
そんな小さなことのための力じゃないことぐらい分かっている。
これは、人を殺すための力だ。
ポケットに入れていた携帯が震えた。メールが来たときの振動だと分かる。
暖まった手で携帯を開く。送り主は純ちゃんだった。
文面は、短く二行。
『結局殺しに来なかったね』
『それじゃあ、本気出すから』
背筋に寒気が走る。
「ただいまー!」
同時、お姉ちゃんが玄関の扉を開けた。
私は玄関へ走って、靴を脱ぎかけたお姉ちゃんの手を掴む。
「お姉ちゃん、急いで! あれがすぐ来る!」
「えっ、えっ?」
お姉ちゃんを片足でぴょんぴょん跳ばせながら、お風呂場へと連れていく。
ためらいもなく制服を剥き、浴場に押し込む。
キッチンへ行くと冷蔵庫から氷を全て取り出し、タライに乗せて持ち上げる。
「う、あああああっ!!」
お風呂場からお姉ちゃんの絶叫が響く。
足に力を込めて、お姉ちゃんのもとへと急ぐ。
「うい、熱い、熱いよぉっ!!」
お風呂場に入ると、タイルの上でお姉ちゃんがぐったりしていた。
真っ赤な肌は、火傷しそうなほどに熱くなっていた。
「お姉ちゃん、しっかりして!」
私はミトンが欲しいのを我慢して、お姉ちゃんを抱き上げて浴槽に座らせる。
タライの氷を流し込み、首や脇の下にすりつけてあげる。
「はぁ、はぁっ……!」
お姉ちゃんの息はまだ上がったままだ。
体温を測るまでもない。お姉ちゃんは命の危機に瀕している。
私はキッチンから食塩を袋で持ってきて、水に振り落とす。
微々たるものではあるが、これでも吸熱効果がある。使わないよりはマシだった。
「う、うい……」
息も絶え絶えに、お姉ちゃんが私の名前を呼ぶ。
「大丈夫、お姉ちゃんは私が守るから」
「うい、大好きだよ……」
お姉ちゃんにはもう、私の言葉は聞こえていないのかもしれなかった。
虚ろな瞳に私は映っていない。
「お姉ちゃん、いまアイス持ってくるから!」
「えへへ……」
昨日の分のアイスは残っている。使えるものは全て使わないと、お姉ちゃんを助けられない。
アイスはまだ20本ある。
私は袋を破って、お姉ちゃんの口にアイスを近づける。
お姉ちゃんの吐く息が手にかかる。肌を灼くような熱さでアイスが溶けていく。
「ほらお姉ちゃん、アイスだよ」
「ん……」
アイスを唇に触れさせると、お姉ちゃんは反応をみせた。
大きく開けた口にアイスを入れてあげる。頬の内側に触れさすと、お姉ちゃんが口を閉じる。
「ん、ふ」
次のアイスの袋を破っておく。
お姉ちゃんの首筋に触れてみるけれど、体温が下がった感じはしない。
「……っ」
私はお姉ちゃんの体を見つめた。
まだ、出来る対処はある。
私はアイスの表面に付いた霜を手で取り、ねっとりと唾で濡らした。
「う、い……?」
「お姉ちゃん、ごめん……」
冷水に手を突っ込み、お姉ちゃんのお尻を持ち上げる。
アイスの先端を、お姉ちゃんの入り口にそっと当てがった。
「あ、うい……やだ、うそだよぅ」
「……ごめん。どうしてもお姉ちゃんを助けたいの」
「うい……」
お姉ちゃんはごくりと唾を飲んだ。
口に入れていたアイスはもう溶けてしまっているらしい。
「わかった、いいよ……私のことは気にしないで」
覚悟を決める。
私はせめてゆっくりと、お姉ちゃんの中へとアイスを沈みこませていく。
「う、ン……」
お姉ちゃんは歯を食いしばって、必死に痛みをこらえていた。
破瓜だけじゃない。塩水がしみて、耐えがたい痛みになっているはずだ。
