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ローゼンメイデンの話「6月の少女」【前編】

ライトノベル新刊情報サイト「ラノベ総合案内所」が出来ました.

< メイン登場人物 >

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 20:49:09.86 ID:6D5l5ULM0



雨。

灰色の濁った空から、ざあざあと降りしきる雨。

時おり、ごろごろと雷の鳴る音がする。

庭に咲く紫陽花。



「………」
 ベッドの上で、動かなくなった妹を抱きしめたまま、
ぼんやりとその灰色を見つめる、翠星石。
 ゆっくりと揺れながら、子守り歌を口ずさんでいる。
 壁際にもたれかかっている金糸雀が本を閉じ、
そんな翠星石をちらっと見やる。
 6月に入って、雨が降りやまない。
「…………」
 金糸雀が目を閉じ、ため息をついた。

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 20:50:26.76 ID:6D5l5ULM0

 この所、真紅と水銀燈が日中出掛けてしまっている事が多く、
翠星石は蒼星石を鞄から出す事が多くなった。
 たまたま遊びに来た金糸雀は、翠星石の変化に少し、引いていた。
「………」
「金糸雀」
 顔を上げる。
「…まだ、金糸雀は」
 目が虚ろである。何を話しかけていいか、分からない。
「な、何かしら」
「この時代にいるつもりですか…?」
 目を見開く金糸雀。
「………」
 翠星石は視線を落とし、妹をぎゅっと抱きしめた。

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 20:50:36.57 ID:isSg1b3F0
おっ!今回も楽しみにしてる!
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 20:51:55.33 ID:6D5l5ULM0

 ジュンのアパート。
 窓の外の灰色が、部屋の中を薄暗く映し出す。

 バサッと音を立てて、水銀燈がアイロン台にYシャツを広げる。
「……本当に汚いわねぇ……」
 主のいないその部屋で、一人黙々と整理を続ける。
 アイロンをかけ終わる頃に、ピーッ、ピーッ、とベランダから音がした。
 左足を軸に、アイロン台を支えにして、ステッキを持ち立ち上がる。
右足の無い彼女は、幾分つらそうな表情でベランダに向かう。
「不便な足だわぁ」
 ぶつぶつ言いながら、洗濯物を乾燥機にかける。
それが終わると、一旦壁を背に、座り込む。
「はあ……」
 ゴン、と壁に後頭部を打ち、水銀燈が窓の外を見つめる。
「病院、か………」
 ざあざあという音。
 その呟きは、すぐにかき消された。

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 20:56:28.71 ID:6D5l5ULM0

「保留?」
「ああ」
 展示場の事務所。
 パソコンを打つ手を止め、巴が課長を見やる。
「じゃあ、桜田君、残れるんですか?」
「ああ、別に悪質な飲酒運転でもないし、
ここ最近頑張りすぎて、疲れて、せっかくローンで買った車が壊れて」
「……」
「会社としての情状酌量の余地はあるだろう、ただし」
「ただし?」
「本社行きの6月末っていうのも、桜田の意思確認次第って事になった」
「どうして、ですか?」
「事故は桜田の過失だからな。そんな奴を本社が呼び寄せたとなれば、
他の社員の士気に関わるし、あいつが孤立しかねん」
「確かに」
「だから社命という形は採らず、怪我が治った後、あいつがそれでも
本社に行きたい、と言ったら本社に行かせる」
「……」
「そういう事になった。だから結果としては異動の話は保留だよ」
「そうですか…」
 下を向き、安心したように息を吐く。
「嬉しい?」
「えっ、あの、いえ」
 ぶんぶん、と巴は首を振った。

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 20:57:31.35 ID:6D5l5ULM0

「はい、剥けたわよ」
 病室のベッドで寝ているジュンに、真紅がリンゴを差し出した。
「ん、ありがとう」
 つまようじを刺してあるそれは、お世辞にも上手いとは言えない
形である。
「………」
「何か失礼な事考えてない?」
「いや、別に」
 じとっと睨む真紅。眼を逸らすジュン。
 もぐもぐと食べるジュンを、真紅が嬉しそうに見つめている。
「あと一週間ね」
「ん………」
 ちらっとカレンダーを見やる。

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 20:59:27.35 ID:teMenqq+0
10年後の話の続きか?
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:00:00.54 ID:6D5l5ULM0

 ジュンが交通事故を起こし、一ヶ月半が過ぎた。
当初見込まれていた三ヶ月の入院期間は、毎日真紅が力を
送っていたお陰で、半分ほどにまで縮められた。

 窓の外に目をやる真紅。
「この怪我が治ったら、名古屋に行くのね」
「……さあ」
 真紅がジュンに視線を移す。
「さあって…行くんでしょ?違うの?」
「分からないよ」
 はあ、とジュンはため息をつく。
「クビかもしれない」
「えっ」
 目を見開く真紅。
「クビって……どうして」
「そりゃ、わざとじゃないにしても、僕は相手のいる事故を
起こしたわけだから」
「そうだけど…」
「会社が『事故大変だったな、まあ心置きなく名古屋へ行ってくれ』なんて
言うとは思えないし」
「………」
 真紅は黙ってしまった。
 残念なような、嬉しいような。
 どういう表情をしていいか分からない。

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:00:58.49 ID:6D5l5ULM0
>>7
yes
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:01:36.76 ID:teMenqq+0
>>10
待ってたぞ。
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:03:52.25 ID:6D5l5ULM0
 コンコン、と音がする。
「入ります」
 振り返った二人の目に、ドアを開け、こちらを覗きこむ巴が見えた。
 巴は一瞬真紅を見つめたが、すぐに部屋に入ってきた。

「そういう事らしいわ」
 椅子に座った巴。その脇に、真紅が立っている。
 巴が事情を説明すると、ジュンの顔がぱあっと明るくなった。
「良かった……!」
「ええ……私もほっとした、桜田君」
 下を向いて、巴が微笑む。
「でも……」
「………」
 二人がジュンを見る。
「選べるって事だろ?名古屋行き…」
「どうしようか…」
 ジュンが、はあ、とため息をついた。

