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兄妹SS「輝く日常」【前編】

ライトノベル新刊情報サイト「ラノベ総合案内所」が出来ました.

4: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:28:33.34 ID:CsKBVhpN0
ピピピピピピ・・・・

毎日午前7時きっかり。
毎日決まった時間に俺を起こすというお仕事を遂行してくれている相棒。
そいつにチョップを叩きこみ目を覚ます。
「はええな。もう朝かよ・・」
一人暮らしになって早2年。
独り言を言ってもたいして気にならなくなってきた。
酒のせいでガンガンと痛む頭を枕から上げて体全体を起こす。
近くに置いてあるテレビのリモコンをとり、つける。朝のニュースをやっている。
メディアコーナー(というのかな?)になり、日本のフィギュアスケートが世界で大活躍しているという記事を
綺麗な女性アナウンサーが時々かみながらしゃべっている。
それをを横目で見ながら顔を洗い、服を着る。朝食は食べない。節約のためだ、お金ないしな・・・
ネクタイをしめてスーツ姿がなんとか人様に見られても大丈夫な状態になり、時計を見ると7時20分。
「やべ・・バス出ちまう。」
あわてて忘れ物がないかを確認して玄関のドアを開ける。
5: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:29:40.16 ID:CsKBVhpN0
「いたっ!」
開いたドアが急にしゃべった。・・・じゃなくてドアの向こうに人がいた。
「はぁ?なんでこうタイミングの悪い時にここ通るかなお前は」
ドアに鍵をかけながら横を見るとそこに鼻を手で押さえている細身の女の子が尻もちをついてこちらを涙目で睨んでいた。
「う、うるさいわね!!誰があんたのタイミングなんかに合わして横切るのよ!馬鹿兄貴!」
大きな瞳を怒りで細めさせて喚く。
「・・どうでもいいがパンツ見えてるぞ」
「――――――ッ!」
一気に顔が真っ赤になる。ちょっと可愛い。
「あーあ・・うわっバスがくる!じゃな!!」
そう言って俺はすぐにまわれ右をし、後ろを見ずにそのまま駈け出した。

7: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:31:14.16 ID:CsKBVhpN0
「もう!馬鹿兄貴!!ばか!」
何かしゃべっていたのは分かったがもう俺の耳には入ってきていなかった。
なんとかギリギリでバス停から出発寸前のバスに乗り込む。
ぎゅうぎゅうとまではいかないがそれなりに混んでいるバスの中で吊革につかまりながら思う。
「はぁ?、間に合った。…そういやあいつと会ったの1週間ぶりだな。」
バスは俺の勤め先へけっこう揺れながらゆっくりと近づいていく。
揺れながら俺は久しぶりに過去の記憶の扉をノックしていた…………
8: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:32:56.12 ID:CsKBVhpN0
俺は20歳、高校を卒業したら町でも結構名前の通るY商事に奇跡の就職、今年で2年目だ。
まだまだ安月給だが独り暮らしなのでそれほど困ってはない。
なんとかやってるって感じだ。

こんな俺だが家族がいる。昔は4人家族だった。
親父、母さん、俺、そして妹だ。ただし結構家庭の事情は複雑だった。
俺は親父が見知らぬ女との間に作った息子だ。
父親と息子の二人で4年間暮らした、と言っても俺はほとんど覚えていないがいろいろと苦労したようだ。

 そして俺が4歳の時、親父は親父の同僚の紹介で母さんと再婚した。
 母さんは子持ちでそれが当時1歳だった妹だった。
9: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:35:00.97 ID:CsKBVhpN0
 俺たちは4人で楽しく過ごした。
 親父も優しかったしお袋も俺の事をとってもよくしてくれた。
 俺は妹を自分の宝物の様に大事にした。妹もよくなついてくれた。

 でも幸せな時間は長くは続かなかった。ってまぁドラマみたいな言い方だがその通りで
 俺が14歳、妹が11歳の時に親父と母さんは離婚した。
 俺は母さんと、親父は妹と暮らし始めた。 
 その際、親父、母さん、俺の3人で一家最後の家族会議が行われた。
 妹は母さんが連れてきたときまだ1歳だったから俺と血が繋がってないのを知らない。
 それを今から伝えるか伝えないかどうするかについての話し合いだ。すぐに俺が言った。
10: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:35:59.63 ID:CsKBVhpN0
「このまま知らせないほうがいいよ。」
俺は親父似、妹は母親似だ。家族として世間から怪しまれないし、妹も疑問には感じないだろう。
そして何よりも妹に他人として接してこられる事への恐れ。
そんな事を当時明確に思っていいたわけではないだろうな……でも俺はそうはっきりと親父と母さんの目をはっきり見て言った。
2人とも別に知らせなくてもちゃんと生活していけるし、という事で俺の意見に同意した。

なので今も妹は俺と血がつながっていない事を知らない
11: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:37:04.23 ID:CsKBVhpN0

俺たちは別れて生活を始めた。
親父は俺が高校を卒業するまでの4年間は生活費を出してくれるという事だったが、
その約束は3年後、俺が17、妹が14の時に破られた。

親父がリストラされたわけだ。まぁっつっても別の会社へ行って平社員に逆戻りしたって事だけどな。
当時部長までいってた親父には相当キツかったらしい。

それから親父は変わった。暴力的になった。それも俺に対してだけ
12: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:39:13.53 ID:CsKBVhpN0
近くに住んでたから親父は酒が入ると俺と母さんが住んでいるアパートまできて
「おまえがいるから俺はリストラさせられたんだよ!クソガキ!!」
と言って俺を殴った。何回もだ。
 今までされたことの無い暴力の嵐に最初戸惑うことしかできなかった俺も、次第に親父を憎む様になった。
やっていい限度を超えているのは分かっていた。
親子でもこれはやりすぎだろ?俺が何をした?出所のわからない苛立ちが俺を支配していった。
生憎親父は昔空手をしていたとかで
一般人どころか当時まだ高校生の俺には力で反抗することは無理だった。
「せめて母さんに暴力をふるうのは避けさせなきゃな」
という思いもあって、結局俺は親父にされるがままにされていた。
13: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:42:20.62 ID:CsKBVhpN0
 そんな日々が続いて1年後。
 俺がY商事に内定が決まった1週間後に、母さんが交通事故で死んだ。
 外見の怪我はかすり傷程度だったが頭の打ちどころ悪くてそのまま――――――
 一生懸命俺の為に仕事をしてくれていた母さん。
 最初病院から電話があったときは信じられなかった。
 でも病院で白い布をかけた母さんの姿を見たとたん、俺の中の何かが決壊し、
 人目も憚らず俺は病院で大声で泣いた。
 葬式に・・・親父は来なかった。
 そこで俺ははっきりと憎しみを親父に対して湧いた。
 なんで来ないんだよ!!仮にも家族だったじゃねえかよ!!
 そう思った。
15: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:45:33.44 ID:CsKBVhpN0
親父は来なかったけど妹はきた。
俺が喪主で忙しかったから受付を買って出てくれた。
俺と同様に涙を終始流していたが、葬式が終わって俺がお礼を言うと、

「うるさい!今日はお母さんのお葬式に来たの!あんたと話しに来たんじゃないのよ!馬鹿兄貴!!」

開口一番そう言った。
受付を頼んだ時は無言で頷いただけだったからその言葉に俺は固まった。

「え?・・・・・・」
「え?じゃないわよ!馬鹿兄貴!お父さんに普段暴力振るってるらしいじゃない!!」
「な、なに言って?」
「聞いてたわよ!お父さんから!!お母さんに生活費を渡しに行った時、
 いっつもあんたに殴られてたって!なんでそんなにお父さんに辛くあたってるのよ!」