「く、あ……!!」
「お姉ちゃん、大丈夫!?」
「うん、く……平気。冷たいよ」
どうやらお姉ちゃんの処女膜はあまり傷つけずに済んだらしく、
水の中にはほんの少しばかりの血が漂っているだけだ。
「お姉ちゃん……」
「うい、もっとお願い……」
「……分かった。お姉ちゃん、次のアイスくわえてて」
私は次々とアイスの袋を破り、棒を捨て、お姉ちゃんに上から下から前から後から食べさせる。
お姉ちゃんの体にこもった熱が、少しずつ抜けていくのが分かる。
「……どんな感じ? お姉ちゃん」
「すごい……楽になってきた」
肌は赤いし、息も荒いけれど、最初に比べればかなり落ち着いている。
「……あれ? うい、携帯鳴ってない?」
お姉ちゃんが私のエプロンを見つめて言う。
目をやると、ポケットに入った携帯が振動していることに気付いた。
「メールだ……」
濡れた手で携帯を開く。
もとより携帯の入っていたエプロンもびしょぬれなので、さしたる問題ではない。
メールの送り主は、やはりというべきか純ちゃんだった。
『つかれた』
……こっちのセリフだ。
「どうしたの?」
「なんでもないよ。純ちゃんからだった」
お姉ちゃんにもメールを見せる。
「あはは、ほんとに何でもないね」
無邪気に笑うお姉ちゃん。疑った様子は見られない。
私は立ちあがると、お風呂場を出てタオルで携帯についた水を拭きとる。
防水機能つきの携帯に買い替えなければ、とは思わなかった。
「お姉ちゃん、そろそろ大丈夫じゃない?」
「あ、そうだね! いつの間にか冷えてきてるよ!」
お姉ちゃんは氷のすっかり無くなった水風呂から立ちあがろうとする。
けれど、腰が抜けているのかよろけてしまって、浴槽のへりにしがみついた。
「……うい、最近私たちなんだか凄いことしてるね」
私は無言でお姉ちゃんの体を浴槽からすくいあげた。
「お姉ちゃん、まずは体を拭かないと……」
「うん、風邪ひいちゃうもんね……」
どうしてだか、お姉ちゃんとの会話が続かない。
しっかり背中も拭いてね、とかそういえばヘアピンついたままだね、とか、
言葉はいろいろ浮かぶのに口から出てこない。
「うい……」
お姉ちゃんが私の名前を呼んだ。
「……私のこと、好き?」
大判のバスタオルが、擦れあってぶつかり合ってバサバサ言っている。
私は息を吸った。
「好きだよ。大好き」
お姉ちゃんはより大きく息を吸った。
「……それは、どういう意味で?」
それにしたって凄いスピードで書くなぁ
尊敬する
ていうか良くネタあるわ
タオルの擦れる音は聞こえなくなっていた。
耳がきーんとして、お姉ちゃんの息遣いしか聞こえない。
この耳はいま、お姉ちゃんのためだけにあるらしい。
「……なんて言ったらいいのかな」
「いいよ、憂の言葉で言ってみて」
お姉ちゃんの手が私の頭に乗っけられた。
「……私は、お姉ちゃんに恋してる」
「そう……なんだ」
お姉ちゃんは私の耳、頬、首筋と撫でていって、最終的に肩に手を置いた。
「ねぇ、憂……姉に恋するって、どんな感覚?」
「……分かんない。私はお姉ちゃん以外に恋したことがないから、これが恋なんだって思ってる」
「ふうん……」
お姉ちゃんの手が、私の首筋から頬へと戻ってくる。
「憂はずっと私のことが好きだったんだ」
「うん」
幼稚園のころから、おぼつかない恋心を育ててきた。
いつも一緒にいるから、勝手に揺るぎないものになっていただけとも言えるけれど。