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:06:07.62 ID:6D5l5ULM0


 巴が帰った後、ジュンはぼーっと天井を見つめていた。
 傍らの椅子に座り、真紅が名探偵くんくんを観ている。
「……もう少し音量下げろよ」
「…ごめんなさい」
 ピッ、ピッ、とリモコンを動かす。
 相変わらず、ジュンは天井を見つめたままである。
「迷ってるの?」
 真紅が口を開いた。
 ジュンがそれを受け、真紅に視線を移す。
真紅がこちらを、いつもの凛とした表情で見ている。
「…迷ってる。正直言うと」
「どうして?」
「…お前らの事がある」
「私たち?別に…気にしなくても」
 再び天井を見る。
「水銀燈の足も、直してやらないと可哀そうだし」
 真紅はジュンを変わらず見つめている。


14: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/28(水) 21:07:21.78 ID:czYZwxIq0 BE:1019156148-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) お前かあああああああああああああ
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:10:06.10 ID:6D5l5ULM0

「とにかく、僕は……」
 真紅は一瞬悲しそうな顔をするが、すぐに元の表情に戻る。
「…何を言ってるの、ジュン、私は言ったはずよ」
「え」
 ジュンが真紅を見やる。
「貴方に期待して、そう言ってくれてるんでしょ?
それを無駄にするなんて考えられないわ」
「真紅……」
「少なくとも、私は貴方にそんな気遣い、してほしくない」
 ぷいっと横を向く。
「…………」
 ちらっと真紅が横目でこちらを見る。
視線がかち合い、慌てて視線を逸らす真紅。
「はあ」
 困ったように、ジュンは眉をひそめた。

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:10:48.65 ID:6D5l5ULM0

「…なあ」
「何?」
「じゃあ、僕が名古屋に行くって言ったら、真紅はどうする?」
 真紅がジュンに向き直る。
「…決まってるじゃない、お祝いしてあげるわ」
「……」
「いいこと、ジュン」
「……」
「信頼っていうのはね、よく聞きなさい」
 椅子を降り、ジュンのベッドによじ登る。
「なかなかして貰えないものなの。だから」
「……」
「私はこないだ言ったのよ。情に流されて無駄にするのはやめなさいって」
 顔の横で、ジュンを見下ろす真紅。

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:12:25.97 ID:6D5l5ULM0


「勿論、私も……貴方に大切にしてもらいたいけれど」
「……」
「私は、どれだけ遠く離れたって、貴方の事、好きよ」
 少し微笑む。
「だから心配しないで頂戴」
 上半身を起こすジュン。
「真紅……」
「たまには帰ってきてね」
 小指を差し出す真紅。
 ジュンも小指を差し出し、絡ませる。
「約束よ」
 そう言って、にっこりと笑った。

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:13:57.63 ID:6D5l5ULM0


 実家のジュンの部屋。
ベッドに真紅が座っている。その同じベッドの上、壁際に、
蒼星石を抱いた翠星石、床に金糸雀、そして、壁にもたれかかっている水銀燈。

「どういう事?」
 真紅が問いかける。
「………」
 視線を向けられた翠星石は、窓の外をぼんやりと見つめる。
「…もう、翠星石は、この時代にいても、意味がないですぅ」
「どうして?」
「ジュンとも会えなくなる」
「……」
「契約を解除する」
「……」
「そうしたら、翠星石は、何も……」
 蒼星石を抱く腕に力を込める。
 それを見て、うつむく水銀燈。

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:16:27.65 ID:6D5l5ULM0

「…そうねぇ」
 その水銀燈が口を開く。
「アリスゲームは終わったんじゃない。止まっているだけ…」
 冷たい声。真紅の背筋にぞくっとしたものが走る。
「…ローザミスティカは」
 視線を翠星石に向ける。
「私の中に3つ」
「……」
「真紅の中に2つ。そして…金糸雀、翠星石」
 翠星石が水銀燈に向き直る。
 見つめ合う二人。
 その目に、思わず肘を抱える金糸雀。
「この場で奪い合う事も出来るわぁ」
「やめなさい」
 見ていた真紅が咎める。
「いいえ、真紅」
 真紅に視線を移す水銀燈。
「私は現実を伝えているだけよ」
「でも」
「忘れてはならないわ。お父様が待っている事を」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:19:46.16 ID:6D5l5ULM0

「……」
 黙り込む真紅。少し水銀燈がつらそうな顔をする。
「こう言い換えた方がいいかしら」
 唇をかむ。
「お父様は、私たちの内の3体が動かなくなるのを待っている」
「……」
「そこの蒼星石のようにね」
 翠星石が水銀燈を睨む。
「怖いわぁ、そんな睨み方するのはやめて頂戴」
「………」
「そんなに睨まなくても、今なら私は貴女に負けちゃうから」
「うるさいです。黙るです」
 低い声。思わず息を呑む。
「やめなさい翠星石。水銀燈もよしなさい」
「………」
 重苦しい雰囲気、一人、声を出せずにいる金糸雀。

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:21:46.26 ID:6D5l5ULM0

 金糸雀は、元来物事を深く考えるのが苦手だった。
何かを失ったわけではない、誰かと傷つけあったわけでもない。
 ただ、目の前で困っている人がいたら、傍にいてあげたい。
良く言えばプラス思考、悪く言えば、浅はか。
「………」
 自分の事をそうやって理解しているつもりであり、自分は
それでいいと思っていた。
 みっちゃんとの日々に何ひとつ不満はない。
楽しい。
 作ってくれる弁当がおいしい。
それだけで良かった。
「どうして…」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:23:05.83 ID:6D5l5ULM0

