- 2010-08-30 (月) 15:24
- ハルヒ







キョン「…あまり変なことを考えるな。お前が考えると、ロクでもないことが…」
みくる「ひゃっ、あ、あれ、何ですかっ!?」
キョン「げっ、まさか、く…」
古泉「イヤァアッ! くっく、熊よおおおお! ヒィィィィィ!」
キョン「馬鹿、大声を…」
古泉「誰か助けてぇ! だから来たくなかったのに! あああああ!」
ハルヒ・みくる・キョン・長門「……」 サッ
古泉「ち、近づいて来てるぅぅぅ! た、助け……あれ? 皆さん?」
シーン…
熊「GUAAAAAAAA」
古泉「はは。やれやれ、困ったものです」
ハルヒ「…あ、グシャッって聞こえたわ」
古泉「あっ、あああああ!」
キョン「う、うおっ! 早く机の下へ…」
長門「…ザ・ワールド」 ズギュゥゥゥゥゥン!
キョン「あれ…な、何をしたんだ、長門」
長門「空間(ry 今のうちに、脱出」
古泉「……」
ハルヒ「行くわよ、みくるちゃん」
みくる「あ、お茶淹れましたよ?」
キョン「つ、強い! 朝比奈さん、いいからそれ持って行きますよ」
カチッ カチッ
長門「そして時は動き出す」
古泉「あひぃぃぃぃぃぃぃ……あれ、皆さん?」
ズズズズズズン……
ハルヒ「…あ、部室が潰れたわ」
キョン「大丈夫か!?」
古泉「あーああ、あああ、あーあー♪」
キョン「…?」
長門「…彼の膝が小刻みに振動している。そこから放たれるエネルギーが地震の原因」
キョン「貧乏ゆすり、ってことか?」
古泉「あーあー、ああーあー、ああー♪」
ハルヒ「鼻歌を止めろ! うぜえ!」
みくる「あ、お茶淹れましたよ?」
キョン「朝比奈さん、朝比奈さんも何か言ってやってくださいよ」
みくる「え、あの……あーああー♪」
ハルヒ「朝比奈…」
日曜日、毎度のごとくハルヒの「町内の不思議を探索するわよ!」提案により
駅前に集合することになっていたのだが。
集合予定時刻は十二時。ついでに昼飯を食べようということだったのにも関わらず。
ちらり、と時計を見る。
十二時、五十分。
そろそろ一時間が過ぎようとしているが、俺以外のメンバーが来る様子は一向にない。
連絡を取ろうにも、誰の携帯に電話してみても不通。メールも返ってこない。
どうなってるんだ、ったく。
まさか、四人で俺をハメたんじゃあるまいな。
…馬鹿らしくなってきた。
だいたいハルヒめ、言いだしっぺのお前がすっぽかすとは、恥を知れ、恥を。
たとえ今から誰かが来たとしても、
どうせロクなことにはならないだろうしな。
そう思い、移動しかけたが…足を、止めた。
一昨日のことだ。
「ねえキョン、あたし、すごく面白い場所見つけちゃった!」
朝の教室で、ハルヒがやたらと興奮して話しかけてきた。
「面白い場所?」
やれやれとは思いつつも、妙に楽しそうなハルヒの様子に、相槌を打つ。
「そう! もうこれは絶対に超常現象がテンコ盛りに違いないわ!」
「へえ。どんな場所なんだ?」
「何言ってんのよ馬鹿、それを今あたしが言っちゃったら意味ないでしょ!」
どうしてそうなる。
「ホントにわかんないの? あのね、SOS団の皆でそこを探索しに行くのよ!
どんな場所か知らない方が、あんた達の驚きも増すでしょ?
ああ、ホントに部下思いの団長よね、あたしって!」
ハルヒはうっとりとした表情でそう言った。
そういうのを勘違いと言うのだが…まあ言うだけ無駄か。
興奮冷めやらぬ態度で皆に段取りを説明している。
「いいわね、絶対に遅れちゃダメよ。休んでもダメ。
これは歴史に残る、大発見になるかもしれないんだから!
サボったら絞殺刑だからね」
絞殺て。
「あの、どんな場所なんですか?」
朝比奈さんが不安げな顔で、ハルヒに尋ねる。
「何言ってるのみくるちゃん! そんなの、当日のお楽しみよ!」
ビシッ、と指を差され、すみません、と朝比奈さんは小さくなった。
大丈夫です朝比奈さん、あなたは何も悪くありません。
「それじゃ決定! 明日は雨みたいだから、日曜日ね!」
団長の勝手な決定に反論できる者はいない。
やれやれ。ま、どっちにしても行くつもりではあるけどな。
どうせ暇だし。
『いい? ちゃんと忘れずに来るのよ! 殺すからね!』
これは世間一般で言う脅迫に当たるぞ、ハルヒ。
だが、裏を返せば、ハルヒはかなり楽しみにしてるようだ。
確かにテンションも高かったしな。
どこに連れて行かれるのかわからないが、
楽しそうなあいつの顔を見るのも、悪くはない。
そんな訳で、空も晴れた日曜日、こうして俺は来ている。
そう、あいつはあんなに今日を楽しみにしていたんだ。
来ないはずがない。
あいつの楽しそうな顔を思い出すと、なかなかこの場から去りがたかった。
仮に何らかのトラブルが発生したとしても、連絡ぐらい入れてくるだろう。
大体、俺以外の四人が揃ってトラブルに巻き込まれるなんて、そんなことが…
「…ない、とは言えないか」
何せ、全員普通の人間じゃない訳で。
こりゃ、また妙な厄介事が起きたんだな、と肩をすくめながら、俺は家に帰った。
遅い昼飯を食べ、テレビを見てダラダラ過ごし、夕飯、風呂、そして夜――
「……」
携帯を見ながら、俺はため息をついた。
連絡は誰からもない。古泉が家の前にタクシーを乗りつける様子もない。
長門が天井から現れる様子も、大人の朝比奈さんがドアを開けて入ってくる様子も。
…寝るか。
何だよ、いつもは嫌でも俺を巻き込むくせに。調子狂うな、まったく。
ほっとする、と言えばそうなのだが。
妙な寂しさも、感じてしまう。
明日、皆に話を聞けばいい。
きっとそれは、ハルヒに関することで。
でもハルヒ自身は何が起きたのかあまりわかっていないんだろう。
あいつがどんな言い訳をするのか、楽しみだ。
そんなことを考えながら、俺はベッドにもぐり込んだ。
そうさ、明日――。
当然、目覚めたらハルヒと二人、灰色の世界に閉じ込められていた、なんてことも、なかった。
「うぃーっす」
眠そうな目の谷口が俺の肩を叩く。
「よう、また寝不足か?」
「おう、昨日は柚木ティナが寝かせてくれなくてな…」
相変わらずの谷口。まったく、コイツは。
「ところでよキョン、もうすぐウチのクラスに転校生が来るらしいぜ」
転校生? 初耳だ。
「ふっふ、この俺の調査網をなめるなよ。かなり確実な情報だぜ?」
「ほう、じゃあいつ来るのか言ってみてくれ」
うぐ、と谷口。
「い、いいだろ、そんな細かいことは。とにかく、来るのは間違いないんだ」
へえ。古泉以来の転校生、それもウチのクラスときては、こりゃハルヒが放っておかないな。
新団員決定か? …いや待て、ひょっとしてそいつも機関の超能力者じゃあるまいな。
なんてことを考えながら、教室に着いた俺は、ハルヒの席に誰も座っていないのを確認した。
この時間でまだ来ていないとは、珍しい。
これは何だろう。
もやもやした気持ちを抱えつつ、ぼんやりとしていて。
やがてハルヒより先に、岡部がやって来たのだが――
「えーと……欠席は、なしだな」
…何だって?
それが、異変の始まりだった。
ハルヒがいないじゃないか。
なんだよこれ、新手のイジメか?
だが、俺以外の誰も、岡部の言葉に疑問を持ってはいないらしい。
そのまま淡々とHRは進行していき、授業が始まり――
昼休み。
「……なあ」
嫌な予感を抱きつつも、俺は弁当を掻き込む谷口と国木田に言ってみた。
「ん?」
「このさ、俺の後ろの席って…」
と指差してみる。
「ああ、それな。あれだろ、転校生のために、用意したんじゃないか?」
「え…」
「そうだね。先週までなかったもんね、その机と椅子」
……何だって?
俺は二人に向かって、真剣な顔で言った。
「涼宮ハルヒ……って、知ってるか?」
一瞬の、沈黙。
だがそれは、二人が自らの記憶からその名前を検索している時間に過ぎなかった。
「んー、悪いが知らないな。一年の女子じゃないのか?」
「僕も知らないね。その人がどうしたの、キョン」
谷口も、国木田も、? という顔をして、俺を見ていた。
「いや…」
何だ、これは。何が起きたんだ?何が起きてるんだ?