「私は……どうなんだろう」
「どう、って」
「けっこう色んな人に恋をしてきたと思う。男の人にも女の人にも」
「それから、妹にも」
お姉ちゃんは私にゆっくりと近づいて、きつく抱擁した。
「私はいま……憂に恋してたときの気持ちを思い出してるような気がする」
お姉ちゃんの声が耳元でする。
今までずっと分からなかった、例のクセの原理が理解できる気がした。
これ、すごくキスしたくなる。
「うい、守ってくれてありがとう」
「憂がいなかったら、私は今頃……」
お姉ちゃんの話は聞いている。
でも、ちょっとまだるっこしいと思った。
「あ、う、うい……」
私はお姉ちゃんの頭を抱きしめて、私と向き合わせた。
目が合ったお姉ちゃんの表情は、困惑したような、興奮したような、分かりにくい表情。
「ちゅ……」
やっぱり、お姉ちゃんみたいに上手には出来ない。
「ん、はぁ……」
唇を離した。すぐに息が苦しくなってしまう。
いつもどんな風にしてもらっていたっけ。
ほら、レンジで解凍しようとしたら暖めすぎて茶色くなっちゃう的な
「うい……」
お姉ちゃんの瞳がとろけている。
「あぁ……うい、好きだよぉ。好きになっちゃったよぉ」
「姉妹なのにな……いけないね、こんなの。んぅっ」
大人みたいなことを言いながら、お姉ちゃんは私に口づける。
「ん……」
頭の中で気泡が弾けるかのように、痺れが広がっていく。
やっていることは変わらない気がしたけれど、お姉ちゃんにされると頭がおかしくなる。
「はああぁ……ん、うぅ」
「ちゅ、ちゅぅ……んむ」
要するに私はマゾってことなんだろうか。
なんか納得いかない。
「は、あ……」
思わず舌が出る。
お姉ちゃんは少し驚いた顔をしたけれど、すぐに私の舌を口内に招き入れ、楽しげに舌を絡めだす。
「あ、ふあぁっ!」
私の舌とぐちゃぐちゃ触れ合うお姉ちゃんの柔らかで温かな舌。
否応なしに体が反応してしまう。
「ふむ、ふむぐぅっ! ひゃ、おねえひゃっ」
「憂、おいふぃ」
お姉ちゃんが短く放つ言葉が、脳髄に響く。
私はお姉ちゃんに舌をむさぼられながら、ショーツを愛液でぐしょぐしょにしてしまう。
「かわいいよ、うい……」
優しく髪を撫でられる。
私は吸われつくした舌でお姉ちゃんの唇をべろべろ舐めながら、愛の言葉をつぶやき続けた。
――――
深い深い夜。どこかから梟の鳴くような声がする。
私は100円ライターを忍ばせ、街灯が白く照らす道を歩いていた。
向かう先は純ちゃんの家。
私は、殺意という物が本当は静かなのだと感じた。
夜道に私の足音だけが響く。
深夜2時は、私の心と同化していた。
「……」
純ちゃんの家に到着する。
私が移動していることに超能力で気付いたんだろう、純ちゃんの部屋は明かりが点いていた。
門の前で睨みあげていると、玄関の鍵が開けられた。
私は黙って玄関を開けて押し入る。
そしてライターの火を灯し、小さく縮めて隠した。
階段を上がって、純ちゃんの部屋の戸を開ける。
「おっす」
始まったばかりの野球漫画のコミックス1巻を読みながら、だらけた姿勢で純ちゃんは待っていた。
「こんばんは、純ちゃん」
「まぁ座ったら?」
「いいよ。すぐ帰るし、これから私が死なせる人の座椅子を使うなんて嫌だもん」
私は壁に寄り掛かって腕を組む。
「純ちゃん……お姉ちゃんを苦しめたね」
「苦しめるっていうか……私は殺すつもりだったんだけどね」
どっちだろうと大した違いはない。