 真紅が金糸雀を向く。
「昔みたいに傷つけ合ったりするわけでもないし、
雪華綺晶がいるわけでもないのに、どうして今になって」
「………」
 水銀燈は黙っている。
「水銀燈」
 金糸雀が水銀燈に向き直る。
「貴女だって、アリスゲームのせいで、大切な人を失ったんでしょう!?
誰かいなくなるくらいなら、もうこんな闘いやめるかしら!!」
「金糸雀」
 目を丸くする真紅。
「………」
 うつむき、悲しげな表情になる水銀燈。
「ごめんなさい」
 額に手を当てる。
「ちょっと……じめじめしてるから、変な事言っちゃっただけよぉ…」
 ふう、とため息をつく。
「失礼するわ」
 ステッキを使って立ち上がり、一階へと下りていく。
「………」
「…………」
「……水銀燈……」
 真紅が呟く。
「……」
 翠星石が、もう一度蒼星石を抱きしめた。

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:25:17.64 ID:6D5l5ULM0

 納戸で一人、水銀燈がうずくまっている。
今の自分には何もない。
「今更……何であんな事……」
 水銀燈は後悔していた。
 絶望するくらいなら、現実なんて見なくたっていい。
今は、姉妹たちとの――たとえ日が浅くても――淡い絆を
失うのが、何だか勿体ない。
 雪華綺晶と蒼星石のローザミスティカがあるのだから、
もう一度、武器としての翼を生やす余力は残っているかもしれない。
 だが、そこまでの憎しみや想いは、残っていない。
「………」
 水銀燈は、ゆっくりと目を閉じ、床に伏せった。

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:26:30.40 ID:6D5l5ULM0

 目を閉じると、少し気分が落ち着いてきた。
自分は、一度死んだ人形。
 何か、もう一度世の中に触れるのが、怖くてたまらないような。
まだ、こうして、みっともなく思い出に浸っている方が、
自分にとっては似合っているのかもしれない。
「めぐ……」
 反射的にその名を呼ぶ。
 水銀燈の左手がかすかに動き、同時に右手も動いた。
「………」
 だが、手に触れるのはめぐの両手ではなく、
冷たいフローリング材。
 めぐの笑顔がよぎる。
「うっ……」
 胸が熱くなる。思わず、拳をぎゅっと握る。
「……意味が…ない…か……」
 うっすらを目を開き、水銀燈は呟いた。

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:27:32.69 ID:6D5l5ULM0

 キィィィィンと指輪がまばゆく光り、薔薇が一回り小さいサイズになる。
「………」
 口づけしていた翠星石が、ゆっくりと顔を上げる。
「翠星石…」
 虚ろな表情。それを見守るジュンと真紅。
「ま、まあ、たまには戻ってくるから。な、元気出せよ」
「………」
 答えない。
「お、おい……」
 黙っていた翠星石が、おもむろにジュンのベッドによじ登る。
「ジュン…」
 ごそごそと懐から何かを取り出す。
「これは…」
「スコーンですぅ。翠星石がお前のために、今日を記念して焼いてきてやったです」
「………ごめんな」
「いいですぅ。さ、ほれ、食べるです。あーん」
 言われるままに口を開くジュン。
 そこにぐいぐいと押し込む翠星石。
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:29:02.55 ID:6D5l5ULM0

「もが……んぐんぐ」
「………」
「………んぶっ…………ぎゃーーーーーーーーー!!!」
 ぼふっと噴き出し、ごほごほと咳込むジュン。
「きゃはははは、まんまと引っ掛かったですぅ!」
「か、辛いぃ!!何しやがった!」
「特製わさび唐辛子入りスコーンですぅ」
 けらけらと笑う。
「こっ、この………」
「わっ」
 起き上がろうとしたジュンに覆いかぶさり、ジュンがベッドに倒れこむ。
「ちょ、ちょっと二人とも…」
 慌てる真紅。
「へへへ、ジュン」
「な、何だよ……」
 耳の横に手をつき、20センチほどの距離でジュンを見下ろす翠星石。
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:29:54.84 ID:6D5l5ULM0

「この辛さと苦しさを、ずーっと覚えておくですよ。ずーっと…」
「………翠星石」
「人生そんな、甘いもんじゃないです。こういう風に、苦しむ事の方が多いです…」
 目を閉じる。
「だから、そんな時、たまにでいいですから、翠星石の事を……」
 少し声が震えている。
「………翠星石」
「…ああ、しんみりするのはキライですのに」
 天を仰ぎ、後ろ向きにぼふっと倒れる。
「…ねえ、ジュン」
「うん?」
「…いつかまた会えたら」
「………」
「また、仲良くしてほしいですぅ」
 上半身を起こすジュン。
 翠星石の目が潤んでいるのが分かった。
「ああ、また、戻ってくるよ」
「……」
 その言葉に翠星石の顔が歪む。
 起き上がり、そしてジュンの胸をつかむ翠星石。
「………」
 そのまま、しばらく翠星石は泣き続けた。

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:30:46.92 ID:6D5l5ULM0
一旦休憩するよ
寝るよ
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:32:18.82 ID:teMenqq+0
乙!ゆっくりやすめ。続ききたいしてる
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:33:35.68 ID:gGhexujuO

また会えると嬉しい
33: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/28(水) 21:34:16.04 ID:czYZwxIq0 BE:191092223-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) ・゚・(つД`)・゚・
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:43:21.39 ID:jxw6hPF6O
はえぇwww
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:48:25.11 ID:BRIfMss+O
誰か今までのまとめもってないか?
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:49:31.47 ID:Ab2xuJf1O
これで>>1にリアルタイムで遭遇するのは4回目だ
いっつもお世話になっとります。今回もわっふるわっふる
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 21:51:56.10 ID:isSg1b3F0
マイペースなのは相変わらずか
38: 荒ら島さん 2008/05/28(水) 21:59:47.46 ID:FTr0VZ5lO
やっと>>1にリアルタイムで会えた、楽しみにしてます。
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 22:00:59.06 ID:4nQKnvmL0
このスレは絶対落とさせん
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 22:01:46.80 ID:dNFvE/W90
さげてどうするwwww
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 22:04:44.97 ID:4nQKnvmL0
>>40
下げたって保守は出来るんだぜ
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 22:06:20.33 ID:mIiE5kDfO
まとめサイトみたいな物は無いのかな…
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 22:07:40.91 ID:4nQKnvmL0
>>42
ぷん太へ行け
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 22:26:04.79 ID:ma/BQ9Hr0
>>1
乙。ずっと、待ってたぜ。
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 22:49:30.01 ID:rM+DSJr+0
なんか最近ローゼンの話をよく読むような気がするなぁ
ギャグもシリアスも含めて、まあ面白いからいいけどさ