古泉のクラスへと向かった。
「……」
姿が見えない。
近くにいた男子に、古泉は欠席なのかと聞いてみる。
が。
「古泉?」
と首を傾げられた。
ソンナヒト、ウチノクラスニハ、イナイケド……
その言葉が、何か異国の言語のように、俺の耳に響いた。
気付いたら、俺は走り出していた。
部室へ向けて。
全速力で、走り。
辿り着いた、SOS団の部室。
いや……違っていた。
そこは、部室ではなかった。
『文芸部は、廃部になりました』
ドアに貼られていたその貼り紙の前で、俺は立ち尽くしていた。
無論、ドアノブは回らない。中に誰かがいる気配もない。
「長門…!」
足が上げる悲鳴を無視して、俺は元来た道を再び駆け出した。
ナガトサン? ウウン、イナイヨ、ソンナヒト。
「朝比奈さん…!」
アサヒナ? ミクル? カワッタナマエダネ。
デモ、シラナイナァ。 キミ、スゴイカオダケド、ダイジョウブ?
スモークチーズデモ、タベルカイ?
古泉。長門。朝比奈さん。……ハルヒ。
「なんだ…?」
何なんだ?
手が、震える。
冗談でした、って……
やーい、ひっかかった、って……
「出てきて、くれよ……」
壮大なドッキリだって、言ってくれよ。
「……!」
ふと気付いた。
ズボンのポケットから携帯を取り出す。
土曜日にハルヒから届いた、あのメール。
いや、あれだけじゃない、その前からも、ずっとずっと溜まっているはずの、メールたち。
あれを。少なくとも、あれを見れば……
「…………」
あれを見れば……あいつらとの……
「…………」
繋がりが……
「…………」
メールも。
電話帳の登録すら。
ハルヒたちの痕跡は、何一つ残ってはいなかった。
「…………」
教室に戻った俺は、何も考えられなくなっていた。
ただ、呆然としていた。
後ろの席を眺める度に、ぞわぞわした気持ちの悪いものが、
胸に込み上げてきた。
「キョン」
「……あ、ああ?」
「何呆けてんだよ。帰ろうぜ」
気がつけば、放課後に、なっていた。
「なあ、谷口。俺……放課後って、いつもお前たちと帰ってたか?」
あん? と谷口は顔をしかめた。
「じゃあ誰と帰ってたんだっつーの。はっ、お前まさか、俺たちにナイショで彼女でも……!」
「いや……部活とか、さ」
「キョン、部活始めるの?」
国木田の問いに力なく首を振り、俺は二人とともに学校を後にした。
俺は家中引っ掻き回したが、あいつらの存在を証明できるものは何も見つからなかった。
「…………」
これが、これも、ハルヒの力なのか。
この世界……あいつらがいない世界。
ハルヒが望んだ? 消えることを? 宇宙人、未来人、超能力者とともに?
……いや。消えたのは、俺なのか?
ハルヒたちは元の世界にいて……俺だけが、この世界に送り込まれた。
どことも分からない、この世界に。
「でも、なんで……」
これもハルヒのせいだとして。
理由が分からない。
消すような、あるいは消されるような理由が、思い当たらない。
土曜の夜は、ハルヒからメールが来ていた。
つまり、この時点まではまだハルヒ(たち?)と俺は同じ世界にいたことになる。
問題は日曜だ。
確かにハルヒたちには会えなかった。だが、このときはまだ、携帯にメールの記録や、
あいつらの電話番号なんかが残っていた。
もちろん、電話は繋がらなかったけれど、とにかく。
そして、今日、月曜日。
もうあいつらはいなくなっていた。
「昨日の夜……か」
何かがあったとすれば、そこだ。
一番単純なのは、俺が寝ている間に世界が変質した、という考えだろう。
もっとも、ハルヒたちに何かがあったのは、日曜日なのだろうが。
俺だけが駅前にいて……あいつらには、何が……。
「くそっ」
考えれば考えるだけ、イライラが募る。
……止めよう、これ以上考えるのは。
きっとそのうち、誰かがやってくる。
古泉が。長門が。大人の朝比奈さんが。
誰かが、俺とハルヒをもう一度、引き合わせようとして……。
自室のドアの向こうから聞こえた声に、思わずビクリとなる。
「朝ひ……!」
ベッドから跳ね起き、勢いよくドアを開けた。
「……キョンくん?」
立っていたのは、ぽかんとした顔の妹だった。
……はは。
「ははは……」
よかった、部屋の中に押して入るタイプのドアで。
逆だったら、今頃、妹に一撃かましてたことだろうから。
「晩御飯、できたって……どうしたの?」
乾いた笑いの俺に、不審な目を向ける妹。
「何でも、ない。……お前さ、ハルニャン、って……覚えてるか?」
「……? 誰それ?」
「いや……別に」
キョンくん、どうして泣いてるの?
そう言われて初めて、俺は自分が涙を流していることを知った。
火曜日。水曜日。木曜日。
「…………」
金曜日。土曜日。
古泉も。長門も。朝比奈さんも。
そして、あいつも。
誰も、俺の前に、現れることはなかった。
そして、日曜日。
俺は、駅前に来ていた。
ちょうど一週間前の、今日。
ここで、あいつらを待っていたんだ。
あいつらと……面倒で、うるさくて、厄介なあいつらと、
なんだかんだ言いながらそれを楽しんでいた俺と……
もう、会える日は。来ないのか。
「そういえば、ハルヒの奴……どこに行くつもりだったんだろうな……」
どこか、驚くところに連れて行くとか言っていたが……
……もし、この世界のことを言っていたなら、もう充分だよハルヒ。
驚いたよ。だから……
俺はじめじめした心の中に絡め取られてしまい、
夕飯を食べたら、さっさと寝ることにしてしまった。
だから、気がつかなかった。
谷口から、あるメールが届いていたことに。
もちろん、そのメールに気付かなかったこと自体はどうでもいい。
次の日、谷口本人からも聞いたしな。
ちなみに、その内容を先に言っておこう。
『おい、キョン。お前さ、前に、涼宮……とか何とか、言ってなかったか?』
朝、通学路で谷口が肩を叩いてきた。
「ここ最近、ずっと変だぜ、お前」
「……そう、でもないさ」
言う俺の声が、すでに精彩を欠いていたことは、言うまでもない。
谷口も、それは分かっていただろう。
「やれやれ。ったく、どうせお前、俺のメール見てないだろう?」
「メール? ……あ、すまん、昨日は早く寝ちまったもんだから……」
「いいよ、別に。で、メールにも書いたんだけどさ。お前、前に言ってなかったっけ?」
谷口が、何でもないことのように、俺に言った。
「涼宮何とか、って」
脳が。その単語を知覚した瞬間。
考えるよりも先に、手が伸びていた。
ガッ。
「何、だって?」
「あ、す、すまん……」
掴んでいた手を離した。
「いてて……そう興奮すんなよ、何なのか知らねーけど……」
やれやれ、と谷口が肩をすくめる。
「悪い。で、ハル……涼宮が、どうしたんだ?」
知らず知らずのうちに、谷口に詰め寄るように顔を近づけていた。
「近い近い……っと。ああ、それが、転校生だよ」
「え?」
「ほら、来るって言ってた転校生の名前だよ。涼宮って」
いい意味でも。悪い意味でも。
このときの俺が、どっちだったか。それは、俺にもわからない。
ただ、これだけは断言できる。
間違いなく、人生で最高の心拍数で、俺の心臓が踊り狂っていた、と。
「俺の前情報によると、どうやらかなり可愛いらしいぞ。いや?、ラッキー……」
ハルヒ。
「……おい、キョン」
古泉。長門。朝比奈さん。
「……はぁ。何だろうね、こいつは」
もう一つだけ、断言できる。
俺は……あの四人に、会いたい。もう一度。
「おーい。キョン・K・ペー太」
「おはよ、二人とも。……どうしたの?」
「おう。それがよ、ほら、転校生の話をしたら、キョンが固まっちまってさ」
「ああ、転校生の女の子? 今日だっけ、来るのって」
「今日?」
ガバァッ!