 どういうことだ?生活費なんてもうずいぶん前に止まったままだし、
 殴られてるのは俺の方だ―――――ー


そこまで考えて俺は悟った。
ああ、親父は全部逆に伝えてるんだ。妹が俺の事嫌う様に俺の悪口をずっと言ってたんだな。
ってな。
17: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:47:39.91 ID:CsKBVhpN0
しばらくしゃべれなかった俺に対して
妹は今まで貯めてきた気持ちをぶつけるかの様にしゃべり続けた。

「私はあんたとお母さんと別れてからお父さんにとってもよくしてもらってた!
 お父さんは私に家事を任せて一生懸命働いてくれてるし、私も一生懸命家事をこなしてる。
 ちょっと貧乏だけどそれでも普通の生活は出来てる。……それを何!?
 あんたはお金を稼いでくれる優しいお父さんが家に来たら殴ってるんでしょ?
 何様のつもりよ!!お母さんにも何か暴力してたんじゃないでしょうね!!」
19: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:48:25.63 ID:CsKBVhpN0
ID:WQAHYGrj0
さん。ありがとう(>_<)今あなたしかいないみたいだけどなんとか頑張ります。
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 20:49:07.58 ID:Uz4Ufk5E0
俺も見てるぜ

さるさんに気をつけろよw
21: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:50:00.36 ID:CsKBVhpN0
「そんな事してた訳ないだろ!」俺も語気が荒くなる。
「いーえ!わかんないわ!!お母さんは頭の打ちどころが悪くて死んじゃったってお医者さんが言ってたけど……
 お父さんは違うと言ってた。あんたがやったんだってね!」
「な!!」
「だってそうでしょ!?普段お父さんに暴力をふるう兄貴が母さんに振るわない保障なんてなかったもの!
 その、暴力がつのって―――って考えが浮かぶるのは当り前よ!!」
「ちょっと待てよ!!」
俺は気づいたらものすごい形相でしゃべっていた。
今まで妹にこんな顔を見せた事なんてなかった。
22: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:51:02.03 ID:CsKBVhpN0
>>20
おお!下らんssですがどうぞよろしくです^^;
飽きたら全然出て行ってかまいませんので…
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 20:52:06.38 ID:WQAHYGrj0
monkey
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 20:52:40.22 ID:Uz4Ufk5E0
レス増やすとさるさんくらいやすいからそのまま投下だけしたほうが安全
25: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:53:00.56 ID:CsKBVhpN0
「ッ!」
一瞬ひるんだ妹に向ってしゃべる。
「母さんにそんなことしてたわけないだろ。」
トーンは戻して続ける。
「俺がどんだけ母さん大事にしてたかしらねえだろ……あんなに優しかった母さんだ、仲良く暮らしてたよ。」
「じゃ、じゃあなんでお父さんには暴力振るうのよ!!」
目を真っ赤に腫らして妹が叫ぶ。
「お父さんだってとっても優しいじゃない!」
違うんだ………もう昔の親父じゃないんだ俺にとっては。
ここで下手に親父の嘘をバラすと今度は親父が妹に手をだすかも知れない。
今んとこ俺だけですんでるみたいだし。
妹の傷のない白く奇麗な足を見ながら思う。
そして俺は決めた。
「あいつは別だよ。」
隠そう―――
26: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 20:56:54.03 ID:CsKBVhpN0
「ほら!!やっぱりそうだったんだ!!お父さん殴ったりして!
 そんな事していいと思ってんの!?この馬鹿兄貴!」
「ちょっとは何か別の事があるんじゃないかって思ってたけどやっぱりその通りだった!
 ひどいよ……兄貴、なんでそうなっちゃったの?」
妹の目が昔の仲が良かった俺への目に一瞬変わる。
このまま何も言わないのは俺の親父への完全敗北を意味するしな。
 妹にそう思われ続けて生活するのも嫌だ。
 俺は一応最低限妹に感づかれない様に言った。
「いろいろあるんだよ!俺と親父にも!!」
「いろいろって何よ!?」
「とにかくいろいろだ!とにかくこの事を親父に聞いてみろ!お前も殴るぞ?」
ちょっと語気を荒げて言った。

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 20:58:09.08 ID:W4rIEj9l0
終わったら
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/ane_anataga_itakara.html
みたいな感じでまとめてくれたらうれしいな
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 20:59:57.96 ID:4P6RGqVa0
じゃあ俺も見てることにするよ!
見てるけど
29: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:00:30.82 ID:CsKBVhpN0
「……………」
妹は混乱している様だった。
まぁ妹を殴る俺なんて想像もできなかったんだろう。
当然俺も本気で殴るつもりなかった。小さい頃から大切にしてきた大事な妹だ。
こういう事を言うときはたいてい冗談まじりが常だった。

でもこの時は妹を本気で怯えさせる感じで言った。

「と、とにかく!これ以上お父さんを殴らないで!!」
「…分かった。」
「あ、あと!……わ、私とももうあんまりしゃべんないで!!」
「――――ッ!?」
「い、嫌だもん!こんな馬鹿兄貴とか!最低限の事は話すけどお父さんとの事を話してくれない限り私は兄貴を嫌うから!!」
「…………」
今度は俺が混乱する番だった。親父の事を言うわけにはいかない、
という事はつまり妹とはもう普段(と言ってもたまに連絡を取るぐらいだったが)のようには話せないって事だ。
やっとそれが分かった時にはすでに妹が
「もう!馬鹿!!最悪!!!」
と言い放って走り去っていた。
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:02:25.25 ID:LbLFBopl0
小説好きから出張
31: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:03:04.40 ID:CsKBVhpN0
それから数日後、俺はY商事の上司の人から今のマンションを勧められた。
マンションの目の前にバス停があり、そこから出るバスはY商事前で必ず停まるからだ。
母さんと二人暮らしをしていたアパートより家賃も安かったのが決め手となった。
もう親父からの援助もないし母さんは死んでしまった。

自分の稼ぐお金でしか生活できねえんだ。

そういう実感はこの頃湧いてきたな。
でも後というかすぐに後悔した。
俺のマンションの部屋の隣に親父と妹が暮らしていたからだ。
母さんが死んで上司の厚意に甘えてよく考えずに契約したので周りが見えてなかった。
32: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:05:42.02 ID:CsKBVhpN0
 引っ越しの日、俺は部屋を勧めてくれた上司と一緒に荷物を運んでいた。
 その時不意に隣の部屋のドアが開いた。中から親父がパジャマ姿で出てきた。
 財布を持っている事からたばこでも買いに出かけるつもりだったのだろうな。
 俺と上司の姿を見るや否や飛びかかってきた。

 上司に…

「おい!!長谷川!!どういうつもりだテメー」
「ああ・・・君か・・」
「なんでこんな所にいやがる!!」
「我が社の新入社員君が私の勧めた部屋に越してくるというので手伝ってあげてたんだよw悪いかい?」
「こいつが・・・新入社員・・だと?」
親父が俺をギロッと睨みつける。
「そうさ。彼は高卒ながら中々優秀でね。
 まぁ大変だろうが仲良く頑張っていく事にしたんだw」
「てめぇ・・・」
「親父!失礼だろ長谷川さんに!!」
そう言ったとたん親父に殴られた。
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:07:22.50 ID:WQAHYGrj0
もんちっち
34: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:10:22.03 ID:CsKBVhpN0
「グォ!……」
「うるせえよ!俺はこいつのせいで会社クビになった様なもんなんだよ!」
「え?」
思わず長谷川さんの方を見る。
「あれ?知らなかったのかい?彼はY商事に勤めていたんだよ。
それで私の企画で彼は先方の企業の社長さんの機嫌を損ねてしまってね。
 企画が台無しになったんだ。我が社は結構な額彼の所為で損をしたんだよ。」
事実を知っておいた方がいいだろ、という感じで俺に淡々と話してくれた。
「そ、そうだったんですか。」
「あれはお前が俺に無理やり沢山のノルマを与えたからだろうが!!」
親父はすでに激昂していた。
「いや普段の君の仕事ぶりならば簡単な量だったはずだ。」
冷静に答える長谷川さん。
俺はなんか妙に居心地が悪くなって親父に言った。
「とにかく!もう俺ここで契約しちゃったから文句いうな!長谷川さんのご厚意を無駄にしたくない!!
 長谷川さん。さっさとすませちゃいましょう。」
「そうだね。私もこの後会議があるし……」
「親父はどっか行ってろ!」
そういうと俺と長谷川さんは親父を無視して作業にとりかかった。