って感じの保守
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:07:18.64 ID:6D5l5ULM0

 ざあざあと降りやまない雨。
「翠星石ちゃんは?」
 夕食の支度中、のりが部屋に上がってきた。
 翠星石と蒼星石の鞄がない事に気づき、真紅に尋ねる。
「……彼女は旅に出たわ」
「旅?」
 紅茶を飲みながら、真紅が答える。
「……そう」
 のりはそれだけ呟く。

51: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/28(水) 23:07:49.13 ID:czYZwxIq0 BE:859913339-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:08:03.52 ID:6D5l5ULM0

 のりが行ってしまった後、水銀燈が口を開いた。
「真紅…」
「何?」
「貴女は、どうするのぉ?」
 カップを置く。
「どうするって?」
「この時代に、まだ留まっているつもり?」
「…どうしてそんな質問をするの?」
 真紅がこちらを見つめている。
「どうしてって……」
「……」
「もうこの時代にいても、アリスゲームは終わらないのよぉ」
「別に、終わらせる必要はないでしょ?」
「………」
「私は居続けるつもりよ」
「…それは、何故?」
「大切な人がいるから」
 雨音が強くなる。

54: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/28(水) 23:15:35.31 ID:6D5l5ULM0

「アリスゲームなんて、したくなった時にすればいいわ」
「…随分とひねくれた事を言うのねぇ…」
「そうかしら。今までだって、そうだったじゃない」
「………」
「お父様に会いたがっているのは、7人とも同じだった。でも」
「でも?」
「闘いを望んでいたかどうかは、個人差があった」
「そうねぇ」
「貴女や雪華綺晶のように、好戦的なドール」
「…ふん、昔の話よ」
「蒼星石のように、それを宿命として受け入れていたドールもいれば」
「……」
「翠星石や雛苺のように、会う事より、皆で幸せに過ごす事を選んだドールもいる」
 カップを持つ真紅。
「翠星石は優しかった」
「?」
「蒼星石がいなくなって、ジュンに殆ど会えなくなっても、私に寄り添って生きてきてくれた」
「………」
57: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/28(水) 23:18:24.64 ID:6D5l5ULM0
「でも…ジュンが名古屋に行くと決まった事が、引き金になった」
「引き金に?」
「あの子、ジュンの事が好きだったのよ」
「ああ」
「…………」
「それは……」
「………」
「貴女も一緒なんじゃないのぉ?真紅」
 紅茶を飲む手がぴくっと止まる。
「貴女が一番」
「………」
「淋しがってるんじゃなくて?」
「………」
「違う?」
「………」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:23:03.69 ID:6D5l5ULM0

「まぁいいわ。どうせ私には関係のない事だしぃ」
 下を向き、ふっと笑う。
「いいの」
 水銀燈が顔を上げる。
「私は、ジュンと同じ時代にいるだけで」
「……真紅」
「…最近、雨音ばかりで耳が痛いわ」
「………」
「早く梅雨が、明ければいいのに…」
 真紅は少しうつむき、窓の外を見やる。
 外は真っ暗になり、ざあざあと、いつまでも雨が降り続いていた。

59: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/28(水) 23:24:54.18 ID:6D5l5ULM0

暗闇の中。

どこからともなく、黄色い光がふらふらと彷徨ってくる。

少し遅れて、紫色の光が近づいてくる。

その後ろには赤く光る物体。


3つの光は、ある扉の前で動きを止める。



ギィィ……と、扉が開いた。

60: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/28(水) 23:26:10.50 ID:6D5l5ULM0

「じゃあ、行ってくるねー」
 珍しく晴れ間が広がる6月初旬の朝。
「うん、お仕事頑張ってーかしらー」
 金糸雀が元気に手を振った。
ドアが閉まり、一息ついた後、窓べに近寄る。
「うーん、今日はいい天気ねーぇ」
 うーっと伸びをする。
「ねぇピチカート、今日はお散歩に行くかしら」
 周囲を見回す。
「…あら?ピチカート」
 きょろきょろと辺りを探すが、どこにもいない。
「ちょっとーピチカートー、部屋の中でカクレンボなんて流行らないかしらー」
 台所を探すも、いない。
「う?………」
 ベッドにぼふっと座り込む。
 鏡が光り輝き始める。
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:31:20.02 ID:6D5l5ULM0

「…!?」
 金糸雀が傘を持ち、身構える。
「誰!?」
 その中から、ピチカートが現れた。
「あら」
 拍子ぬけしたように再び座り込む金糸雀。
「ちょっと、どこ行ってたのよぅ」
 腰に手を当て、口を尖らせる。
 ピチカートがキィン、キィンときらめいた。
「え、何かしら…」
 しばらく沈黙する。
「………え?」
 金糸雀の動きが止まる。
「……」
 目を見開く。
「お父様が……?」
 持っていた傘が、からんからんと音を立てて床に落ちた。

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:32:35.68 ID:IMCVTCI+0
wktk wktk
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:38:34.68 ID:1Q7uqkJg0
追いついた
支援
64: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/28(水) 23:39:15.56 ID:6D5l5ULM0

「今日で退院ね」
「ああ」
「頑張ったわね、ジュン」
 手を取る真紅。
「お前のお陰だよ」
「ふふ、そんな事ないわ」
 カツ、カツ、カツ、と響く靴音。
「ん」
 コンコン、と音がした。
「失礼します…」
 そう言って、ドアが開いた。