苦しめようが殺そうが、お姉ちゃんにそんなことをした人間を私は許さない。
「……最後に、なんでこんな事をしたのか聞かせて欲しいんだけど。いいかな。純ちゃん?」
純ちゃんはくすりと自嘲気味に笑った。
「そっか、最後か。それなら話してもいいかな」
ぎしりとベッドを軋ませて立ち上がると、純ちゃんは私の横に並んで壁に寄り掛かった。
「……憂を試したかった。憂が私とお姉さん、どっちを選ぶのか、ね」
「なにそれ?」
「私、憂に憧れてたんだ。天才の憂に」
また、天才。
けれど否定はしない。
私は超能力に目覚めて、とうに完璧に扱えるようになっているから。
純ちゃんが毎日しっかり鍛えていたものを、あっというまに使いこなしてしまったから。
「それと同時に妬ましかった。だから……憂がなんにも出来なくなるように、お姉さんを殺そうと思った」
特別な感慨は湧かなかった。
かつて、純ちゃんを友達と思っていた記憶はない。
人を殺すために越えなければいけない関門。抱かなければならない激情。
私は、殺意と殺人の境界線を踏み越えている。
「純ちゃんってワガママだね」
「……相手が憂じゃなかったら、こんな風には思わなかったよ」
「憂がどんどん遠くに行っちゃうから。このままじゃ憂が私を見てくれなくなる気がしたんだよ」
「バカだね。そんなことしなくても、私は純ちゃんの友達でいたよ」
「へへ……本当にバカだと思う」
「何より、憂にとってお姉さんと私を天秤にかけたときに」
「私の方に傾いてくれるんじゃないかって少しでも期待したあたりがバカだよね」
純ちゃんがほうっと息を吐く。
「そりゃそうだよね……私とお姉さんだったら、憂は絶対に私を殺すって」
「ほんとにバカだった」
「……」
私は純ちゃんの横顔を見た。
「反省、してる?」
純ちゃんが眉をぴくりと動かした。
「ちゃんと反省して、もうお姉ちゃんにあんなことしないなら、私も……」
「……憂。憂がそうやって迷うから、お姉さんは苦しんだんだよ?」
「今日のうちに私を殺さないから、私はどんどん調子に乗った」
そうかもしれない。
「だけど……」
私は頭の隅で思う。
純ちゃんを殺してしまったら、やっぱり後悔することになるんじゃないか。
あんパンの味を思い出す。
「私は純ちゃんを信じたいよ。人殺しなんてしないって」
「……」
「純ちゃん……もう、やめよう?」
私は何を言っているんだろう。
純ちゃんを殺しに来たはずなのに。
私は意志薄弱すぎる。気持ちがコロコロ変わっているのを自覚する。
お姉ちゃんがどれだけ苦しめられたか、忘れてしまったのだろうか。
「殺すとか殺されるとか……おかしいよ」
「まぁ少年犯罪とか増えてるって言うし」
「だからって、私たちがそんなことする必要ないよ。友達でしょ?」
「憂……」
純ちゃんと目が合う。
瞳がきらりと輝いた気がした。
純ちゃんはずるずると座りこむ。
「友達で……いいの?」
「すごく難しいかもしれないけど……私は純ちゃんと友達でいたいよ」
隠しておいた炎がいつのまにか消えていた。
純ちゃんの目がきらきら光る。
「うい……」
私もゆっくりと座りこんだ。
「あんたって、ほんとに……バカだよ」
「純ちゃんに言われたくないなー」
私はくすくすと笑う。けれど、純ちゃんは涙を光らせたまま表情を固くしていた。
「……憂っ、急いで」
「え?」
「お姉さんの温度がおかしいんだ……教えないつもりだったけど、やっぱり……!!」