親父はしばらく俺と長谷川さんを交互に睨みつけていたがそのうち
「――――ッケ!バーロー。」
と舌打ちをかましてどっか行った。
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:10:49.43 ID:4P6RGqVa0
前も見た内容だが
あのスレ途中で落ちたとかですか?
それともまとめに載ってないだけとか?
36: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:15:22.48 ID:CsKBVhpN0
その日の夜、インターホンが鳴った。
まだ同僚の誰にもここの住所を教えていないので鳴るわけないと油断していた俺は相当びっくりした。
ドアを開けると妹が立っていた。

「……なんだよ。」
とりあえず要件を聞く。
「なんだよ…じゃないわよ!馬鹿!!なんでここにしたの!!!」
当時は全然思わなかったが面白いぐらい顔が真っ赤だったと思う。大声で妹は叫んだ。
「ここに私達がいるって知っててきたの!?どうなの?」
「いや、上司の長谷川さんって人に紹介してもらった。」
「ッ!…は、長谷川ってあの」
妹の顔がみるみる青ざめていく。
俺はそんな妹の急激な表情の変化に戸惑いつつも答えた。
「俺の直属の上司になった人だ。なんだ、お前知ってんの?」
「……お父さんがよく話してる。」
あーなるほど、親父は長谷川さんの事を憎んでるっぽかったしな、
当然長谷川さんの事を妹に話す時も――――
「ホントにひどい人だって!!」
「はぁ…やっぱな。」
「何がよ!?」妹は再び顔を真っ赤にしながら叫ぶ。
「とにかくあの人はヤバいらしいの!おに…あ、兄貴も気をつけた方がいいって絶対!!」

そりゃあの親父から長谷川さんの事を聞けばこいつがこうなるのは分かりきってたな。
はやく誤解とかなきゃなぁ、なんて言えばいいのやら…
そんな事を考えていて妹の発言を聞いてなかった俺は
「ちょっと……聞いてる?」
という妹のドスの聞いた声で我に帰った。
38: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:16:10.14 ID:CsKBVhpN0
>>35
前者ですOTZ


というかさる規制ってなんぞ?ww
39: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:18:27.80 ID:CsKBVhpN0
「うお!ああ聞いてるよ。長谷川さんの事なら心配ない。なんか親父が逆恨みしてるだけっぽいから。お前は気にすんな。」
「でも!……」
「うるさい。もうこれでこの話は終了。長谷川さんの悪口は言うな。これ以上俺の前で彼の悪口を言うと怒るぞ!」
ちょっと強めに言うと黙った。……が、まだ何か言いたそうに唇を噛んでいる。
「とにかくもう帰れ。一応これからお隣さんだからな!我慢しろ!!
 最初ちょっとゴミの出し方とか聞くかもしれないけどそれ以外はお互いしゃべらないって事にするから。
 お前もそういう事言いに来たんだろ?分かってるよ。んじゃおやすみ!」
そう言って扉を閉めようとした。そこで妹がしゃべる。
「あ、ちょっと!」
「なんだよ?」
「い、いや……な、何でもないわよ!馬鹿兄貴!!さっさと引っ越しちゃえ!!!」
「契約したばっかだから無理に決まってんだろ。それにここ会社からちけぇし…とにかくじゃあな」
そう言って扉をしめた。
妹はそのあと少しの間扉の前につっ立っていた様だが隣の我が家に帰って行ったみたいだった。

「……ばか」
40: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:20:14.33 ID:CsKBVhpN0
―――――という過去の扉を開け、一通り見て

それから2年。ゴミの出し方も覚え、料理も覚えた。
洗濯もこなしながら俺はなんとか忙しい社会の荒波って奴にのまれているわけだな。


なんていう最後の方だけの感想を頭の中で思っていると
「次は?Y商事前。Y商事前?。お降りの方は――」
とアナウンスが流れたのでボタンを押した。
マンションからバスで15分という楽な場所に立っているY商事のビルの前
で、俺はとりあえず今日1日も頑張っかという気持になり
「おっしゃ!」と1回だけ言って背伸びをした。今日も忙しくなりそうだ。
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:21:48.08 ID:4P6RGqVa0
さる規制かかると
書き込みしようとしても

「やはりあなたは投稿しすぎです。バイバイさるさん。」
って画面に出る。
んで、ちょいと時間経たなきゃ書き込みできなくなる。
それ以上溜めてない場合は書き溜めのいい糧になるが、溜めてあるとうざいだけ。
落ちるかもしれないので保守してくれる人が居ることを願うしかない。

と、拙い説明サーセン
もうちょっと説明できる人がいればいいんだが・・・
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:23:57.27 ID:Uz4Ufk5E0
レス率だと思われる。

余計なレスが増えれば増えるほど買い比率が上がる。
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:24:18.41 ID:WQAHYGrj0
vipの場合は大体四十五分くらい待てばまた書けるようになるよね
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:26:20.29 ID:4P6RGqVa0
レス率なのか・・・
45: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:26:55.68 ID:CsKBVhpN0
会社に行くとまず自分の机に貼ってあったメモを見つけた。
「長谷川さんから呼び出しあり。会社来たら顔出せだとよb」
目黒だな、メールで知らせろ馬鹿野郎が…
そう思いながら視線を俺の机の斜め後ろに合わせると、目黒が親指を突き出して笑っていた。

「おめぇメールしろよな、こういう事は」
「いやいや!たまにはこういうのいいかなってな!アナログだよアナログ!^^
 長谷川部長もそんなに急ぎの用じゃないって言ってたしさ!!まっ!行って来いb」
全然悪気のない笑顔で答えやがった。

目黒浩二。俺とまったく同時期に同じ部署に入社してきたポジティブ野郎だ。
俺が必死に仕事をしている横でいっつもネットサーフィンをしながら笑っている変な奴で、時々だがめちゃぐちゃぶん殴りたくなる。
これで俺と同じ業績なんだから泣けてくるよな。
特徴というのか知らないがいっつも親しい仲の奴と話している時には親指を立ててGJってジェスチャーを連発してくる。
メールでも語尾に「b」と書くことが多い。
そういえばさっきのメモにも書いてあったな…1回それは病気なのか?と聞いてみたくなる。