 ジュンが、あっ、という顔をする。
 真紅が不思議そうにそちらを見やる。
 顔を覗かせたのは、のりでもなく、巴でもなく…
「課長」
 ジュンの上司だった。

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:45:19.93 ID:6D5l5ULM0

 二人が硬直する。真紅は瞬時に頭を働かせ、
ただの人形のふりをする。
「ど、どうされたんですか、課長」
「ん、いや、外回りでたまたまな」
 言いながら、椅子の上で目を閉じている真紅を見やる。
「これは?」
「あ…」
「何、お前こんな趣味持ってたの?」
「あ、いえ……違います」
 言いながら真紅を持ち上げる課長。
「さっき一瞬、動いてたように見えたけど」
「えっ」
「気のせいかな」
「ま、まさかあ高橋課長、人形が動くわけないじゃないですか」
 ははははは、と笑うジュン。
ゴンゴン、と更にドアを叩く音がする。
67: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/28(水) 23:49:48.85 ID:6D5l5ULM0
「どうぞー」
 ガチャリとドアを開けたのは、白髪の男性。
「あっ、お、お疲れ様です」
「もう退院なんだって?」
「え、ええ」
「本当は8月末異動にしてたんだが、しかし凄い回復力だな」
「そ、そうですか」
「ああ、まあ、もし本社に来てくれるようなら、6月末と言わず、治ってすぐでもいいからな」
「も、申し訳ありません」
 ふと、その男性が課長の持っている人形を見る。
「ん、何だその趣味の悪い人形、高橋、お前の?」
「え、いや、違います。これは桜田の」
「んーー??」
 じろじろと真紅を見つめる。
「何だ、気持ち悪いなぁ桜田君、こんな趣味があったなんて」
「え、ええ……」
 顔が引きつるジュン。
68: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/28(水) 23:50:12.17 ID:czYZwxIq0 BE:191092032-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) 死ねよリア充共おおおおおおおおおおおおおお
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:51:42.77 ID:teMenqq+0
真紅を趣味の悪い人形だと・・・
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/28(水) 23:51:43.39 ID:5r8gk1qK0
課長「何、お前こんな趣味持ってたの?」


俺「趣味じゃないです、人生です」
71: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/28(水) 23:52:46.70 ID:6D5l5ULM0

「ダッチワイフか?」
「はっ!?いえ、違います。それは姉の……」
「はは、冗談だよ」
「………」
「まあ、人の趣味をとやかく言うつもりはないが、お客さんには見られないようにな」
「は、はい」
「こんな人形は名古屋には持ってくるなよ」
「………わ、わかりました…」
 答えながら、真紅をちらっと見やるジュン。
 眉が動く事もなく、真紅はただ、オモチャのお人形と化していた。

72: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/28(水) 23:55:21.68 ID:6D5l5ULM0

「………」
 夕闇のオレンジが、病室を暗く映し出している。
のりが来るまでの間に、荷物をまとめなければならない。
「……」
 二人はどちらから言葉を発する事もなく、ただ、座っていた。
 真紅は、ずっと窓の外を見つめている。
 ジュンは何と声をかけていいか分からない。
「…………」
 ふうっと真紅が息を吐いた。
「見て、ジュン」
「え」
 口を開いた真紅に、少々驚いた。
 すっと夕闇を指差す真紅。
「西の空がオレンジ色に染まって……」
「……」
「そこから天を見上げていけば、だんだんとそれがセルリアンブルーに変わってゆく」
「真紅」
「私、あんまりセルリアンて好きじゃないの」
74: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 00:00:56.58 ID:LHWNoF3M0
「え?」
「だって、何だか、濁ってるじゃない」
「濁ってる?」
「澄んだ色というより、何だかこう、沼というか、藻が沢山生えてるような青」
「………」
「コバルトみたいに、美しい、って思える色がいいわ」
 真紅を見つめるジュン。
「でも、そんな純粋な色は、世界の中では生きていけない」
 両手を絡ませる。
「皆、何がしかに混ざって、純粋な思いを忘れて、大人になっていく」
「……」
「ねえ、ジュン」
 真紅がジュンに向き直る。
「貴方は、もうじきここからいなくなる」
「……」
「その時には、私は契約を、解除しないといけない」
 立ち上がり、ベッドに近寄る。
75: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 00:01:24.46 ID:LHWNoF3M0

「今日分かったわ。やっぱり私は」
 うつむく。
「貴方の人生に、これ以上いちゃいけないって」
「……何言ってんだよ、あんな…」
「違うわ、よく聞いて」
「真紅……気にするなよ…」
「貴方が私に固執すると、貴方が必死になって得てきたものが、無くなっちゃうのよ」
「………得てきたものって…」
「それは社会的信頼であったり、貴方の営業マンとしての資質であったり」
「………」
「決して下らないものじゃない。貴方が生きていくために、とても大切な事」
「真紅……」
「お願い、変な事考えちゃ駄目。私は怒ってなんかいないから」
 ジュンの両肩に手を置く真紅。
「だから、笑顔で私と別れて頂戴」
 懇願するように何度も肩をぎゅっとする。
「ね、ジュン、いい子だから…」
 真紅は力なく笑った。

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:03:58.53 ID:LHWNoF3M0

 リビング。
 水銀燈が、ぱらぱらと本をめくっている。
「なんだかんだで」
 ぐすっ、と鼻をすする。
「この時代にも面白いものがいっぱい、あるんだけどねぇ」
 本を閉じ、表紙を見つめる。『東野圭吾 手紙』と書かれている。

 ゴトッ、と納戸の方から音がした。
「?」
 ステッキを支えにして、リビングを出ていく。
「何の音かしら…」
 がららら…とドアを開ける。
「うっ…うっ……」
 うずくまる人影。
78: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 00:05:39.50 ID:LHWNoF3M0