純ちゃんは涙を散らして、私の体を揺さぶった。
「どういうこと……?」
「分からないよ! けど、憂の家で何かが起こってるのは間違いないんだって」
「私の自転車貸すから、すぐ戻って!」
純ちゃんは迷惑もかえりみずドタドタと机まで走って、自転車のカギを投げて寄越した。
取り落としそうになりながらどうにか受け取って、私は階段を駆け降りる。
状況は飲みこめていなかった。
それでも今はとにかく走る時だと、本能が告げてくる。
外に出て、純ちゃんの自転車に飛び乗った。
お姉ちゃんに触れられた記憶が、焦りの奥でパチパチいった。
自転車をがしゃがしゃ漕いで、私は息を切らす。
だんだん、向かいの空が赤くなってきた。
朝が来る時間じゃない。
私は不安に暴れる心臓を抑えつつ、自転車を漕ぎ続ける。
「……!!」
たどり着いた私の目に飛び込んだのは、炎に包まれた我が家だった。
「憂ちゃん、憂ちゃん」
野次馬の中から、お隣の一文字おばあちゃんがよたよた歩み出てきた。
「外にいたんだね、よかった……」
「お姉ちゃんは……?」
「……分からないよ。でも、もうすぐ消防士さんが来てくれるから」
つまり、中にいるかもしれないってことだ。
私はおばあちゃんを押し退けて、玄関へと駆けていく。
私は手を開いて念じる。
けれど、炎が大きすぎるのか、私の超能力ではコントロールしきれないらしい。
「憂ちゃん、こっち戻っておいで!」
それなら仕方ない。
私は赤熱するドアノブを一瞥すると、息を止めてドアを押し開けた。
「っ……」
熱風が噴きだしてくる。
全体をチロチロと赤い炎が食んでいて焦げ臭い。
息を吸うと喉が焼ける。炎は避けられても熱気は避けられないらしい。
お姉ちゃんは3階の寝室だろうか。
階段はところどころ崩れていたけれど、熱ささえ我慢できれば問題なく上がれた。
舐めてくる炎を払いながら、肌がじりじり灼ける感覚に歯を食いしばりながら、お姉ちゃんの部屋の扉を開ける。
視界が一瞬、金色に光る。
お姉ちゃんの部屋にはびこっていた炎が消え去った。
割れた窓から、2月終わりの風が吹き込んでくる。
私は焼け焦げたカーペットを溶けた靴底で踏みながら、お姉ちゃんのベッドに近寄った。
ベッドの上は、まるで別世界のようだった。焼け痕もなく、お姉ちゃんが苦しげに胸を上下させている。
「お姉ちゃん……」
「……」
炎がガタガタとドアを叩いてやかましい。
お姉ちゃんの声が聞こえなかった。
「何? お姉ちゃん」
ひざまずいて、お姉ちゃんの口元に耳を寄せる。
「うい……来てくれたんだね」
「うん。お姉ちゃん、無事みたいだね」
キスしたい気持ちはさすがに抑えて、私はお姉ちゃんの髪を撫でる。
「でも、なんで……?」
「分かんない……目が覚めたら、もう火の海だったんだけど」
「私のベッドまでは火が上がって来なかったんだよ。どうしてかなぁ」
どうなっているんだろう。
「不思議だね……でもお姉ちゃんが無事ならいっか」
私はお姉ちゃんを撫でようとしてやめる。
今の私はススや火傷だらけで、ひどく汚れているのだ。
「……憂、その手の火傷」
「あ、うん……来る時にちょっと」
さっと手を後ろに隠す。
ただでさえ疲れているお姉ちゃんに、余計な心配をかけさせたくなかった。
「でも全然平気だよ?」
「大丈夫なことないよ、あとでお医者さんに診てもらわないと……げほっげほっ」
お姉ちゃんは表情を厳しくして言うと、突如激しく咳きこみだした。