そんな目黒の笑みとGJに見送られながら長谷川さんの所に行くと
長谷川さんはにっこりと笑って俺を別室に案内してくれた。

「まぁ座りたまえ^^今日は君に大事な話がある」

>>41
あー。なんとなくわかりました。やべえ俺かかりそうですね^^;
ちょっとペース落とします。
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:31:52.40 ID:4P6RGqVa0
んじゃまwktk
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:32:22.05 ID:Uz4Ufk5E0
3分ペースくらいなら大丈夫
48: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:37:38.51 ID:CsKBVhpN0
「は、はい。」
緊張してきた。
なんだよ目黒の野郎なにが急ぎの用じゃねえだよ。思いっきりそれっぽいだろうが……
そんな俺の心理を読まれたかは知らないがすぐに長谷川さんは言葉を続けた。
「いやね…目黒君には何も知らせない様にとりあえず君を呼ぶ様に頼んだからね。」
にこにこと笑いながら長谷川さんは続ける。
 「それで、今日君を呼び出したのは新しいプロジェクトに関しての事だ。」
「はぁ、…たしかY商事の新しい新商品のプレゼンを、隣の市のNプロダクションと一緒に行うって奴ですよね。」
数日前にそんな企画が近いうちに始動すると聞いていた。
その時聞かされていた情報を覚えている限り脳の引き出しから出して話す。
「えっと…自分たちの部署が率先してプレゼンの会場を探し、準備をするってのは聞きました。」
そこまで一気にしゃべり、長谷川さんを見ると笑っていた。
「ははっ、意外とちゃんと聞いてるじゃないか。」
「はぁ…それはまぁ上司の言葉は普段からしっかり聞きてるつもりです。」
ちょっと調子に乗ってみた。
急に長谷川さんの顔から笑みが消え、真剣な顔になったので面くらった。
49: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:44:54.33 ID:CsKBVhpN0
「ああ、そうしてくれてるとありがたいよ……でだ、
 そのプロジェクトなんだが来週の土曜日から始動という運びになった。」
「おお!そうですか!頑張りましょう!!俺もまだまだ未熟者ですが精一杯お手伝いさせていただきます。」
とりあえず俺もこのプロジェクトの事は結構耳にしていたからやる気は出る。
「ははっ君には人一倍頑張ってもらわなければな。」
「え?…どういうことですか?」
「ああ…他の奴とも話したんだが、今回の企画の責任者に君を抜擢する事に決まったんだ。」
「え?」

頭が真っ白になった。

「い、いやでも自分はまだ2年目の新人ですし、
 こういう大きなプロジェクト等に参加させてもらえるだけでもありがたいのですが…」
「何を言ってるんだ!この会社は実力主義。この2年間で君が不真面目だったという話は聞いたことがないぞ?
  他の皆にももう了承は取ってある。」
「ほ、ホントですか!?ありがとうございます!!一生懸命やらさせて頂きます!」
そう言って部屋を出た俺は久しぶりに興奮していた。
仕事で初めてプロジェクトを任された。今まで見てきたが、プロジェクトの責任者の上司達のかっこよさと言ったらなかった。
俺より2つ上の先輩が昔似たようなプロジェクトの責任者に任された時にも「早く俺もああなりてぇ」って思ったもんだ。
机に戻ると目黒が待ってましたって顔で聞いてきた。
「なな!何の話だったんだよ!!^^教えろよww」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:48:26.75 ID:WQAHYGrj0
さるるーと
52: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:51:55.18 ID:CsKBVhpN0
さっきの部屋でのやりとりを一部始終簡単に話すと
「うおおおお!マジか!!俺らと同期ではお前が初めてじゃね!?よっ!この出世街道まっしぐら男!!bb」
と自分の事の様に喜んでくれ、会社での1日が終わる頃には
同じフロアーにいる俺と同期の奴ら全員にそれを伝え、その夜飲み会まで開いてくれた。
ちょっと変な奴でもあるが根はトコトンいい奴なんだよなぁ。
飲み会から帰って部屋のドアを開ける際にそんな事を考えていたら
隣のドアが開いて妹がこっちを見ていた。手にゴミを持っている。

53: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 21:54:11.77 ID:CsKBVhpN0
「…よぉ。」
「うわっ!お酒くさ!何やってたのよ馬鹿兄貴!!」
「飲み会に決まってんだろ馬鹿妹よ♪お前こそ何やってんの。」
「ば、馬鹿とはなによ!ゴミ出しに行くのよ!!明日も早いから!」
「ああ明日も今日と同じ時間なのかぁ。また俺の部屋の前でこけてパンツ見せんじゃねえぞ^^」
「ッツ」
顔が真っ赤になる。今朝の事を思い出したらしい。
「うるさい!あんなのもう絶対にならないからアホ兄貴!!」
「まぁ明日からは俺もっと早く出るから大丈夫だって。」
陽気に言う。
「え?……なんでよ。」
「プロジェクトを任されたんだよ長谷川さんからb」
満面の笑みを浮かべる俺、目黒のマネもしてみた。
その瞬間妹の顔がみるみる曇っていく……
「あれ?どうした^^お前がいっつも馬鹿馬鹿言ってる兄貴も頑張ってんだぞ会社じゃ」
「……てよ…」
「あ?」
「やめてよ!そんなプロジェクト!辞退しなさい!!」
妹の予想外の言葉に俺は一瞬理解が遅れた。
「え?…どゆこと?」
「とにかく!まだ会社では新人の馬鹿兄貴がそんなプロジェクトまかされるなんて絶対になにかある!!
 長谷川って人が何か裏でやってんじゃないの!?」
「おいおい!まだ長谷川さんの事悪く言ってんのかよ。」
ちょっと酔いが覚めてきた。
俺がここに引っ越してきた時も言ってたぞこいつ。
いくらなんでも目の敵にしすぎだろ…


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:55:32.32 ID:4P6RGqVa0
妹欲しい><
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 21:59:56.72 ID:x5D63hOZ0
落ちたまましばらく立ってなかったから心配したぜ
56: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:02:58.93 ID:CsKBVhpN0
「あのなぁ親父に何言われたか知らないけどあの人は俺達後輩の事を考えてくれるいい人だよ。
 ここだってあの人が紹介してくれたんだ。それにな!俺の会社は実力主義だ!
 俺の2コ上の先輩も俺と同じ年齢の時にプロジェクト任されて成功収めて、今はさらにいろいろと活躍してるんだ。俺にもそういうチャンスが来たってことだよ!!」
「で、でも!」
いつの間にかゴミを通路に落とした妹が叫ぶ。
「でも!…その人はその人でしょ?」
「うるさい!いいかげんにしろ!!」
「―――――ッ」
妹がびっくりして黙り込んだすきに言う。
「いいか?俺はお前に馬鹿馬鹿言われるのはいいよ。もう慣れた。
 でもな…俺の上司の長谷川さんや先輩の事を変に言われるのは許せない!
 人はみんな努力して生きてるんだ。頑張ってる人にはそれが報われるチャンスが一杯やってくるんだよ!
 そういうチャンスが俺にもやっと回ってきたんだ。
 とにかくこれから俺は毎日全力で仕事に取り組んでやるともう決めたんだ。
 お前にとやかく言われす筋合いはない!これでこの話は終わりだ!俺は寝る。」
そう言って扉を閉めようとしたら妹が何かモジモジしていたのが見えた。
「ごめん。言い過ぎたよ、でも俺の仕事の邪魔はすんなよ?
 今のやり取りは明日になれば忘れてるだろうからお前も明日には忘れてくれてかまわない。ただ今日あと寝るまでの少しの時間は反省しなさい。」
母さんが俺が何か悪いことをして怒った後によく言ってくれた言葉を言ってみた。
勝手にこれでよし!と納得した俺はじゃあおやすみと言って扉を閉めた。