「いきなり食いついてきやがった……都合のいい耳だこと」
「す、すごいね……何、知ってる人か何かなの? キョン」
「ん、いやまあ……ってあれ、国木田?」
「……あ、あは……おはよ……」
「……っとに、どうかしてるぜ、最近のキョンは……」
ちくしょうこんなに早く来やがって、とか思う。誰でもそうだろう。
そりゃ、優しくて若くて可愛い女の先生とかだったら話は違うだろうけど、
岡部だからな、できればHR抜きで授業まで自由時間だと有難い訳で。
でも、今日は違った。
早く来てくれと、そればかりを願っていた。
もちろん岡部に会いたい訳じゃない。
岡部が連れてくるであろう少女のことを、俺はずっと考えていた。
クラスの中は、谷口を筆頭に、彼女の噂で持ちきりだった。
「でもダメっぽいぜ、キョンがもう狙ってるみたいだからなあ」
えー、と男子たちの残念そうな、あるいは逆に闘志に満ちた声がする。
狙っちゃいない、勝手に口説け。
ただし、それが通用する相手ならな。
ガラッ。
「おーし、席に着けー」
……来た。
どうも知れ渡ってるみたいだけどな、と岡部は笑う。
「じゃ、入って」
その声に、皆がドアを見詰め――
そして、入ってきた一人の少女。
皆は僅かに歓声を上げた。
その美しさに。
伸びた背筋。意志の強そうな瞳。長い髪を括って作られたポニーテール。
息を呑んでいる奴も少なからずいそうだ。
でも、俺と同じ感情を持っている奴は、ほとんどいないだろう。
どうしようもない、懐かしさ。
時折うっとうしい、いや、普段からか、まあとにかく。
そんなあいつに対して、こんなに親愛の情が湧くとは。
心が弱くなってんのかな、俺。
そして俺は、同時に笑ってもいた。
どういう笑いかって?
クラスの皆が、あいつの本性を知ったら、どうなるか、ってことさ。
さあて、自己紹介が、見物だな。
唖然とする皆の顔を思い浮かべたら、自然と笑っちまうだろ?
そいつは、黒板に自分の名前を書くと、振り向いて、言った。
「えっと、初めまして! ○○県から来ました、涼宮……」
俺は、目の前の光景を、唖然として見ていた。
「涼宮ユウヒです! よろしくお願いします!」
俺以外の誰もが……新しい仲間を、素直に喜んでいる中……
「ええっと、幽霊とか、妖怪とか、そういうのがちょっと苦手なので……」
俺だけが……唖然と……呆然と……
「あんまり、怖がらせないで欲しいです。え、えへへ……」
ワァーッと、大きな歓声が上がった。
皆の好意が、彼女に降り注ぐ。
俺以外の、皆の、好意が。
こいつは。
「…………」
こいつは、誰なんだ。
「…………」
教えてくれ。教えてくれよ。ハルヒ……
「あっ、あの、よろしくお願いします」
「……よろしく、涼宮……さん」
心を隠して。
顔だけは、必死に笑いを作って。
出来るだけ愛想よくそう言ったつもりだったが、語気が明るくないのが自分でもわかった。
だが彼女はそれに気付いた様子もなく、「はい!」と言って微笑んだ。
……はは。
あいつの顔で。
あいつの声で。
そんな風に、しないでくれ。
ユウヒさんは、あいつじゃあない。そんなことはわかっている。
でも……でも。
「……ッ」
何が……どうなってんだよっ……!
成績も悪くないけど、理数科目はちょっと苦手。
絵に描いたような、理想の転校生だった。
男子にも女子にも大人気で、やがてクラスの枠を飛び出し、
涼宮ユウヒを知らない生徒の数は、日に日に減っていった。
もちろん、とてもいい噂とともに。
……ハルヒとは大違いだ。
一週間も経った頃には、色んな男が告白してて。
でも、俺は……
「おい、キョン」
ある日、帰り道で谷口が俺に言った。
「お前さ、涼宮のこと、何とも思ってないのか?」
「……何の話だ」
「いや、だってよ、あれだけ楽しみにしてたっぽいのに、いざ本人が転校してきたら、
全然興味ナシ、って感じになっちゃったじゃないか。不可解ってやつだ」
「お前も知ってると思うけど、涼宮、かなり告白されまくってるぜ。
まあ、全部断ってるみたいだから、今んとこは誰とも付き合う気はなさそうだけどよ」
……そういえば、ハルヒは告白されたら全部オーケーしてた、とかいう話だったっけ。
ったく、おかしいよな、あいつは……。
「俺から見ても、涼宮はAAランクプラスプラスプラス、ってところだ。あいつを嫌う男子はまずいない」
「そうか」
「でもよ、お前を見てると……好き嫌いとかじゃ、ない気がするんだよな。
お前が涼宮に対して抱いてる印象が、さ」
これには少し驚いた。まさか谷口が、そんなことを思っていたとは。
思わず谷口の顔を見る。
その表情は、何とも言いがたい、微妙なものだった。
「なあ、キョン。俺はお前の考えていることがよくわからん。
本当は好きなのかもしれないし、嫌いなのかもしれない。
でもよ、一つだけ言えるのは、涼宮に興味がないようには見えないぜ、お前はさ」
「見てりゃ分かる。目で追ってるくせに、それがどうにも……何つーか……」
言いにくそうにしながら、谷口が続ける。
「……悲しそうなんだよな。他の連中だって、もちろん俺もだけどよ、
涼宮を目で追ったりするさ。目立つ奴だし。
でも、キョン、お前は違う。途中で、目を伏せちまうんだよ。
それで……窓の外を見たり、してるんだぜ、お前。気付いてたか?」
「…………」
気付いていた、はずがなかった。
無意識のうちに、そんなことを……。
「やっぱ、気付いてなかったか。ま、お前にはお前の理由があるんだろうけどな。
でよ。……話は、こっからなんだけど」
谷口はさらに言いにくそうに、口を動かす。
「涼宮は、そんなお前の視線と態度に、気付いてるらしい」
「……そう、か」
気付いていなかったのは俺だけ、ってことか。
はは。情けない。……何してんだ。俺は。
//  ̄ ?? 地震とかどこの田舎だよ
//–.– -─??
// (● ●) ((●(●) ?
.| |.| ( . ((_人_人__) | _ _== =
?? ⌒ ` /,/ | |  ̄ ̄ ̄  ̄| ||
ノ ??| | | | ||
/´ | | | |
| l | | |||
ヽ -一ー_~、⌒)^),-、 | |_________| |
ヽ ____,ノγ⌒ヽ)ニニ- ̄ | | | = =
「あ、おい、勘違いするなよ、べつにお前がバレバレな態度を取ってた訳じゃない。
涼宮は、『キョンが転校生のことを気にしてた』ってことを知ってたんだからさ。
それに席も近いし、気にするだろ、普通。だから、お前の態度が変なことを知ってんのは、
俺と国木田、涼宮本人ぐらいじゃねーの」
「……いまさら、クラスの笑いものになったって、いいけどな」
「……ったく。覇気がねーな。まあ、問題はそこじゃなくてよ」
あー、やっぱ言いづれーなー、と谷口はボリボリ頭をかいた。
「いいぜ、言いにくいなら、言わなくても」
そう告げながら、思い出すのはハルヒのこと。
あいつに言いにくいことなんかないんだろうな。
言わなくていいことまで言うし、言うな! ってことも言うし……
「そうはいかねーんだよ。……あーもう、しゃーねーな、言うぞ」
ぐっ、と気合を入れる真似をして、谷口は俺に言った。
「涼宮がよ……お前と二人で、会いたいってさ」
「だからよ、お前と話がしてみたいんだと。
ほら、お前いつも沈んだ顔してるし、
涼宮としても話しかけづらいんだよ、教室じゃあさ。
それにまあ……教室じゃ、言いにくい話かもしれないし」
何だ、そりゃ。
「涼宮が? 俺に?」
「おう」
「……何で」
「理由は知るかよ。頼まれたんだ、すごく嫌われてる、とかだったら会うのは諦める、
だからそれを調べて欲しい、って。涼宮本人に、そう頼まれた」
んでまあ、嫌いじゃないんだろ? と谷口が俺に尋ねる。
「別に、嫌いとかじゃないんだ。ただ……」
「ストップ。そこまでで充分。ほい、これ」
谷口は俺の言葉を遮ると、一枚のメモを渡してきた。
「お前、今日が何曜日か、知ってる?」
「金曜、日」
「そ。つまり明日は休日だ。学生には優しい日。外で会うにはもってこいだろ?