「お姉ちゃん!?」
「ウ゛ン……焼けはしなかったけど、部屋の中熱くって。ちょっと、喉が……」
「お姉ちゃん、喋っちゃだめだよ。救助が来るまでじっとしてよう」
私はお姉ちゃんの背中を撫でて落ち着ける。
お姉ちゃんはこくこく頷いて、しなだれた。
――――
あれから数分と経たずサイレンが聞こえ、私たちは屈強な消防隊員に救助された。
外傷のみの私に比べ、喉を火傷してしまったお姉ちゃんはしばらく入院することになった。
「家はほとんど全焼だって」
『それじゃあ憂はどうしてるの?』
「ひとまずお父さんたちが帰るまでは一文字おばあちゃんの家にご厄介になってるんだ」
「お姉ちゃんと一緒に入院したかったけど……しょうがないよね」
『てれますなぁ』
喉を火傷しているお姉ちゃんは会話を禁止されているので、筆談で私と話している。
きゅっ、とマジックペンの筆先がスケッチブックを擦る。
この音とシンナー臭さをお姉ちゃんは嫌がっていたけれど、いまではすっかり慣れてしまったようだ。
たくさんお話ししてるからね。
『うい、だいすき』
「お姉ちゃんてば……」
私は赤面して俯いた。
お姉ちゃんと私は、あの日の夜から結ばれている。
純ちゃんが本気を出したというあの夜だ。
言うなれば、私たちは純ちゃんのおかげで結ばれたわけだ。
だって、あんなことが無ければお姉ちゃんにのしかかってキスされることも、
お姉ちゃんの処女をアイスで奪うこともなかっただろうから。
そしてそれらのことが、お姉ちゃんに私への恋心を思い出させ、熱くさせていったのだから。
いや、お姉ちゃんの言い分はそうじゃなくて、「私が守ってくれたから」なんだけれど。
とにもかくにも、結果的に私とお姉ちゃんのキューピットとなったのは純ちゃんなのだ。
冷静に考えれば、私はそんな大恩人を手にかけようとしていたということになる。
あそこで考え直せていなかったらと思うと恐ろしい。
「もう……怪我人は寝てなきゃだめだよ!」
「む……」
お姉ちゃんが寂しげな目をして、ちょいちょいと手招きする。
「なあに……?」
私は無警戒に、お姉ちゃんの口元に耳を近づける。
お姉ちゃんが呼吸している。空気の動きが聞こえる。
「うい……愛してる」
私はきょとんとして、お姉ちゃんの顔を見返した。
うるうるの瞳。ぷにぷにの頬。つやつやの唇。
理性が抗う隙もなく、私はお姉ちゃんの唇に吸い付く。
「ん、ん……」
三日ぶりのお姉ちゃんの唇。
一心不乱にむさぼりつき、舌を差し込む。
「おねえひゃん、ひたふって、ちゅーってひて」
体面などなかった。
お姉ちゃんの口の中で舌をびちびちと暴れさせ、狂ったようにお姉ちゃんの舌を求める。
びちゃびちゃと唾液が跳ねている。
「ん……」
お姉ちゃんが私のリボンをするっと解いた。
本当に病室でするつもりらしい。
個室とはいえ、いつ誰が来るやら分からないのに。
私は思考とは真逆に、お姉ちゃんと激しく舌を絡ませた。
「んっ、ふ……ずず、ちゅぱ」
馬乗りになって、存分に舌を吸ってもらう。
火傷したところが少し痛むけれど、快感のせいでしびれて分からなくなってしまう。
血が出てしまわなければいいけど。
「憂さーん?」
純ちゃんの声がする。
私はお姉ちゃんの背中に手を入れてぎゅっと抱きしめると、さらに密着したキスをする。
「……終わったころにまた来ます」
「んっ、うん。そうして……あ」
返事をして気付く。
見られた。
やっぱり「規制とけた」の人?