「…兄貴…騙されてるよ……」

ドアの前で妹がボソッと何か言ってた様な気がする。
59: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:11:01.30 ID:CsKBVhpN0
それから数日、俺はもう死に物狂いでプロジェクトの準備にとりかかった。
朝早く出社し、目黒や長谷川さんたちと会議を重ね、いっつも最終のバスで深夜に帰ってくるという日々が続いた。
そんな中でやっとプロジェクトのおおまかな展開の仕方というものがつかめてきた。
毎日が充実していたが、時々眩暈等も起こしたりしていたからたまに目黒達に
「おいおい大丈夫かよ?休むか?」
と言われ、
「いや、このプロジェクトが終わるまでは休まねえ!」
なんて言ってたんだか――――
まぁさすがにそれは無理で1回プロジェクトがある程度形になった際に俺は会社で倒れてしまった。それが今日だ。
 気が付くと会社の医務室でぶっ倒れていた。
医者に
「疲労がそうとう蓄積されていてそれが仕事のくぎりがついた安心感から一気に出てしまったんでしょうねぇ…
  なんでこんなになるまでほっといたんですか。まぁ明日は休みなさい。」
 とドクターストップをかけられてしまった。
 目黒にタクシーを呼んでもらってなんとか帰宅した。
「お前最近はりきりすぎだって。ははっ明日は有給で休めよ?
  長谷川さん達には俺が言っとくからbとにかく体が一番大事だからな(^?^)」
と言ってくれた目黒に感謝しつつ
マンションの前で別れを告げ、部屋の前までなんとか歩く。
61: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:21:02.49 ID:CsKBVhpN0
カギを探しなんとか鍵口にさしこむ。そこで急に眩暈が襲ってきて俺は倒れてしまった。
今度は意識はしっかりしたままだ。ドンッと扉にぶつかり横たわる。
「…くそ、ちょっとだけ座ってよ。」
そう言った途端隣の扉が勢いよく開いた。
「おとうさん帰ったの?―――――え?ど、どうしたのよ兄貴」
「あ?ああお前か…」
「お前かじゃないわよ馬鹿兄貴!何してんのって聞いてんの!!」
何故か怒っている。俺なにか怒らせる様な事言ったっけか?ははは。
「えっと…月見だ月見」
「何言ってんのよここから月見えないじゃん!いいからさっさと部屋に入れば?邪魔!!」
何も考えてない頭で言ったらしく妹の機嫌を取る事には失敗したみたいだ。
どうやらお邪魔らしいな…どくか。と思い体を何とか起こす。
まだ頭が少しぐらぐらするが何とか立ち上がった。
「………?」
妹が何か感づいたらしい。俺の顔をじっくりと見て言った。
「e?ちょ、ちょっと…もしかして調子悪いの?」
「え?いや?はは!普通だろ?ほらっ…ッ!あたたっ」
両手を広げてジェスチャーした途端足元がおぼつかなくなってよろけてしまった。
「ほ、ほら!!もぅ!ちゃんとご飯とか食べてんの!?この馬鹿兄貴!」
「ああb毎日カロリーメイト食ってるぞbソイジョイもだbbあっGABAも食ってる^^b」
「もう!馬鹿!!とにかくなんでそんなによろよろなのよ!」
「こないだ言っただろうが。プロジェクト任されたって」
「う、うん。」
急に妹がいやなものを思い出したという顔になった。
「んでよ?毎日朝から夜までお前の馬鹿兄貴は長谷川さん達とプロジェクトを成功させる為に
  日々努力をつんでいるんですよこれが^^」
わざとらしく上目づかいで答えてみる。妹の表情は硬い。

62: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:25:59.66 ID:CsKBVhpN0
「……」
「ところでなんで出てきたんだ?」
「…なんか音がしたと思ったから、お父さんが帰ってきたのかなって思って見にきただけよ。
 今日飲み会だって言ってたからふらふらになってるかも知れないって思って…それがあんただったわけよ。」
「あーなるほど。」
「とにかく!!もう寝なさい!こんなとこにいつまでもいられたら邪魔でしょうがないわ!!」
嫌われてるなぁ相変わらずwと内心苦笑いしながらなんとか部屋に入る。
ドアを閉めてもらいベットに一直線にダイブする。
横たわるともう俺の目は再び見開く事を全力で拒否する盟約を脳みそと交わした後だったらしい。

「…もう、何やってんのよ…ばか」
誰かが毛布を掛けてくれた気がしたが、次の瞬間俺はすでに夢の中へと出発していた。
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 22:27:57.07 ID:YXQBSosx0
>>1
ずっと待ってたぞ
やっと戻ってきたか、このやろう
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 22:27:59.77 ID:4P6RGqVa0
いやしかし妹欲しいね
66: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:32:15.87 ID:CsKBVhpN0
翌日、どんだけ疲れていても俺の体内時計というものはあんまり変わらない様で、
いつもとほとんど変わらない時間に起きた。
テレビをつけて洗面所まで行った所で今日は有給使えって言われてた事を思い出した。
 さっそく長谷川さんに連絡を入れると
「ああ。目黒君から話は聞いてるよ。最近無理をさせてしまった様だから今日はゆっくり休むといい。」
「はい。プロジェクト準備も大切な時期に来ているのにすいません。」
「なに、体を壊したら元も子もないだろ?ははっとにかくゆっくり休めよ」
「はい。ありがとうございます。」

電話を置く。なぜか急に
いつか妹が長谷川さんの事を親父が悪く言っていた
そう俺に言っていた事を思い出した。

あいつ…くくっ馬鹿だなぁ。長谷川さんが悪い人なわけがない。
今の電話の内容聞かせてやりたかったぜ。

そう思ってふたたびベッドに横たわる。
今日は一日自由だ。ゆっくりしてよう。
俺の中の何十億という全細胞がそう訴えてきた。

テレビをBGMに再び深い眠りに落ちて行った。

お昼のテレビ番組の始まりを告げる軽快な音楽で再び目が覚めた。
せっかくの休みだ。午後だけでも有意義に休みを満喫すっか、
そう思った俺は近所のスーパーにでかけた。最近ろくなもの食ってなかった
からなぁ。


70: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:44:40.49 ID:CsKBVhpN0
パスタが食いたくなり、その材料をカートに入れてスーパー内をうろうろしているとふと視線を感じた。

「……ん?あ!」
「こんにちはお兄さん!^^」
見ると懐かしい顔がそこにいた。
「おお!上野じゃん!久し振りだな?。2年ぶりぐらいじゃね?」

「そんなになりますか?」
笑顔でハニかむ顔がとてもかわいらしい。
「そうだよ?。まぁ母さんの葬式だったから覚えてる!間違いないってb」

上野。妹の同級生で昔ガキの頃よく家に来て遊んでいた。
その頃のせいかは知らないけど俺の事を「お兄さん」って言ってくるところは変わってない。
親父と母さんが離婚してからは高校の頃母さんの葬式に来てくれた。
妹と比べると随分しっかりものだ。今も妹とは仲がいいらしい。
正直言って妹とおんなじぐらい可愛い。

「たま?にだけど妹から聞いてたよ。えらく奇麗になってるって…その通りだなb
大人っぽくなったね…って親父くさいな。ははっ」
そう言いながらカートを押す。
71: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:45:08.26 ID:CsKBVhpN0
「そ、そうですか?お兄さんにそう言ってもらえると嬉しいです(*^^)」
「マジで?いやマジで綺麗になったって!彼氏とかいんでしょ?」
「いやぁそれがいないんですよぉ?」
うつむきながら少し声を低くして上野が答える。
「え?そなの?」
「はい。私人見知り激しくて、あんまり仲良くなれる男の人少なくって…
 あっ!でもお兄さんは別ですよ?2年ぶりだったのにすぐわかったし、ふふっ」
「うお、嬉しい事言ってくれるじゃん!^^」
「お兄さんは彼女さんとかいるんですか?」
2年も会ってないのに意外と普通にに会話できるもんだなぁ
とくだらない事を思っていたら上野さんが急にまじめな顔で聞いてきた。
「え?俺?いないよ。モテねぇし、仕事が忙しくって恋愛する時間ないし。…はは。」
「そうなんですかぁ。でもお兄さんはモテてましたって!結構みんな陰で言ってましたよ?」
「またまたぁ。さすがにそういうの疎い俺でもそれだったら一回ぐらいは感づいたんじゃね?ははっ!ないない。お世辞は嬉しいけど」