それ、涼宮のケータイのメルアドだってよ。……ま、そういうこった」
でもま、ここでアドレス知ったって、反則だしな」
「谷口……」
「ま、いーさ。そのうちお前から教えてもらっちゃうもんね。
……じゃな」
せいぜい頑張れよ、と言い残し。
WAWAWA?という声が、遠ざかっていった。
手の中のメモ帳を改めて見る。
アドレスとともに、『キョンさんへ』とだけ、小さく書かれていた。
そして、そんな小さな字が、あいつの字にそっくりで。
「ハルヒ……!」
会わなくては。ユウヒに。
待ち合わせの場所は、あの駅前にした。
別に理由はない。
ただ……あそこで待っていた俺が、結局誰にも会えなかったという、
あの日の出来事を払拭したかったのだろう。何となく、そう思った。
そして、あの日とは違い、今日は……待ち合わせの相手が、現れた。
「あの、キョンさん」
声に振り向く。ユウヒが、いた。
水色のワンピースに、小さな白いカバン。
普段は活発なユウヒだが、こういう格好をすると実に女の子っぽい。
そして、その顔はやはり緊張を隠し切れないでいた。
「お待たせ、しました……」
「あー……いや、そうでもないって」
これがハルヒだったら、
「あら、いい心掛けだわ! あんたも大分団員としての自覚が出てきたみたいね!」
なんて、自惚れたことを言いやがるんだろうな。俺の方が遅かったらボロカスに言うくせに。
……とと。違う違う。
「えーっと……どこ行く?」
「あ、えと、話ができれば、ど、どこでも……」
あそこの喫茶店に、行くか。
冷めるがままにすること、十数分。
お互い、何かを切り出すこともできず、他愛もない話を続け、
そしてようやく、彼女が本題を話始めた。
「あの。……キョンさんは、あたしのこと、何か知ってたんですか?」
「……え」
「あの、転校してくる前から、あたしのこと、気にしてたって。
だから、何か……」
じっと、意を決したような眼差しで、俺を見据えるユウヒ。
「いや、知らなかった。……ただ」
ただ? とユウヒが目で問う。
「涼宮さんに、死ぬほどよく似てる奴は……知ってた」
「…………」
「んなこと言っても、まあ、信じられないだろうけど。
そいつにさ、ムチャクチャ似てるんだ。
……変な態度取ったりして、悪かった。でもそれは、涼宮さんが……」
「……ハルヒ」
「え?」
「涼宮ハルヒ……ですか。あたしに似てるのって」
ユウヒの顔は、真剣そのものだった。
思わず聞き返していた。
「涼宮ハルヒ。……そう、なんですね?」
ああ。他人から聞けた、その名前。
懐かしい響きが、俺の耳に染み込む。
頷くと、ユウヒの顔から僅かに力が抜けた。
「やっぱり……」
「どういう、ことなんだ? どうしてハルヒのことを?」
安堵と混乱が入り混じりつつも、とにかく聞かなくてはならない。
あいつのことを。
「……あの。あたしも、正直、よくわからないんです。
ただ、今の高校に転校してくる前に……
これを、渡されたんです。キョンさんに、渡してくれって」
そう言ってユウヒが取り出したのは、一枚のカードのようなものだった。
どことなく、見覚えがあるような……
「……!」
思い出した。図書館の、貸し出しカード。
裏面に書かれた名を見て、それは決定的となった。
『長門有希』
「……ッ」
「……知ってるんですね、その人の、ことも……」
昼ごろに起きて、このスレが残ってたら続き書きます。
なかったら、13時ごろに『ハルヒの地震スレを乗っ取った奴です』とかいうスレを立てます。
スレ立てができなかったら、その時間ぐらいからどっかのハルヒスレで書くかも。
本当に申し訳ない!
支援、本当にありがとうです!
ハルヒ「キョンww見てwwwまんまんにおてて入れたらちょうどいい感じでwwwwwオウフッwwwww」
キョン「よし、ハルヒは大丈夫だな」
みくる「キョキョキョキョン君wwwww胸がwww揺れてますよぉwwwwwぶるんぶるんっwwwww」
キョン「朝比奈さんも大丈夫っと……長門は…」
長門「………」
キョン「大丈夫だな、揺れてないもん。こい……」
長門「待て」
キョン「え?」
長門「揺れている。ちゃんと揺れている。ホントに揺れている。ホントだから」
キョン「ハハッ!まな板が揺れるはずないだろ」
長門「じゃあ…触って確かめてみる……?」
キョン「え………?」
古泉「あぁあぁあぁwwwwwキョン君wwキョン君wwwww助けてくだしゃいwwwww揺れて……ってあれ?」
古泉「あれ?」
頑張って続き書きます!
全然コメディ要素とかがなくてスマン!
そう言って、ユウヒは話し出した。
その日も、涼宮家では相変わらず荷造りが続いていた。
「よいしょっ、と…ふう」
自室の整理を終えていたユウヒは、母親では動かせない重い荷物を
少しずつ梱包していた。だがもちろん女子だ、若くったって
男とは体力が違う。やがて疲労が溜まって来たので、
適当なところで切りをつけ、ぶらりと外へ散歩に出かけたそうだ。
友達と離れる寂しさや、新しいクラスへの不安、色々なものを抱えていたユウヒは、
何をするでもなく、ぼんやりと町を歩いていた。
あまりにも、ぼんやりとしていて。
自分の後をつけている人物の影に、気付くことができなかった。
薄暗さにふと顔を上げたユウヒは、いつの間にか自分が人通りの少ない、
裏路地を歩いていたことに気が付いた。
「わ、やだな、早く戻ろう……」
そう思い、来た道を取って返そうとし、後ろを振り向いたところで、
そこに見知らぬ男が立っていることに気が付いた。
「え……」
そいつの視線は、間違いなくユウヒに向けて注がれていた。
顔こそ笑ってはいたが、その笑いは好意的というより、
下卑た、いやらしい微笑みに相違なかった。
「――!」
そして、男の右手には、一振りのナイフが握られていた。
薄明かりの中で鈍く輝くその光に、ユウヒは顔色を失った。
「あ、あ……」
逃げなくては。だが、ユウヒの体は意思とは裏腹に、
完全に行動を拒否していた。
手が震え、足がすくみ、大声すら上げることができない。
目だけが異様にはっきりと機能し、視界をクリアに捉える。
強盗? だが、財布を渡せば大人しく帰るとは、到底思えない。
そして、注目していなかった男の左手に、粘着テープが見えた。
「い……い、や……」
決まりだ。
間違いなく、もっと、最悪の結果が待っている。
だが依然として、大声を出すことができない。
いや、仮に出せたとしても、こんな場所では誰も聞いていないかもしれない。
パニックで動けないユウヒを見て取った男は、
より一層ニヤニヤと笑い、近付いてくる。
やがて男がユウヒに手を伸ばし、ナイフを突きつけた。
動くな、と静かな声で命令するが、言われなくても動けない。
ナイフをそのままに、男は左手だけで器用にテープを切って、
震えるユウヒの唇にそれを貼り付けた。
「???????!」
ンーンー、とくぐもった声しか出せなくなったユウヒを、
男はその場で押し倒そうとした。
「ン???!」
ここに到ってようやく、ユウヒは必死に抵抗を試みた。
起こる事態を考えると、ナイフで傷つけられた方が、よっぽどマシだったから。
だが、そもそも疲労していたユウヒの体力で、慣れているらしいこの男に敵うはずもない。
いくらか争った後、結局、簡単に地面に転がされ、
男が自分に覆いかぶさってくるのを絶望の目で見て――
ドッ
「……?」
次の瞬間、男の腹から、手が生えていた。
男はそのまま糸の切れた操り人形のように、ゆっくり、
真横へと体が傾き、やがて地面へと崩れ落ちた。
「…………」
そして、男の代わりに、またも見知らぬ人物が立っていた。
ただし、今度は女。それも、ユウヒとあまり歳の変わらなさそうな、
少女だった。セーラー服を着ているところからも、それがわかる。
ただし、ユウヒたちの高校の制服ではない。
しばらく呆然としていたが、はっとしてユウヒは立ち上がった。
ビッ、と口に貼られた粘着テープを剥がす。
「はぁ、はぁ……」
大きく酸素を吸い込んだ後、改めて目の前の少女に目を向けた。
白い肌に、整った目鼻立ち。ボブカットよりもさらに短い髪型。
普段、静かにしていたら、人形みたいな雰囲気があるに違いない。
「えっ……あ、あなた……!」
だが今の少女には、そんな雰囲気はあまり感じられなかった。
ユウヒの目に映る彼女は――血だらけで、息も絶え絶えで、
その顔は苦痛に歪み……明らかに、元気とは正反対の立ち位置にいた。
本来ならば、自分が言われるべき言葉。
今の今までレイプされようとしていたのだ、ユウヒとて大丈夫ではない。
だが、今は目の前の少女の方が、よほど危険な状態だ。
それに、ユウヒを助けてくれたのも、この少女なのだ。
当然だが、放っておく訳にもいかない。
「……へい、き」
ぽつりと、少女は言った。
どう考えても、平気そうな顔でも声でもない。
男に突き刺したらしき右手は返り血で赤いのだろうが、
それ以外は自らの出血であるようだった。
白と青を基調としたセーラー服は、ほとんどが赤黒く染まっている。
「……この世界は、わたしにも痛覚を享受させている。でも、そんなことは、いい」
「つ、痛覚?」
「聞いて。あなたは、普通の人間じゃない」
少女は、ユウヒに向けて、静かに語り出した。
「わたしもそう。涼宮ハルヒの創り出したこの世界での、異端者」
「……あの、何を……」
突然訳の分からないことを言い出した少女に、ユウヒは不審な顔を向けた。
助けてくれたのは確かだが……血だらけで、一体何を言っているのだろう?
そう言うと、少女は何かを振り払うかのように、右手をサッと動かした。
その瞬間、倒れていた男が、一瞬淡く輝いたかと思うと、
そのまま砂のような粒子と化し、サラサラと空中に散っていった。
「――!」
今のは? どうなったのだろう?