――――
「いやぁ、押しかけちゃってすいません……」
純ちゃんはケンカを売りたいのか、頭のポンポンを解いて丸椅子に腰かけた。
お姉ちゃんはぷるぷる首を横に振る。
『お見舞いに来てくれるのはうれしいよ』
「いえ、もともと火事になったこと自体、私のせいみたいなものですから」
「えっ……」
お姉ちゃんが思わず声を発していた。
私は少し離れた位置で黙りこくって、動向を見守っていた。
「……唯さんは、超能力って信じますか?」
『あったらいいなとは思うけど、無いんだと思うよ』
「もしあるとしたら、どうします?」
『分かんないなー。あっても多分私には関係ないだろうし』
お姉ちゃんは世間話でもしているような態度だった。
実際、まだお姉ちゃんにとっては友達と話すような面白おかしい話と大差ないんだろう。
「それが関係あるんですよ。非常に密接に」
『私に?』
「はい、唯さんにです。聞き苦しい話だと思うんですけど、聞いて欲しいんです」
お姉ちゃんは顎を指先で揉んで、少し悩んでから頷いた。
『どういう話かわからないけど、聞かせてほしいな』
純ちゃんは頷いて、たっぷり息をたくわえた。
「発端は、10日前です……」
――――
純ちゃんは超能力のこと、私たちにあった騒動をお姉ちゃんに話した。
お姉ちゃんは声を上げないようしっかり唇をしめて、一言一句もらさず真剣に聞いていた。
私は途中から廊下に出て待っていた。
私が純ちゃんに抱いた憎しみ。
それから、純ちゃんが私に抱いた憎しみを聞かされるのは、思っていた以上にこたえたのだ。
「……」
夕陽が射す頃になって、純ちゃんがお姉ちゃんの部屋から出てきた。
私は目をそらそうとしたけれど、純ちゃんは顔を覗きこんできて、結局しっかり目が合ってしまった。
「憂、やっぱりあんたは天才だよ」
純ちゃんは私をまっすぐに見つめて言う。
その瞳は、ずいぶん潤んでいるように見えた。
「……お姉さんと一緒でね。最高の天才」
「ありがとう。憂みたいなのが私の友達で……ほんとに嬉しい」
「……」
純ちゃんは床を鳴らし、去っていく。
「……私とお姉ちゃんが、天才?」
私は目を閉じた。
そして、細く長く息を吐く。
「よくわかんないよ……」
私はお姉ちゃんの病室に戻る。
お姉ちゃんは長い話で疲れてしまったのか、スケッチブックを抱いてすやすやと眠っていた。
「……」
私はそっと、お姉ちゃんを起こさないようにスケッチブックを抜き取った。
『たぶんあれは、憂が助けてくれたからなんだ』
『そこにいなくても分かったよ。憂がいるのを感じた』
『これは超能力じゃないと思うけどさ』
お姉ちゃんの言葉を、一枚ずつめくっていく。
『憂はすごくいい子なんだよ』
『天才かぁ。確かに憂に似合うかもしれないね』
『勉強とかお料理とか、その他もろもろでも超能力でもないよ』
『憂は人に優しくする天才なんだと思うな』
私はお姉ちゃんの寝顔を見る。
そして純ちゃんの言葉を思い出した。
「……」
天才扱いも悪くない。
私に宿った、お姉ちゃんを救える超能力と、人に優しくする才能だったら。
ぜひ天才でありたいと思う。
私はベッドに落ちていたリボンを取ると、髪をポニーテールに結びあげた。
私は平沢憂。
お姉ちゃんのひとりだけの妹で、恋人でもある。
そして純ちゃんの親友。
だいたい凡人だけど、人に優しくする天才らしい。
憂という名前が表す通りに、人に優しくなってしまうらしい。
「お姉ちゃん。……でも、才能ってなにもしなかったら潰えるんだよ」
私はお姉ちゃんの髪を撫でて、呟いた。
「ありがとう、お姉ちゃん。……純ちゃん」
おしまい
未だ認知度は高くなく俺自身も二度ほどしか使ったことは無いが、我が意を得たりと感じた方は是非にと思う次第である。
というわけでGJ。
コメント
- SS図書館の名無しさん 2014/02/17 (月) 5:01
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純「超能力に目覚めちゃった」 – 2ちゃんねるSS図書館
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