普段目黒から
「お前色恋沙汰にはめちゃくちゃ疎そうだよな?(^^♪」
と言われている俺でも流石にこんな話は社交辞令みたいなもんだって分かった。
73: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:58:48.69 ID:CsKBVhpN0
「最近あいつと仲よくやってるか?」
「はい!相変わらずです。ってそうか…
 今お兄さんあの子のとなりに住んでるからあんまり私の事聞かないんですよねぇ」
「あれ?そういやなんでここにいるの?まだお昼だろ?。サボりか?」
「あっ今日は学校お昼までなんです。なんでも午後に学校が英検の試験会場に使われるとかで。」
「あれ?じゃああいつももう帰ってるのか?」
「ああ、そうじゃないですかね?たぶん帰ってると思いますよ?何か食事でも作ってあげればどうですか?喜びますよ^^」
「うーむ。あいつ絶対断ると思うぞ。「この馬鹿兄貴!なんで私があんたの作った料理なんか食べなきゃならないのよ!」とか言って、…あはは」
ホントに2年前とほとんど変わらない感じで会話を重ねていく。

ふと、少しさみしそう上野が小声で言った。
「最近ちょっと忙しいそうですね。」
「そうだね。会社のプロジェクトまかされちゃってさ、へへ…日々奮闘してるんだよ最近の俺。」
「彼女、心配してましたよ?」
「え?まじで?」
「はい。お昼休みで一緒にいる時「あの馬鹿兄貴は最近帰りが遅いみたい。」
 とか「あのアホ兄貴毎日何時間寝てんのかしら…馬鹿みたいに働いてる。」とか言ってました。」
「へー。」
意外だった。てっきり学校に行くと俺の事なんか忘れ去って授業受けてんだろうなって思ってたからな。

「たまにはかまってあげなきゃお兄さん!」
「うーむ。今度ジュースでもおごってやるか^^」
「セコッ!…フフッ」

そんな会話をしながらレジで金を払う。

74: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 22:59:49.96 ID:CsKBVhpN0
「じゃぁまたしばらく会えないだろうけど元気でなb」
「あっ…はい。いつか飲みにでも連れてって下さい!」
「バーカ、お前酒飲めないだろ(^^♪」
「だからいつかですって!」
「アハハ。」
別れ際の会話を楽しみながらふと横を見る。
視界に入ってきたものを見て急に動悸が激しくなった。
親父が手まねきしていたのだ。
「?…どうしました?」
「い、いやなんでもない。」
「なんですか?おかしいですよ急に^^」
「と、とにかく会えてうれしかったよ。またな!」
「あっちょっと!」
呼びとめられたが無視して歩き出す。すると急に上野が腕をつかんできた。
うつむいて何か差し出している。顔がめちゃくちゃ赤い。
「え?」
「あ、あの…これ」
そうして差し出したのは小さな紙。
「メアドと番号です。」
「あ…ああ。はいはい。連絡するよ!近いうちに(^_^)v」
「はい!」
はにかんだ笑顔を浮かべて上野が笑った。





ガキ使ハジマタw
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 23:02:17.24 ID:4P6RGqVa0
ガキの使い見ながらwktkします
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 23:02:50.69 ID:WQAHYGrj0
ガキ使がなんなのか分からない俺ガイル
79: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:15:08.37 ID:CsKBVhpN0
上野と別れて親父が手まねきした方向へ向かう。
その先にはあんまり人がこない公園が1つだけあるのみで後は何もない。

公園に近づくにつれて体の中にどんどん冷水を注ぎこまれている様な感覚に陥っていた。
俺は公園の中で親父を見つけた時自分が冷や汗をかきまくっている事に気づいた。他には誰もいなかった。
「……よぉ。」
「何の用だ。」
「おいおいつめてえなぁ、くくっ親子で公園でも散歩しようって思っただけよ」
隙を作れば負けると思った俺は身構えた。
「おいおい。そんな強張んなくてもいいだろ?久々じゃねえか…へっ」
「もう俺とお前は他人みてーなもんだろクソ親父が。」
「おーおー言うようになったな。女も知らねえクソガキが。」
「うるせぇよ!もう一人で生活費を稼いで生活してんだ。プロジェクトも任されてるしグッ!!」
80: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:15:43.49 ID:CsKBVhpN0

プロジェクト…その言葉を聞いた途端親父の目の色が変わった。
一瞬で俺の間近に近づき、俺が言い終わる寸前に
親父の鋭いパンチが俺のみぞおちに直撃した。

「おいおいなめてんのかオメーは。」
「グッ…がは…」
「プロジェクトだと?お前みたいなガキがか!?どうせたいしたプロジェクトじゃねえだろうがカス」
そう言いながら倒れた俺をさらに蹴りならが続ける。
「どうせあの長谷川のクソがそそのかしてんだろ?クックック…」
「はせ、がわさんを悪く言うな。」
「あ?」 
 殴り倒したくなる程むかつく顔でにやにや笑っている親父の目を
 まっすぐに睨みつけながら俺は話す。
「あんた、妹に長谷川さんの事悪く言ってるそうじゃねえか!
 頭おかしいんじゃねえのか!?あの人は全然お前の思ってる様な人じゃグッアアア!!」
手首をひねりあげられた。死ぬほどいてえ。
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 23:19:08.90 ID:WpUd0VCWO
小説・・・?
83: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:21:08.35 ID:CsKBVhpN0
「クソガキが…おめえの言った言葉をそのまま返してやるよ。」
「ぐ…く、くそ」
手がギリギリと締めあげられていく。
それに伴う猛烈な痛みに悶絶しながらなんとか耳を傾ける。

「あいつはおめえの思ってる様な奴じゃねえ!もっと残忍な事やっちゃってんだよぉ!!…ふん、そのうち分かって後悔すればいい。」

そう言ってみぞおちにもう一発ぶち込まれた。

「ぐお…」

「せいぜい社会人ぶってろクソガキが……過労死で死ね」

そう言い残し、地面に倒れている俺を置いて親父は帰って行った。

84: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:22:14.82 ID:CsKBVhpN0
しばらくうつぶせになってた俺に声をかけてくる人がいた。
「お兄さん!だ、大丈夫ですか!?」
上野だ。
「な、なんでここにいんの?」
「す、すいません。お兄さんが住んでるマンションとは真逆の方向へ向かってたんで
 ちょっと…気になっちゃって後ついてきました。そしたら…」
目に涙を浮かべている。
「そ、そしたら…グズッ…お兄さんとおじさんが…」

「ああ、見ちゃったわけね。」
「彼女はこの事…知ってるんですか?」
「知ってたら親父と生活してねぇだろあいつは。
 あいつの前では親父は普通のいいお父さん演じてんじゃね?」
「そ、そんな…」

上野は半ば茫然としてる。
「あいつは俺に対してだけああなんだ。」

「…どうしてですか?」
訳がわからない。と顔に書いてあった。
「なんでこんな事に。」


>>82
あ!wSSでした。すいません^^;
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 23:25:36.13 ID:YXQBSosx0
この親父ムカつくわー
86: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:27:37.01 ID:CsKBVhpN0
俺はとりあえず上野に俺と親父の関係についての簡単な説明をしてやった。
親父がかつて今俺の勤めているY商事に勤めていた事。
リストラされて暴力的になった事。
妹に対してだけはいいお父さんを演じている事。
そして最近俺がY商事であるプロジェクトの責任者になった事を知っていたからそういうのに嫉妬したんじゃないかという俺の憶測も付け加えておいた。