ますます混乱するユウヒだったが、しかしとにかく、
異常事態が起きていることだけは間違いなさそうだ。
「この世界での異端者は、もう一人いる。あなたが、転校したクラスに、彼はいる」
「どうして、あたしの転校のこと……」
「涼宮ユウヒ。あなたと彼だけが、この世界の住人であると同時に、
異端者でもある。わたしはこの世界の住人ではない。
だから、異端なのは当たり前」
少女は荒い息をつきながら、それでも努めて静かな声で言葉を紡ぐ。
「この世界は、涼宮ハルヒの創り出した世界。でも、涼宮ハルヒ本人はここにはいない。
涼宮ハルヒは元の世界に留まっている」
「……だ、誰なんですか、ハルヒ、って……あたし、ユウヒです……」
でも本人も知らないその力は、途方もなく巨大な情報を生み出すことができる。
……この世界は、彼女の創り出した実験作。あなたと彼以外の人間に、
ほとんど意味はない」
訳の分からない台詞が続くが、ユウヒは黙って聞いていた。
「あなたは、この世界での涼宮ハルヒの役割を担っている。
ただし、あなたに何らかの力がある訳ではない。役割とは、彼との関係のこと。
涼宮ハルヒは、自分と彼との出会いの可能性を模索してしまった。
もし、自分が転校生として、彼と違う出会いをしていたら、と強烈に夢想してしまった。
その結果できたのがこの世界」
「……じゃあ、何ですか、あたしは、その人の……」
「あなたは涼宮ハルヒのコピーと言える。ただし、性格では、まったくの別人とも言える。
涼宮ハルヒが夢想した、彼により好かれるであろう自分。それが、あなた」
「でも、それが問題になっている。あなたは涼宮ハルヒに似て、非なるもの。
この世界は、あなたと彼が仲良くなるように描かれている。
涼宮ハルヒがシナリオを描いたのだから、当たり前。でも、既に涼宮ハルヒの心に矛盾が生じている」
「…………」
「涼宮ハルヒは、自分以外の誰かが彼と恋仲になるのを極端に恐れている。
それは、たとえそれがあなたであっても適用される。
涼宮ハルヒは、彼と涼宮ユウヒが仲良くなる世界を夢想しながら、
一方でそれを嫌がっている。涼宮ユウヒが、自分ではないから」
「……何ですか、それ。ムチャクチャ……」
いつの間にかユウヒは、彼女の話を真剣に聞き始めていた。
「だから矛盾。あなたと彼を近付けるプラス要素と、逆のマイナス要素が、この世界には混在している。
今の男は、マイナス要素。あなたを襲わせ、彼との出会い、もしくはあなた自身を消滅させる。
男性に対する恐怖心を植えつける意味もあったかもしれない」
「そんな……」
自分勝手だ。あたしは、あたしなのに。
「……涼宮ハルヒの能力は、利己的なもの。でも不完全。
自分が創り出したものに対してさえ、嫉妬する。
能力というより、精神の話かもしれない。結局、未熟」
「……この世界は、あまり長く存在しない。
あなたと彼が結ばれたら、そこで消滅する。
あなたと彼が結ばれなくなる未来になったら、その時点でも消滅する。
この世界は役目を終えるまでしか、存在できない。
そして、この世界が消えても、元の世界には影響がない。
涼宮ハルヒが、夢想の結果をぼんやりと夢に見ることぐらいはあるかもしれない。
でも、その程度」
「消滅、って……」
「文字通り、この世界は終わる。なかったことになる。
……あなたの存在も、消える」
「そんな……」
馬鹿な。
「そんなの……信じられない」
「信じて。それが涼宮ハルヒのシナリオ」
「だったら、あなたは? あなたはどうして、あたしの前に……。
そうだ、あなたは、誰なんですか?
あなたは、一体……」
本来なら、この世界には存在しない」
相変わらずよく意味の分からない台詞だが、ユウヒは気にしないことにする。
「……あ、もしかして、あなたのコピーを助けにきた、とか……?」
「それは違う。この世界には、わたしのコピーは存在しない。」
この世界には、涼宮ハルヒの持つ常識から見て、
常識外の存在はいない。
……だからこそ、わたしがこの世界に干渉するのは、とても時間がかかった。
ここは常識の世界だから、わたしを排除しようと機能している」
「じゃあ……」
「……あなたを助けに来た訳でもない。
わたしは、彼を助けに来た」
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糞スレ廃止しろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
わたしにとっては関係のないこと。
ただ、涼宮ハルヒの夢想で造られたこの世界は、
大きなミスとととに生まれた」
少女はそう言って、どこからか一枚の写真を取り出した。
血まみれのその写真には、五人の人間が写っている。
「……!」
そのうちの一人……腕を組み、中央で高笑いしている少女に、ユウヒの目が留まった。
似ていた。ユウヒに。いや、髪形が違うだけで、ほとんどユウヒそのものだ。
「……それが、涼宮ハルヒ。でも、そこじゃない。
横にいる、困った顔の人を見て」
困った顔。確かに、言いえて妙だった。
今にも「やれやれ」と聞こえてきそうな、そんな顔で。
肩をすくめている少年がいた。
「この人、が……?」
「そう、彼」
僅かに、少女の口調が柔らかくなった気がした。
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おもしろくない
「え?」
「本来なら、この世界での異端は、あなた一人のはずだった。
涼宮ユウヒだけ。もちろんあなたはそんなことを知ることもなかったけれど。
でも、涼宮ハルヒはミスを犯した。自分のコピーとして涼宮ユウヒを作りながら、
肝心の彼のコピーは上手く作ることができなかった。
だから、オリジナルの彼をこの世界に送り込んでしまった」
そこまで言ったとき、突然ボッと音を立てて、写真が燃え始めた。
「きゃっ!」
「…………」
あり得ない速さで、写真は燃え落ちた。それこそ、一瞬で。
それでも少女は静かに、「再構成……できない」と呟いただけだった。
「とにかく、今、元の世界には、彼のコピーの方が存在している。
コピーには、わたしや、涼宮ハルヒの記憶がない。だから、問題にはなっている。
今はまだ、記憶の混濁、という言葉で片付けられているけど」
「そのつもり、だったけれど。わたしが自分の存在をこの世界に割り込ませることができたのは、
ついさっきのこと。彼の前に、あなたを助ける必要があった」
消えた、あの男。……目の前の少女が、もし来てくれていなかったら。
「今から……行くの? 彼の、ところへ」
「…………」
黙って首を振る少女。
「どうして?」
「もう時間が、な……」
ゴボォ!
「ひっ……!」
言葉の途中で、口から血を吐く少女。
ビチャ、と地面に鮮血が飛び散る。
震える手で、少女が何かを手渡そうとする。
「え……」
「……れ、だけ……コーティン……グ、でき……」
小さなカードのようなものを、差し出す少女。
「……た、ぶん、消え……な……」
「…………」
恐る恐る、受け取る。
少女が僅かに微笑んだ気がした。
「おね、が……」
ボッ…
「…………」
少女も、あの男のように、淡く光を放ち……
キラキラと、消えていった。
「…………」
俺は、二の句が継げなかった。
それはもちろん、驚きもあったけど。
でも。もっと大きな理由がある。
「……キョンさん?」
ユウヒが、不思議そうな顔で俺を見る。だろうな。
多分、今、俺は……
「あいつらが……いたんだ。あいつらが……!」
俺は、微笑んでるだろうから。
あいつらとの、繋がりは。
まだ完全に絶たれちゃいないんだ。
でも、このカードは……どうしたらいいんだろうか?