「真紅?どうしたの?」
 顔を上げた真紅を見て、水銀燈は息を呑んだ。
「わあああああっ!!!」
 涙でくしゃくしゃになった顔。真紅は水銀燈の胸に泣きついてきた。
「真紅!?」
「ううっ、ひぐっ、うあっ、ジュン、ジュン……!」
 鼻をすすり、のどを枯らしながら真紅は涙を流し続ける。
「真紅……」
 事情が分からぬまま、水銀燈は真紅の頭を撫でる。
「うううううう、ジュン、ジュン」
「………」
 尋常ではない取り乱し方。あの真紅が。
「…いいわ、泣きたいだけ、泣きなさい。真紅…」
 泣きやまない妹の頭に手を回し、
水銀燈は優しく抱きしめた。

81: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 00:10:17.49 ID:LHWNoF3M0

 真紅は泣き疲れて、鞄で眠ってしまった。
何があったのだろう。今日は退院の日ではなかったか。
「………」
 本来なら、嬉しそうな顔をして、紅茶でも飲んでいる頃だ。
「どうしたと言うの…」
 コンコン、と窓を叩く音がする。
「?」
 そちらを見やる。
「開けてほしいかしらー」
 夜の暗闇の中、黄色のドレスに身を包んだ金糸雀がいた。
そしてその横に、メイメイ、ホーリエ、ピチカート。
「窓は開いているわよぉ」
「手が使えないのかしらー」
 右手で傘を持ち、左手をだらんと垂らしている。
「なぁに、もう…人をこき使って」
 水銀燈が窓を開けた。

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:14:45.32 ID:LHWNoF3M0


「何ですって!?」
 顔を引きつらせる水銀燈。
「人工精霊たちが、今日それを聞いてきたらしいわ…」
 しゅんとなる金糸雀。
「翠星石が契約を解除して、眠りについたから」
「……」
「私たち3人も、もうこの時代から旅立つように」
「…」
「お父様が?」
「…ええ」
「それは、…いつ?」
「分からないかしら」
「……」
「ピチカートが聞いてきた内容よ。『仲良くなり過ぎて』」
「『使命を忘れてはならない』」
「………」
「でも、何となく、これからどうなるのか理解出来てきたかしら…」
「どういう意味?」
「カナの左手が」
 水銀燈が視線をそちらに移す。
 左手が、小さくかたかたと震え続けている。
83: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 00:15:49.13 ID:LHWNoF3M0

「…これは」
「握力がだんだん無くなってきてるの」
「いつから?」
「今日…」
 水銀燈は思わず、自らの手足を確認する。
「…私は何ともないわ」
「……多分、個人差があるのよ。それが基準なのかどうかも分からないけど」
「でも、今日の事なんでしょう?それでこの調子じゃ…」
 目を閉じる金糸雀。
「たぶん…」
「持って一週間、てところねぇ…」
「みっちゃんには伝えたわ」
「……」
「本当は、みっちゃんが取り乱し過ぎて出て来れるような状態じゃなかったんだけど、ちょっとだけ時間をもらったの」
「………」
「だから、カナがこの時代で二人に会えるのも、多分今日が最後かしら」
「そう…」
「………」
 沈黙が流れる。

 水銀燈も、金糸雀も、それからしばらく一言も話さなかった。

84: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 00:16:39.12 ID:LHWNoF3M0
今日はストック分ここまで
次は多分、明日の夜…
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:17:34.10 ID:8Ew9DV5s0

毎回本当に凄いなぁ
明日楽しみにしてます
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:18:07.86 ID:l0FL1kFw0
>>84
ありがとう
おつかれ
期待しとく
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:18:35.16 ID:jBHw/WSL0
乙!
明日も楽しみにしてる
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:19:05.21 ID:PirftBJy0

楽しみにしてるよ
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:19:33.48 ID:jYCsLFbJ0

いなくなっちゃうなんて……
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:20:00.30 ID:mzS2xW/b0
>>84
乙。
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:24:18.97 ID:0fxrGj5VO

ローゼン死ねよ…
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:37:16.48 ID:CFsGTwL9O

クライマックスな予感…
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:37:52.60 ID:mrUOgSPo0
さて、保守作業だ。
98: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/29(木) 00:39:43.96 ID:tlVPyvy60 BE:1783522278-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) お
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:42:05.18 ID:gWO7ThGL0
追いついた
続編が出るなんて夢にも思わなかった
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:43:13.64 ID:PirftBJy0
100なら翠星石が俺の家にくる
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 00:51:58.02 ID:XPwrmCo9O
>>1乙!!地元のTSUTAYAにはローゼン無かったけどコミックスで補完してきた
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 01:07:32.37 ID:CFsGTwL9O
>>100
君は別スレでSSをはやく書くんだ
104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 01:08:50.54 ID:UtyDH8Ov0
スレタイだけで>>1とわかった
さて、最初から読むか。
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 01:18:35.52 ID:PirftBJy0
>>103
なんだ気付かれてた

保守
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 01:45:04.15 ID:oHppyk1w0
桃種先生何してはるんですか?こんな面白いんすぐ書けるんでしたら週刊にしてくださいよ
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 03:11:37.03 ID:UtyDH8Ov0
ho
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 03:15:02.11 ID:mrUOgSPo0
後は頼んだ
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 05:41:53.97 ID:HafVL+ktO
この>>1は相変わらず文才ありすぎる
これマンガでも読んでみたいな。同人誌とかで発売したら即買いに走る
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 06:52:02.14 ID:kaZGYnmUO
神キテター

また空気読まずに絵かきたかったがパソコン壊れててうpできない保守

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 13:56:40.05 ID:8pdejphR0
ho
135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 15:19:56.21 ID:GAgfyCZZ0
>「はい、剥けたわよ」

……!!
136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 15:33:34.16 ID:DGPFbiekO
>>135
テメェwwww
151: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/29(木) 17:47:46.69 ID:f60BAXgS0 BE:573275636-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) は
158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 19:54:44.55 ID:nUgnNRl50
スーパー保守
159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 19:55:04.24 ID:kaZGYnmUO
ハイパー保守
160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 20:19:50.97 ID:ILNWtKZYO
早くこないかねぇ
161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 20:32:07.67 ID:ajWqwMXZ0
そろそろ?
162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 20:46:12.06 ID:mrUOgSPo0
あの人は大体22時以降だろ
163: 荒ら島さん 2008/05/29(木) 20:50:50.09 ID:bCXcec0DO
干支が変わっても待ってる
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 21:28:48.59 ID:+nWlN+TH0