ずっと茫然とした面持ちで話を聞いていた上野は俺が話終わると、
「そんなのおかしいです!!」
突然大声で言った。
「だってお兄さんは全然悪くないじゃないですか!」
「ハハッおれもそう思うよ。分ってるね上野は。」
「だったら!」
「でもな…親父がああなった訳がわからないから何とも俺には言えないんだよ。
  分からないんだ。ほんとに…昔はいい親父だったんだけど。」
そこまで言って思い出した。注意しとかなきゃな。
「あっそうだ。今の話は全部妹には内緒なb」
「―――――ッ!?」
驚きで上野の目が見開かれる。すぐにでも妹に伝えようと思ってたらしい。
「だってそうだろ?妹に今教えてみろ。んで親父がそれに気づいてみろ。
 今度は妹に暴力を振るってくるかもしれない。それだけは阻止しなきゃな。
 妹が親父に黙ってるって言っても態度でたぶん親父は気づくだろう。あいつ…大根役者だしな^^;」

でも、でも、とずっと言っていた上野だがなんとか俺の意見に納得してくれたらしく
「分かりました。…彼女には黙っておきます。」

そう言ってくれた。
89: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:36:59.73 ID:CsKBVhpN0
「ふ?、そうしてくれたら助かるぜ。な?に!俺もいつまでもこのままにしとくつもりもないさ。
 プロジェクトが成功したら親父とは決着をつけるよ。約束するb」

笑顔でそう答えた。じゃね、また連絡する。と言って公園から家へ帰ろうとしたらまた服をつかまれた。

「ん?…ははっ…なに?」

「…せて……いね。」

「え?」
「協力させて、下さいね?」
両目を見開いて上野が俺に言う。
「もしお父さんとの事で私に出来ることがあれば協力させて下さい。」
「そんな、これは俺の問題だし。」
「心配なんです!!」
びっくりした。こんな大声がこんなか細い体から出るとは思わない程
大きな声で上野は言った。そして、そのまま黙りこんでしまった。

90: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:37:28.65 ID:CsKBVhpN0
いろいろ混乱していてはっきり判断がつかなくなってた俺は
どう返せばこの優しい女の子が納得してくれるかという事について
簡単に言える責任感のない言葉しか思いつかなかった。

「…分かった。またやばい事になりそうだったら連絡するから」
「絶対ですよ?」
「分かった。だからお前も約束しろよ?」
「え?」
「妹には言うな。わかったな?」
ちょっと語気を強めに言っておいた。
まぁ性格上こいつは約束を破る奴じゃないのは分かり切ってたけど念には念を、だ。
「…はい。」
「よっし!んじゃな!!またいつか飯でも食おうぜ?(^_^)v」

そう言って俺は上野と別れて公園の出口へと向かった。

「……」
上野はずっと黙ったまま俺を見送っていた。

「…………おにいさん。」
91: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:37:59.64 ID:CsKBVhpN0
ちょい風呂入ってきます。
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 23:44:38.49 ID:WQAHYGrj0
いてらんらん
95: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/27(日) 23:55:27.43 ID:CsKBVhpN0
家に帰ってパスタを作って食う。
夕食用に少し残して皿に移し、ラップに包む。そしてそれを冷蔵庫に入れた瞬間に

「うおっいて!」

急に頭痛が襲った。とんでもなく痛い。
まるでいきなり後ろからバットで殴打されたみたいだった。
でもなぜかすぐに痛みは引いた。

「いてて…え?あり?…なんだったんだ?」

これはプロジェクトが終わったら病院に直行せねばなるまいの。
とじじい口調で独り言を言ってベッドに寝転ぶ。すぐに眠気は襲ってきた。


「…てよ…起きろってば!馬鹿兄貴!」
「ん…うーんあと5分…」
「なにお約束言ってるの!とにかく起きて!」

眠い目を何とかこじ開けると目の前になんと妹が立っていた。
あれ?なんでここにいるんだ?俺の部屋だよな…


何人か(恐らく多くて5人ぐらい)の方々。本当にありがとうございます。
こんなクソ小説を読んでくださって(>_<)今日はもう少し続かせて頂きます。
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 23:58:04.96 ID:WQAHYGrj0
一匹レスしたらその影に三十匹いるのがvipperだよ
うそ
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/27(日) 23:58:50.78 ID:XANX82WY0
姉弟に『男が泣くのは財布を落とした時と母親が死んだ時だけだ』って台詞があって吹いた
テラYU-NOwwwww
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:00:04.24 ID:m5cPnN73O
本当にやってるw

頑張れw
99: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:00:32.16 ID:73p1nU2P0
「文句言いに来たらぐーすか寝てるからムカついた!」
「……んで叩き起こしたと。」
怒り気味にぶんぶん首を縦にふっている。

「俺今日休みだったんだよ。だから寝てた。
 お前に文句言われる様な事はなに一つした覚えはないけど?」
「お父さんには?」

あー。あのクソ野郎が…言いやがったな。

一気に今日何があったのか思い出した。
「どうなのよ!?」
怒気をあげ、俺に詰め寄ってくる妹は心なしかちょっとしょんぼりしている気がした。

「お前こそどうした?元気ないな。お腹でも減ってんのか…あっ冷蔵庫の中に昼に作ったパスタあるぞ^^」

「いらない!話を逸らそうったってそうはいかないんだから!」
あーあ、どうせまた逆の事言ってんだろうなぁ。くそ親父が…

二つの大きな瞳を凛と光らせて俺を凝視する妹。
どうやらまじめに言わないとダメらしい。


まじめに…嘘つかなきゃな。
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:05:43.82 ID:FmL6Rf7L0
だめだ、眠い。でも、明日も残ってるとは限らないしな…起きるか…
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:06:11.80 ID:nj+eUEYb0
ふぁいとー
102: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:07:54.97 ID:73p1nU2P0
「親父はなんて言ってた?」

真剣な顔で聞いてみる。まずは向こうがどう出てきたかだ。

「今日お昼にスーパーの近くで兄貴を見かけたから声かけたら公園に来いって言われて、
 行ったらボコボコに殴られそうになったって!」
怒りの形相で妹が罵るように言う。

ふぅ?。まぁ相変わらずまったく反対の事言ってくれちゃってんなあのクソ野郎が。

心の中の落胆を表情にも声にも出さない様に注意しながら質問を続ける。


103: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:08:34.40 ID:73p1nU2P0
「それで?俺になにを言いにきたんだ?」
「!ッ否定しないの!?」
「お前が判断しろ。」

頭に?マークを沢山浮かべたまま妹が固まった。

「ど、どういう事よ!?否定しないって事はそういう事じゃないの!
 ……なんで!?なんでまたこんな事するの!なんでよ!!」

「前にも言っただろ?これは俺と親父の問題だ。いろいろあんだよ。」
「なんで私には教えてくれないのよ!!わ、私だって家族の一員でしょ!?
 ずっと隠されてるなんて嫌だ!教えて!」

……教えるわけにはいかない。今までの長年の苦労が水の泡だ。

「お前には関係ない。」

パンッ!