初めてハルヒと二人、閉鎖空間に閉じ込められた、あのとき。
そう、古泉のおかげで、部室のパソコンの電源を入れて、
長門と連絡を取ることが出来たんだ。
ここもある種の閉鎖空間と言えるだろうけど、
しかし、この世界では部室はない訳で。
「……長門さんは」
「え?」
「……どう、なったん……ですか?」
不安そうに、そう言う。
ユウヒの前に現れ、そして消えた長門。
「……いや、あいつは大丈夫だ」
何の根拠もないけど。
あいつなら、きっと、大丈夫。
ハルヒ以上に、超人みたいな奴だからな。
でも、ユウヒは素直にその言葉を信じたような顔はしなかった。
「…………」
いや、おそらくは俺も……そう信じたがっている、だけ、か。
そうかもしれない。
でも、このカードを残した以上、必ず何らかのアクションを起こすはずだ。
今の俺にできることは、そう信じることだけだった。
元の世界のこと。SOS団。
長門、古泉、朝比奈さん。
信じてもらおうとは思ってない。
ただ、こうして俺に長門の意思を伝えてくれた彼女への、せめてものお礼だった。
お礼になってるかどうかは、ともかく。
「…………」
半信半疑な顔で、ユウヒは黙って聞いていた。
ただ……コピー云々、というのは、俺にもよくわからなかったが。
そう、この場合、もっとも俺がわからないのは、ユウヒのことだ。
ハルヒが描いた、理想の自分……って言ってもなあ。
それはわからない。
ユウヒの考えはユウヒのものだ。
……ただ、自分が誰かのコピーだと言われて、
それを喜べる奴はいないだろう。
特にユウヒは、ハルヒそのものでもない訳で。
心中は、複雑だろうな。
「……とにかく、ありがとな。これ」
そう言って俺は、カードを振ってみた。
「……はい」
と、ユウヒは静かに頷いた。
「それじゃ……」
「……あの」
ずっと伏せ目がちだったユウヒが、別れ際、ふと俺の目を見て、言った。
「仲良くしないほうが、いいんですよね」
「え……」
「あたしたち、仲良くなっちゃったら、もう……。
あ、でもそれは、逆でも一緒ですね」
そう言って、ユウヒは、力なく笑った。
「……そうだな。難しい」
どっちに転んだって、この世界は、ユウヒは……。
長門に渡されたカードの使い道が、他に思い浮かばなかったから。
とはいえ……図書館に来たからって、何をしていいやら。
「……本でも、借りてみるか?」
昔、長門が借りていたあの分厚い本は、どんなタイトルだっただろうか。
覚えていたら、何かの手がかりになったかもしれないのに。
適当に文庫本を選び、自動貸出機の前へ。
カードのバーコードを貸出機に読み込ませると、
自動で借りられるシステムだ。
「……待てよ?」
この世界じゃ、長門に当たる奴はいないんだよな。
てことは、このカード……元の世界じゃないと、使えないんじゃないか?
まあ、いいか。物は試しだ。いきなり警報が鳴り出すこともないだろう。
そう思い、俺はバーコードを赤い光にかざした。
代わりに、ピピーッ、と、小さな警告音が鳴ったが。
「やっぱエラーか……ん?」
小さな液晶画面には、エラーメッセージが表示されていた。
『貸し出し限度を 超えています』
「……何?」
どういうことだ? 使えない訳じゃなくて……。
もうすでに……何かが、借りられている?
急いで、『現在 貸し出し中の本を 確認する』というボタンを押す。
「日本文芸史」
「文芸年鑑」
「世界の文芸比較論」
「文芸春秋」
「文芸教育とは」
「文芸春秋」
「文芸春秋」
……そうか。そういうことか。
ありがとよ、長門。
長門の伝達に従うには、明日を待つしかない。
「…………」
ぼんやりと、ユウヒのことを考える。
もし、俺がこの世界から、元の世界に戻れたら……
俺のコピーがこっちに来て、そいつとユウヒがくっついたり、
くっつかなかったりして、それで……
「死んじまう……のか」
正確には、消える、ってことかもしれないが。
誰が悪いって言えば、そりゃハルヒなんだろうけど……
ああ、ったく。
元の世界に帰りたくないはずがない。
でも。
それを素直に喜べなくなってきている、自分がいた。
「おはよう、キョンさん」
「よう、おはよ」
とりあえず、もうユウヒを見ても、俺が落ち込んだりすることはないだろう。
普通の笑顔で、ユウヒに応対する。
「何か、わかりましたか?」
ユウヒが小声で俺にささやく。
どうするかな。これ以上、ユウヒを巻き込むのは、どうなんだろう。
別に悪いことはないと思うが……。
迷った末、
「一応、手がかりみたいなものはあったけど、まだわからない」
とだけ、言っておいた。
これなら嘘でもないし。
そうですか、とユウヒも特に感じるところなさそうに、呟いた。
「あ、ユウヒー」
女子たちに呼ばれ、ユウヒは俺から離れていった。
登校してきた谷口が、俺の席にやってきた。
「おう。……サンキュな」
なーに、気にすんなよ、と谷口は笑った。
それ以上何も聞いてこないところが、俺には何よりありがたかった。
この谷口は、オリジナルと同じ設定なんだろうけど……
でも、なんだかもっと、いい奴になってるような気がするな。
そんなことを、考えつつ。
「おーし、席につけよ」
岡部がやってきて、今日も一日が始まる。
いつものパターン。
だが、今日は違う。
今日は……放課後が、待ち遠しかった。
帰ろうぜ、と声をかけてきた谷口と国木田に断りを入れ、
俺は部活棟へと向かった。
この道を何度歩いただろう。
よく行った、あの部室。
部活棟へ入り、階段を登り、廊下の半ばで俺は立ち止まった。
『文芸部は、廃部になりました』
「…………」
二週間前か。
ここで、呆然と立ち尽くしてしまったのは。
でも。
今日は違う。
長門、お前の遺言(死んでないだろうけど)、きっとこれで合ってるんだよな?
ポケットから鍵を取り出し、鍵穴に差し込む。
昼休みに、文芸部の部員になりたい、と岡部に相談しに行き、
この鍵を手に入れたのだ。
鍵を回す。
ガチャ。
……開いた。
長テーブルとパイプ椅子、それにスチール製の本棚。
パソコンもない。
「団長」と書かれた三角錘も、もちろんない。
そこまでは、予想していた。
そして、誰もいないだろう……と、ドアを開けるまでは、そう思っていたのだが。
床に、誰か倒れていた。
誰か? いや、こいつは……。
「古泉!」
仰向けの古泉に駆け寄る。
制服姿ではあったが、ブレザーは赤黒く染まっていた。
まさか。
抱き起こそうとして、自分の両手が古泉の血でべっとりと濡れ、
その事実がよりリアルになる。
まさか。
「死……」
「……あ、ああ……やっと、いらっしゃいました……ね」
俺が触れたことに気付いたらしい古泉が、薄く目を開けた。
と言いかけてやめる。無事なはずがない。
「は、はは、見ての通り、です……この、世界は、奇妙ですよ、
僕も、この姿の、ままでしか、いられない……ですし」
「どうする、どこかに連絡を取るか?」
「ざ、んねんですが、この世界、には……機関は……存在しません。
それより……聞いて、ください」
「…………」
「長門、さん……には?」
俺はユウヒから聞いた話をかいつまんで伝えた。
「なる、ほど……なら、この世界に関しての、説、明は……不要です……ね……
あっぐ……!」
いつものごとく、柔和に微笑んでいた古泉が、苦痛によるものか、
顔を歪めてうめき声を漏らす。
「い、いです、か、あなた……が、元の世界に、戻るには……」
古泉の声がかすれる。
「す……ずみ……ユ……ヒ……と……」
「ユウヒ?」
「向き、合……ださ……想……」
古泉の体から赤い光が滲み出していた。
「古泉!」
「ま……た……セ、ロ……やり……」
発光する古泉の身体はやがて全身光に包まれ、
赤い光の球体と化すと、そのまま体積が少しずつ減っていき……
「……れ……で、は……」
ピンポン球……パチンコ球……そして……
シュン……
収縮し尽くした光は、そのままふっと掻き消えた。
床の血も、俺の手に付いた血も、同時に消えていた。
「……ん?」
光球が消えたのと同じ箇所から、何かが現れ、床に落ちた。
手に取る。
オセロの……石。
……ったくよ。
お前は、弱すぎるんだよ、古泉。
いつも、いつも……。
だから、もうちょっと、強くなってもらわんとな。
そのためにも、まだまだ相手をしてやる必要がある。
手の中で、ギュッと、石を握る。
「……また、やろうぜ」部室
誰もいなくなった部室を見回して……俺は、この場を去った。
今度来るときは、文芸部じゃなくて……SOS団の部室に、来ないとな。
俺は悩んでいた。
古泉の言葉を思い出すが、しかし……。
「どうしたら、いい?」
ユウヒ。古泉は、そう言った。
しかし、どうしろってんだ?
長門の話じゃ、ユウヒと俺が近付きすぎると、
この世界は終わってしまうらしい。
問題は、その程度がどれぐらいなのかが、わからないことだ。
前にハルヒに使った手、まあ、要はキスなのだが。
あれを今回も使えるのかどうか。
……もしかしたら、その瞬間に世界が消えるかもしれない。
もちろん、それが正解なのかもしれない。
でも確証はなかった。
それに、今回はあいつらのヒントがない訳だしな。
どーしたもんかね、まったく。
などと思いつつ、靴を履き替え、校門を出たところで――
「おーい、キミキミー」
と、後ろから声をかけられた。
ああ、鶴屋さんか。
……鶴屋さん?
「え?」
どうして彼女が俺に話しかけてくるんだ?
この世界じゃ……彼女は俺のことを知らないはずだ。
朝比奈さんがいない以上、俺と鶴屋さんを繋ぐものが何もない。
それに、俺は一度、この世界の彼女に話しかけている。
もちろん、二週間前の、あの日。
朝比奈さんのことを訊くために、クラスへ行き、尋ねた相手が鶴屋さんだった。
ぽかんとしている俺を他所に、鶴屋さんはこっちに近付いてきて。
長い髪の毛をさらりと垂らし、彼女は長身を伸ばして俺に笑顔を降り注いだ。
「あのさあのさ。キミ、キョンくんっていうの?」
「……不本意ながら、そう呼ばれてます」
そう言うと彼女は、わっはは、と笑った後、
「ねえねえ、キョンくんは、前にあたしに訊いたよね?