169: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 21:42:50.68 ID:LHWNoF3M0
皆保守乙!!
今から投下開始するぜ
172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 21:46:37.62 ID:mrUOgSPo0
待ってたよ
174: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:08:51.43 ID:LHWNoF3M0
「…………」
「……そろそろ、帰るわ」
 水銀燈が顔を上げる。
「目が覚めたら、真紅に宜しくと言っておいてほしいかしら」
 すっくと立ち上がる。
「……」
 窓に手を掛ける金糸雀。
「…ねえ」
 金糸雀の手が止まる。
「一つだけ相談しても、いいかしら」
 振り向く。
「真紅が今日、大泣きしてたの」
「え」
「小さな子どもみたいに」
「…」
「声を枯らしてギャーギャー泣いて」
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:09:46.25 ID:NE7pUFtEO
期待している

176: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:12:13.48 ID:LHWNoF3M0

「どうして…?」
「分からないわ。何があったのか」
「……」
「でも、きっと、このまま旅立ってしまうと、この子は後悔する」
 言いながら、鞄を見つめる水銀燈。
「私たち、次に目覚めた時には、完全に奪い合う相手になっているかもしれない」
 うつむく金糸雀。
「だから、私は、この時代に姉として出来る事を、しておきたいの」
「………」
「貴女が次女だから、相談するのよ、金糸雀」
 顔を上げる。
「教えて頂戴」
「………」
「私は、第1ドールとして、何をすべきか」

177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:15:15.54 ID:PirftBJy0
wktk
カナ主役か
178: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:15:58.63 ID:LHWNoF3M0

 金糸雀が困ったような顔になる。
「ごめんなさいね、時間がないのに」
「いいえ」
 首を振る。
 それを見て、もう一度鞄に視線を落とす。
「この子が我慢してしまうのは、カナも知ってるかしら」
「ええ」
「すぐには話してくれないかもしれない」
「……」
「ただ、カナなら…」
 水銀燈に近づき、横に座り込む。
「この子が塞ぎ込んでいる時は一緒にいてあげるわ」
「……」
「ただ、それでも走り出さないといけない時は」
 鞄を撫で始める金糸雀。
「そうね、首ねっこつかんででも放りだすかしら」
 水銀燈が目を丸くする。
「行ってきなさいって」
「………」
「悩むくらいなら、走り終えてから悩みなさいって」
「そう……」
「多分今は、そういう時だから」
 水銀燈を見やる。
「…ありがとう、金糸雀」
 水銀燈が微笑んだ。
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:20:21.91 ID:RvF2RleD0
金糸雀がお姉ちゃんしてる
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:21:25.71 ID:F1z1wUnb0
さすがドール一の頭脳派
181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:26:34.93 ID:1n6Oy0Am0
さすがドール一のデコ
182: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:27:06.97 ID:LHWNoF3M0

「………」
 明くる日、実家の二階を、車の中からジュンが見上げていた。
「次の日に挨拶回りとか…」
 やつれた表情で、ふう、とため息をつく。
「………」
 カーテンが閉め切られ、誰の影も見えない。
 ジュンはもう一度ため息をつくと、車を発進させた。

 200メートルほど進むと、信号がある。
「……」
 ブレーキを踏み、MDをかける。
交差する片側二車線の大通りの車の音が、ゴオ、ゴオ、と、遠く聞こえる。
 携帯が鳴った。
イヤホンを取り出し、パチッとはめ込む。
「はいもしもし」
『あっ、桜田さんですかー、こちら××引っ越しセンターですが』
 信号が青に変わる。
「…ちょっと待って下さい。もうすぐ停まりますんで」
 大通りを右折し、交差点にあるコンビニの駐車場で停まる。
「はい、どうぞ」
183: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:31:03.68 ID:LHWNoF3M0

『今駅前にいるんですが』
「もう着きます。あと10分くらいで」
『分かりました。脇の駐車場で待っとりますんで』
「了解です。ちなみに幾らくらいですか?ざっと」
『んー、20万くらいですね』
 ガチャッと思わず携帯を落とす。
『どうしました?』
「ああ、いえ……」
 はあ、とため息をついた。

 電話を切り、JRの駅前に向かう。
「引っ越しか…」
 ふと、真紅の顔がよぎる。
「会いに行ってやらなきゃな……」
 ぽつりと呟いた。
184: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:34:56.25 ID:LHWNoF3M0

 部屋の中。
壁際に真紅が座りこんでいる。
「落ち着いた?」
 それを見下ろす形でベッドに座る、水銀燈。
「……」
 喋らない真紅。
「何か話しなさいよぉ、もうこの時代のドールは、私たちしかいないんだから」
 真紅が顔を上げる。
「…どういう意味?」
「金糸雀とはもう会えないわ」
「……何故?」
「あの子はもうじき、眠りにつくから」
 真紅が首をかしげる。
「それは私たちも」
「……」
「お父様のお伝えよ。この時代でのアリスゲームは事実上停止」
「……」
「翠星石が眠りについた。もうこの時代でアリスが誕生する事はない」
「……」
「だったら、次の時代まで眠りにつきなさいと」
「……そう」
 うつむく真紅。
「そんなカオしてたら、貴女真っ先に脱落するでしょうねぇ」
 ふん、と鼻で笑う水銀燈。
185: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:39:11.85 ID:LHWNoF3M0

「………」
 うつむいたままの真紅。水銀燈が左手をトントンし始める。
「次に会う時は、私は容赦なくローザミスティカを奪うわよ」
 冷たい目で、真紅を見下ろす。
 ようやく真紅が顔を上げた。
「いいこと真紅、アリスゲームはまだ終わっていないのだから」
「…………」
 少し見つめた後、再び視線を落とす真紅。
 それを見て、水銀燈が深いため息をつく。
「ねえ真紅」
「………」
「教えてくれない?」
「………」
「何を悩んでいるの?」
 水銀燈がベッドを降りた。