アサヒナ、ミクルって名前の人のこと」
「――! し、知ってるんですか!?」
朝比奈さんの名前を聞き、思わず興奮してしまう。
「ううん、全然知らない。わっはは!」
「……はあ」
意味がわからず、首を傾げていると、
「はいこれ。キョンくんにあげちゃうよ!」
と言って、鶴屋さんは俺に何か紙のようなものを差し出す。
「何ですか?」
「それがさー、あたしも知らないんだっ。今日、うちのクラスに
落ちてたから拾ったの! それだけ!」
話が見えてこないが、受け取った紙を眺め……
それが、封筒であることに、気が付いた。
少女マンガのおまけみたいな、かわいい封筒。
赤いその封筒の裏には、ちゃんと名前が記入されている。
几帳面なその字は、俺の目がどうかしているのでない限り、
『キョンくんへ 朝比奈みくる』
と読めた。
「いやー、床を転がってたからか知らないけどさっ、
結構、その封筒もグチャッってなってたんだよっ。
一応引っ張って、伸ばしてみたのさっ。
で、その名前も、どっかで聞いたなー、と思って、
それでキミのこと、ふっと思い出したんだっ!」
「それで……俺を探してくれたんですか?」
「っていうか、今キミを見かけたから、たまたま声かけただけ。わっはは!」
腰に手を当て、豪快に笑う鶴屋さん。
あたしも、懐かしいような気がするんだよね、その名前はさっ」
まーいーや。じゃーねー、キョンくん。
そう言って、鶴屋さんは、去っていった。
「ありがとう……ございました!」
朝比奈さん。あなたの、親友は。
記憶をなくしても……あなたのこと、感じるみたいです。
すごいことですよね、きっと。
俺は思わず、微笑んでいた。
家に帰るまで我慢できず、帰り道の途中で封筒を開け、
中から一枚の便箋を取り出した。
だが、印刷された少女キャラが微笑むその便箋は、
大半が封筒と同じく、赤くて……そして僅かに、白い部分が残っていた。
って、これは……。
さっきまでの微笑みが、俺の顔から失せるのがわかった。
確かに、わかってはいたさ。
古泉、長門。あいつらが、どうなったか。
それを俺は、知っていたからな。
だが、便箋を持つ俺の手は、震えを止められなかった。
『キョンくんへ
まずは、またあなたを大変なことに巻き込んでしまったこと、謝ります。
ごめんなさい。
今、あなたがいるその世界は、パラレルワールドの一つです。
未来の、可能性。
わたしからは、あまり詳しいことは教えられないけれど、
長門さんや古泉くんも、きっとキョンくんの元へ向かうと思います。
でも、こちらの世界から、今キョンくんがいる世界へ向かうのは、とても危険なの。
あの二人でも、上手く行かないかもしれない。
だから、わたしも行くことにしました。
実は、こちらの世界には今、あなたじゃない、別のキョンくんがいます。
でも、涼宮さんは、そのキョンくんを受け入れようとしていない。
彼は、涼宮さんや、SOS団のことを、何も知らないの。
それで涼宮さんは、こんなのおかしい、自分のことを忘れるはずがない、って、そう思っています』
記憶喪失になった奴が悪い、って考えるとはね。
『このままじゃ、近いうちに大規模な時間変異が起きてしまうの。
もしかしたら、色んなパラレルワールドが交錯したりするかもしれなくて。
それは、絶対に防がなくちゃいけない。
それに……わたしも、キョンくんに、戻ってきて欲しいって、思うから。
だから、ヒントを、教えます。
北口駅前から、北に1キロメートルぐらい行ったところに、
お花畑があります。そこに、行ってください。
後は、キョンくん次第です。
……本当は、このこと、直接あなたに言うつもりです。
でも、どうなるかわからないから、一応、手紙を書いておきます。
せめて、この手紙だけでも、あなたに届くように。
それじゃあ、この辺で、終わります。
キョンくん。また一緒に、SOS団の活動、しましょうね。
朝比奈みくる』
カサ。
手紙を読み終え、俺は便箋をたたんで封筒に戻した。
朝比奈さんが、どんな手段でこの世界にやってこようとしたのか。
それはわからない。
ただ、彼女の予期した通り、手紙だけがこうして、
俺の元へと辿り着いた。
この封筒が、赤いのは。赤く染められているのは。
おそらくは、朝比奈さんの……いや。やめよう。
彼女が俺にこの手紙を託してくれた。
それだけの、ことだ。
元の世界に戻ったら、ちゃんとお礼を言えばいい。
そうだ。戻んなきゃな。
あの馬鹿の機嫌も、悪いみたいだし。
ポケットに封筒を入れ、俺は携帯を取り出した。
花畑とやらの位置を、調べるために。
行ったことはない場所だったが、とりあえず、行くしかない。
地図で確認した後、俺はその足で花畑へと向かった。
あ、でも、ユウヒはどうしよう。
古泉の言葉も合わせると、ユウヒと一緒に行くべきなのか?
「…………」
少し迷ったが、とりあえず一人で行ってみることにした。
もし何もなければ、今度こそ誘ってみるとしよう。
北口駅の周辺は、休みともなれば、暇な若者でごった返す。
とはいえ別に遊ぶ場所が多い訳ではなく、
駅から他の町へと出向く奴らがほとんどだ。
それでも駅周辺はいつも人が多くて、もちろんSOS団も休日にはよくうろついていた。
……あーくそ。なんか懐かしさが。
とりあえず感慨にふけるのは後だ、と自分に言い聞かせ、
地図の通りに歩き出した。
北側は俺もあまり来たことがない。
とにかく、地図の通りに歩き続け、そして。
花畑、と銘打たれたその場所に、到着したのだが。
――何だこりゃ。
何つーか、そこは……前衛的、とでもいうか。
花畑であることは間違いない。
ただ、その……花壇がいくつかに分かれているのだが、
それぞれの花壇に、ミステリーサークルのようなものが作られているのだ。
おそらくは、それが意図なんだろうけど。
……正直、どういう意図か理解できる自信はない。
ちょっとした公園のようになっていて、かなり広いのだが、
ミステリーサークルも十個ほど発見できる。
俺には、まあ、花が綺麗だということだけは、わかった。
この場所自体が、奇妙といえばそうなのだが。
やっぱり、ユウヒをここに連れてくる必要があるのだろうか。
「……今日は、帰るか」
また明日、ユウヒを誘ってここに来たらいい。
デートぐらいなら、いきなり世界が消えたりはしないだろう。
許容範囲って奴だ。
そう思いながら、いざ帰ろうとして……
「え?」
「あ……」
彼女が……いた。
向こうも帰りなのだろう、制服姿だった。
「……涼宮」
それはこっちの台詞だ。なんでユウヒが、ここに。
訊くと、
「ここ、引っ越してきてすぐのときに、見つけたんです。
なんだかよくわかんないけど、気に入っちゃって……。
あたしの家、ここからそんなに遠くなくて。
それで、よく来るんです、ここ」
とのこと。
キョンさんは? との問いに、
俺は意を決することにした。
「ここが……鍵らしい。俺が、元の世界に戻る、鍵」
「えっ……」
ユウヒは、目を見開いた。
少なくとも、その表情は――
「…………」
喜んでいるようには、見えなかった。
「……ここで何をしたらいいのかは、まだ分からない。
ただ……その、涼宮にも、何か……関係があることかもしれないんだ」
正直に告げたが、ユウヒは
「そう……言われたって……」
と、視線を落とした。
「……だよな」
ユウヒは別に何も知らなかった訳で。
本人にしてみれば、俺たちの存在なんて、いい迷惑かもしれない。
古泉はああ言ってたけど、しかし。
俺次第だと、朝比奈さんも教えてくれた。
だが何が正解なのか、わからない。
俺次第。
だが……俯くユウヒを見ていたら、何もできないような気がしてくる。
「悪い。困らせるつもりじゃなか……」
「キョンさん」
ユウヒが、顔を上げた。
その目は、俺を見据えている。
「……何だ?」
「キョンさんは、戻りたいんですよね。元の、世界に」
気圧されるような、ユウヒの迫力。突然、どうしたのだろうか。
「そうだな。戻りたい」
あいつらに、会いたいから。
「……でも。キョンさんが戻ったら、あたしは?」
「え?」
「あたしはどうなるんですか? 入れ替わりのキョンさんコピーと恋愛でもして、
それで……消えなきゃいけないんですか」
「それは……」
何も、言い返せない。
「あたしを生み出したのは、ハルヒさん。それはいいです。
でも、勝手なのは、ハルヒさんだけじゃない、キョンさんもです」
「涼み……」
「涼宮って、言わないで!」
怒っているような、寂しいような、悲しいような。
そんな顔で、ユウヒが叫ぶ。
ちゃんとした、一人の人間です!