186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:42:05.32 ID:ajWqwMXZ0
きたあああああああああああああああ
187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:45:43.60 ID:RAZ+lTCgO
わっふるわっふる
188: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:47:27.30 ID:LHWNoF3M0

「…私は」
「何?」
「別に悩んでなんかいないわ」
「は、嘘おっしゃい。だったらこないだアホ面して泣いてた貴女は何だったの?」
 水銀燈の声が一段と低くなる。
「…………」
「どうせ病室でジュンに何か言われたんでしょう?つまらない事を」
「……違う」
「馬鹿みたぁい。いちいち気にしてたら人形なんてやってらんないわよ」
 はっ、と水銀燈は吐き捨てた。
「…違うわ、ジュンを馬鹿にしないで。あの子はそんな子じゃない」
「だったら何だって言うの」
「わかったわ、正直に言うわ」
「………」
「ジュンの上司たちが来たの」
 ぴくっと水銀燈が反応する。
「趣味の悪い人形」
「………」
「ダッチワイフ」
 視線を泳がせながら、続ける真紅。
「こんな人形、名古屋には連れてくるなって」
「………」
「私が目を閉じている目の前で、そう言われたわ」
 声が震えている。
189: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/29(木) 22:48:50.57 ID:f60BAXgS0 BE:254789524-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) ひどい・・・
190: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:50:32.06 ID:LHWNoF3M0

「ジュンもそれには相槌を打たざるを得なかった」
「………」
「そうする以外にないと思うし、私はそれに関してどうこう言うつもりはない」
 水銀燈は黙っている。
「ただ…」
「…ただ?」
「やっぱり現実はそういうものなんだと」
 ぎゅっと拳を握る。
「突きつけられて、私は悲しかった」
「………」
「それだけよ…」
「………」
 しばらく沈黙が流れる。
191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:51:07.12 ID:PirftBJy0
上司しね
氏ねじゃなくてしね
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:52:20.49 ID:RvF2RleD0
ちょっと上司の所行って来るよ
193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 22:54:21.80 ID:OIWOAsaaO
水の無いプールに飛び込んでくれ上司
194: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 22:55:27.35 ID:LHWNoF3M0

「……で」
 水銀燈が口を開く。
「…これから、どうするつもり?」
 真紅を見つめる。
「…どうもしないわ」
「は?」
「ジュンは最後に、挨拶くらいはしに来るでしょうから」
 水銀燈が眉間にしわを寄せる。
「別れの挨拶して」
「……」
「おしまいよ」
 視線を下に向けたまま、真紅は呟く。
「何よそれ」
「私はそう考えているわ」
「………」
「そうあるべきだと思っているから」
「下らないわ真紅」
 両肩をつかむ水銀燈。
「そんな義務感、捨ててしまいなさいよ」
 真紅が水銀燈を見上げる。
「うざったい」
「………」
「大事な人なんでしょう、貴女にとって」
「………」
 真紅は黙ったまま、再びうつむく。
195: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/29(木) 22:57:29.58 ID:f60BAXgS0 BE:127394922-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) wktk
しかし眠すぎる
196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 23:01:38.61 ID:mzS2xW/b0
ちょっと、上司ジャンクにしてくる
197: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 23:02:11.70 ID:LHWNoF3M0

「それを何、大人ぶって」
「…別に」
「一緒にいたいんじゃないの」
「痛…」
 肩をぎゅうっとつかむ水銀燈。
「違うの」
「…やめて」
「それならみっともなく大泣きしてた貴女は」
 ぎゅっと目を瞑る真紅。
「何度もジュンの名前を呼んでた貴女は」
「……」
「一体何だったのかしら」
 真紅が震えながら、水銀燈の両手をつかもうとする。
「ジュンはこないだ交通事故に遭った」
「……」
「いつどうなるか分からない」
「…………」
「どんなに…大切にしている人だって」
 口調が荒くなる。
「いつ死んじゃうか分からない」
「痛いわ、やめて」
「死んじゃったらおしまいなのよ」
 胸ぐらをつかむ水銀燈。
「分かってるの、このくそガキ」
199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 23:05:16.32 ID:vvPkbZeH0
上司は全国500万vipperの碇を買った
200: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/29(木) 23:07:58.54 ID:f60BAXgS0 BE:382183643-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) それはない
201: ◆JtU6Ps3/ps 2008/05/29(木) 23:08:48.91 ID:LHWNoF3M0

 真紅の目がぴくっと痙攣し、水銀燈を睨む。
「…何よ、その眼」
 水銀燈が呟く。
「…何がくそガキよ」
「何ですって?」
「自分勝手だけじゃやってけないわ」
「はあ?」
 左手で、水銀燈の右腕をぎゅっとつかむ真紅。
「周りを傷つける事だってあるのよ、水銀燈」
 右腕に痛みを覚える。
「それは何かしら、私へのあてつけ?」
「私はジュンを傷つけたくない」
「………」
「一緒にいたくても」
 一瞬視線を逸らす真紅。
「…これが一番、いいと思ってるから」
「ああー、そう、そうなのぉ」
 ぱっと手を放す水銀燈。
 バランスを崩し、ゴン、と真紅が壁に頭をぶつける。
202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 23:11:22.91 ID:PirftBJy0
水銀燈の今宵もアンニュ?イ Vol.4発売中止ってどういうこったい

スレチでごめん
203: フェイト◆Fate///C26水銀燈を宇宙一愛す絶対最強愛力2008/05/29(木) 23:11:51.66 ID:f60BAXgS0 BE:1337641676-PLT(18796)
株優プチ(news4vip) >>202
総合でやれ
204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/05/29(木) 23:14:54.63 ID:tvX+iYhf0
>>202
おまえは早く続きをww

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