あたしは涼宮ハルヒじゃない! ユウヒです!」
「そんなこと、わかって……」
「わかってないですよ! あたしは……あのとき……
長門さんに、あなたの写真を見せられたとき、
すごく、すごくドキドキした。
なんだか、昔からずっと憧れてたような、
そんな気がしてた。
何があっても、この人なら全て受け入れてくれそうな、
安心感みたいなものが、あった。
キョンさんたちに言わせると、それはあたしの役割だから、
ってことになるけど、あたしはそうは思ってない。
あたしっていう人間が、キョンさんを……」
「…………」
「でもキョンさんはずっと、あたしを見ながら……
あたしじゃなくて、ハルヒさんを見てた。
そのことが、どれだけ辛かったか、わかりますか?」
「……すまん」
どうしていいか、わからなくて……俺は、素直に頭を下げた。
「……キョンさん。あたし、消えたくないです。
キョンさんだって、いきなり『消えろ』って言われて、
はいそうですかって言えますか?」
首を振る。
自分勝手ですね、と揶揄されるが、何も言い返せない。
「でもね、キョンさん。消えてもいいって思えるぐらいの見返りが、
あたしにはある」
「見返り?」
「そうです。……あなた、です。キョンさん」
「あなたと、結ばれたら。あたしはそれで、諦められる。
……それぐらいなんですよ? あたしの想い……」
ユウヒがじっと、俺の目を見詰める。
俺も、視線を外せなくなっていた。
「でも、そうしたら……」
「消えるんでしょうね、この世界。
でも、あたしはどっちみち消える運命だって言うんだから。
だったら、せめて、キョンさんと一緒にいたい。
キョンさんに、消されたい。
そうなっても、多分……キョンさんは、消えないと思います」
どうして分かる。
「なんとなく、ですけど。そんな気がするんです。
……案外、それが正解なのかもしれませんよ」
そう言って、ユウヒは、妙に艶のある視線を俺に投げかけた。
「あなたに会うための要素だったって言うなら、
レイプされかけたことぐらい、何でもないです……」
「ユウヒ……」
「って、おい」
ユウヒが、突然セーラー服を脱ぎ始めた。
「馬鹿、やめろ」
急いで駆け寄り、肩を掴む。
「いいじゃないですか。……どうせ、皆消えちゃうんだから。
キョンさんは、こういう趣味、ないんですか?」
女子から青姦に誘われるなんて、はっきり言って
人生でも一度あるかないかだろう。いや、たぶんない。
まあ青姦趣味はともかく、俺の目の前にいるのは、
セーラー服を脱ごうとしている、ハルヒそっくりの美少女だ。
潤んだその目は、おそらく地球上のどんな男に対しても(除ホモ)
破壊力抜群間違いなしだと、断言してやれる。
そりゃ俺だって、ぐっと来るものはあるさ。
でも……。
「あたしは、ハルヒさんの描いた、理想なんですって。
なのにキョンさん、あたしじゃ……不満ですか?」
「違う。不満とかじゃないんだ」
……いいですよ、あたし。ハルヒさんの代わりでも。
でも、今だけは……あたしを……」
「ユウヒ、聞いてくれ」
お前の気持ちは分かる。
こんなこと言ったらおこがましいかもしれないけど、きっと分かる。
でも、だからこそ、言わなくちゃいけない。
俺はユウヒの目を覗き込みながら、言った。
「確かに俺は元の世界に戻りたい。それは本心だ」
「知ってます。だから……」
「でもな、俺は、お前に消えても欲しくない」
「……そういうのを、虫のいい台詞って言うんです。
どのみち、消えるんだって、話じゃないですか」
ユウヒが、ぎゅっと俺に抱きついてきた。
柔らかい胸の感触。胸だけじゃない。
ユウヒの体は、どこもかしこも魅力的だった。
手が俺の背中を撫でるだけで、電気が走ったような感じすらする。
「消えたっていい。でも、でも……」
俺は、お前もハルヒだと思うんだよ」
「ッ……だから、あたしは……!」
「待ってくれ。コピーじゃないって、俺も思うんだ。
でも、やっぱりお前はハルヒなんだよ。
コピーじゃないんだ。お前は、ハルヒそのものなんだ」
「何、言って……」
「お前は、ハルヒの一部分。逆に、ハルヒはお前の一部分。
なあ、ユウヒ。お前が、俺のこと、好きだって思ってくれてるのは、
スゲー嬉しい。でもそれは、ハルヒにそう設定されたからじゃない。
お前が、ハルヒだから……そう思ってくれてるんだと、俺は思う」
こんなこと、ハルヒ本人に言ったらぶん殴られるな。
「……同じじゃない、結局は、あたし……」
「消えるんじゃないんだ。お前も、戻るんだよ。元の世界に。
俺と一緒に……帰ろうぜ」
「ああ。まだまだこれから……一緒に、いればいい。
お前もハルヒなんだからさ、俺か、お前らか、どっちかが死ぬまで、
ずっと馬鹿やってようぜ。……な?」
パキッ。
「キョン……さん……」
パキッ。
「ユウヒ。お前の髪型……正直、たまらないぜ」
クシャ。
カードと。石と。手紙が。
音を立てて、俺の選択を見守る中。
そっと俺は、腕の中の少女に、唇を重ねた。
古泉は、相変わらずの爽やかな笑顔で俺に言った。
「いや、今回は本当にダメかと思いましたよ。
あなたのおかげです。助かりました。
さすがに……あんな思いをするのは、もう勘弁願いたいですね」
さすがのこいつも、血まみれになるのは気分が悪いらしい。
とりあえず、頑張ってオセロの腕を磨いて欲しいところだ。
長門はいつもの通り、部室で本を読みながら、静かに言った。
「今回はあなただけが消えるという、特殊なケースだった」
「なあ、原因は何だったんだ?」
「涼宮ハルヒは、あなたに変わった花畑を見せたかった。
でも、土曜日に下見に行った涼宮ハルヒは、
そこが閉鎖され、工事が始まっていることを知ってしまった」
「……あん? それがショックだった、ってだけのことか?」
「そう。でも、涼宮ハルヒは、そこにあなたを連れて行くのを
ずっと楽しみにしていた。……わたしも、何度か話を聞かされた」
「そうか。……あのよ。助けてくれて、ありがとな」
「気にしなくていい。……でも、痛覚は、もういらない」
「よかった……また、会えて……」
俺の胸でぐじゅぐじゅと泣く朝比奈さん。
「手紙、ありがとうございました。
おかげで、戻ってこれましたよ」
「うん……手紙だけでも、届いて、よかった。
あたしは……ううん、なんでも、ない」
「……本当に、すいませんでした」
そう言って、手を後ろに回そうとしたのだが、
見事に回避されてしまった。
「だめ、だめですよ。こんなとこ、涼宮さんに見られたら、
また同じ鉄の兎です」
「いや意味分からないですよ、それ」
「……ね、キョンくん。涼宮さん、日曜日がお誕生日だったんですよ。
だから、キョンくんと一緒に、自分の好きな場所へ、行きたかったんだと、思います」
「……ワガママな奴ですね」
「ダメですよ。乙女心を、わからないと、ねっ」
我らが団長はと言うと、これは別にいつも通りだった。
そりゃま、あいつは何も知らないんだから当然なのだが……
まったく、三人を血まみれにしておいて、なんて奴だ。
ただまあ、何というか、俺に対するボディタッチが、やたらと多くなった気がする。
単に殴られたりとかもあるのだが、肩を掴まれたり、腕を掴まれたり、
何か後は……知ってか知らずか、胸を押し付けられたり、とか。
ま、この辺は、あいつに感謝しておくとしよう。
ありがとよ、ユウヒ。
ところで俺は今、北口前駅へと向かっている。
ちなみに今日は日曜日。……俺が待ちぼうけをくらった、あの日だ。
もちろんハルヒの召集によるものだが、どういう偶然か、直前になって、
古泉、長門、朝比奈さん、三人が三人とも、急用で行けなくなった、と連絡をよこした。
前にもあったんだけどな、こんなこと。
ま、いいか。腕時計を見ると、待ち合わせ時刻の一時間前。
後は団長様を待つばかりだ。
時計から顔を上げると、見覚えのある私服姿が目に入った。
何というか、わざと不機嫌な顔をしているのがバレバレの、楽しい顔をしていやがった。
さあて。まずは、こう言ってやらなくてはならない。
「どこへ行く?」
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ハルヒ「キャッ……!地震!?」 – 2ちゃんねるSS図書館
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ハルヒ「キャッ……!地震!?」 – 2ちゃんねるSS図書館
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ハルヒ「キャッ……!地震!?」 – 2ちゃんねるSS図書館
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