俺の頬が妹のビンタを浴びた。
生まれて初めての経験に戸惑う俺をしり目に妹は一言だけ小声で言った。


105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:13:16.48 ID:dBUZTyLmO
妹死ねよ
親父も死ね


でもこのままだと脳内出血で兄が…
106: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:14:02.89 ID:73p1nU2P0
「あんたは…私の兄貴でしょ?…つまらない事隠してるじゃないわよ。」

俺が黙っているのをしばらくじっと見ていた妹は最後に
「馬鹿!もう!…馬鹿兄貴!!」

そう言ってドアを思いっきり閉めて出て行った。泣いていた。

…これで、いいんだ。


妹との溝が最悪の状態まで深まってから、俺は仕事によりいっそう専念した。
そうしないと何か色々と考えてしまいそうだったからだ。

プロジェクトも終盤にさしかかり、結構会社の幹部の人たちとも話し合いの機会が増えた。
みんなで机の上で計画書とにらめっこしながら物事を話し合っていると
計画がどんどん着実に前進しているという実感が湧いて、モチベーションの向上に最適だった。

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:14:28.08 ID:oIsDdMei0
>>1
ってかおたくは誤解で男傷付けた女の後悔とか足りない気がする
もうちょっとクソビッチには苦しんでもらいたい
ってことで今回はバッドエンド希望
108: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:14:39.30 ID:73p1nU2P0
そんなある日、その日のノルマが終わり家に帰る準備をしていると、
目黒が普段の陽気な顔からは想像もつかない顔で俺に話しかけてきた。

「お、おい!!大変だ!!」
「ど、どうした?昨日渡した見積もり書の間違いなら直したぞ?」
「そういう大変じゃねーよ^^」
そこで普段の顔に戻る。
なんだこいつ?そう思いながら黙っているといきなりとんでもない事を言い出した。
「今日!いまから飲むぞ!」
「は?」
「いつもの居酒屋で!」
「いやまぁ…別に今日はもう終わったからいいよ?」
「社長とだ!!!!!」

「…へ?」


109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:17:35.90 ID:uOVwncSw0
社長と聞いて
110: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:18:55.85 ID:73p1nU2P0
「だ、か、ら!今から俺とお前と社長の三人で飲むって言ってんの!
 社長がなんかお前と話したいらしい!!んで俺が今それの言伝を頼まれたんだけど、
 俺もお前と親しい同僚だからきなさい!とか言われてさ!!」

「え、ええええええええ!??」
「うおおわあお、お、俺どうしよう…なんもお土産とかねえよ!」
「馬鹿野郎!^^どんだけ動揺してんだよお前は!旅行行ってたんじゃないんだからよ。
 とにかく10分後に会社の1Fのロビーに集合だ!社長をお迎えすんだよ!b」

目黒はもういつもの調子だったが俺はそれどころじゃない位混乱していた。
とりあえず今日ちゃんとした服着てるかな?と思い近くの鏡を見ると、
まぬけ面の一人のさえない男がそこにいた。
最近忙しくて全然服はしわくちゃだらけだ。髭の処理も全然してなかったから
ちょっと、まずい顔になってるかもしれなかった。
俺はそいつに向って叫んでいた。

「おいいいいい!!おめえヤバいんじゃね!???」
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:20:24.54 ID:FmL6Rf7L0
糞!目が痛い!でも見たい!
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:23:11.18 ID:uOVwncSw0
月曜日だけどwktk
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:25:18.53 ID:nj+eUEYb0
月曜日など知ったことじゃない
114: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:25:23.33 ID:73p1nU2P0
社長との居酒屋での事はもうあんまり思い出したくない。
まぁ目黒がだいたい俺と社長の話のつなぎ役として大いに話してくれたからそれだけは良かった。今度奮発して回転寿司でもおごろうと思う。
結論を書くと社長はとにかく俺に
「君には期待しているよ」
と言いたかったらしい。

 俺達行きつけの居酒屋「佐藤の煮付け」で最初の頃はプロジェクトの進行具合を
俺と目黒が一生懸命説明するのを、うんうん言いながら酒をガブ飲みしていた社長だったが、酔いが回ったらもう普通のおっさんだった。
彼女の有無。あっちの有無などなど、会社を動かしている人間とは思えない程下品な事を平気で聞いてくる社長に
俺たちは戸惑いつつも少しずつノリを合わせて行った。

んでまぁ2時間ぐらいそういう話(最後の方はほとんど社長の奥さん自慢だったけど)で盛り上がった後、俺達は社長に丁寧に
「もうそろそろ終電がなくなるので出来ればそろそろお暇させていただいてもよろしいでございますでしょうか?」
なんていう普段長谷川さんにも滅多に言わない様な変な丁寧語を長々と言いながら帰ろうとした。
 するとタクシー代なるものを渡して下さりながら一言。
「今日は楽しかった。君たちがプロジェクトにとても精力的に取り組んでいることがよくわかったよ^^
私としても新入社員同様の君たちが,ここまでの働きをしている事実を確認できて本当に嬉しい!
その調子で頑張ってくれたまえ!君たちには期待しているよ^^」
と仰って下さったわけだ。
とりあえず俺と目黒の名前は覚えてくれたらしかったので良かったなぁ。あはは
と二人で笑い合いながら俺達はタクシーで帰った。
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:27:02.83 ID:FnX5GhDj0
追いついた

それがどーしたアホだよ♪
116: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:31:11.01 ID:73p1nU2P0
その後も、日々が順調に過ぎていくと過信していた俺達を
突然とんでもない事態が襲った。長谷川さんが倒れたんだ。

いつものように会議室で、プロジェクトの最終段階の調整の打ちあわせを行っていた俺達は
長谷川さんが突然椅子から崩れ落ちる様に倒れたのを見て本当にびっくりした。
「だ、大丈夫ですか!?長谷川さん!しっかりしてください!!」
「おい!救急車よべ!119番だ!」
会社と提携している病院の救急車がすぐに長谷川さんを運び出した。
俺たちはとりあえず会議を中止し、
各自自分で出来る仕事だけを片付ける事にした。
みんないきなりの上司の一大事に動揺しっぱなしだった。
当然俺もろくに仕事に手がつかずに一日を過ごした。


117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:31:28.20 ID:FmL6Rf7L0
リタイア…お休み。
118: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:31:54.10 ID:73p1nU2P0
それから俺は毎日仕事終りに長谷川さんの病室へ足を運んだ。
意識は戻ったけど当分仕事はできないらしく毎日病室にくる俺に向って
ある日、
「君に…私の分の仕事を上乗せ等はできないかね?」
と言ってきた。
俺は責任者だ。
何とか今の俺のノルマからすれば残業とか泊まり込みとかすればなんとかギリギリでいけそうか……
長谷川さんには本当にお世話になってるしな。
俺の頑張りで少しでも恩が返せるんなら……。
長谷川さんの申し訳なさそうに頼みこむ顔を見ると、途端にそんな思いがおれの中に溢れてきた。
気がついた時には
「わかりました。なんとかしますので長谷川さんは休んでいてください。」
そう言っていた。





残酷な現実が俺を待ち構えていることも知らずに―――――――





120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:34:46.31 ID:yEmgD0ry0
まだいけるッ・・・!
124: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:44:44.54 ID:73p1nU2P0
それからというもの俺の仕事は本当にハードになった。
何せプロジェクトの最終工程でミス出来ない作業を
毎日ほぼ寝ない勢いでこなさなきゃならなくなったからな。
目黒とかも手伝ってはくれたんだが、この頃の俺は責任者が担当しなければどうしようもない仕事
を山ほど抱えていたわけで、雑用ぐらいしか手伝ってもらえなかった。
本当にいい同僚を持ったなぁと目黒には本当に感謝していたが、
俺の仕事が終わっても減らされているとはいえ、長谷川さんが担当するはずの仕事もしなければならなかった
俺は結局の所目黒の協力があってもはほぼ毎日朝帰りの毎日という状況がずっと続いた。
妹とも会えていなかった。

 3日連続家に帰らずに仕事をこなし、土曜日。
家で仮眠を取ろうと朝戻ってきた時に久しぶりに妹とあった。
 俺が部屋の前に立ってドアに鍵を差し込んだ時に、
ちょうど隣の部屋からミニスカートの姿の妹が現れた。

125: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 00:45:09.29 ID:73p1nU2P0
「―――ッ!兄貴!!」
「よぉ…久しぶりだな。今から学校か?」
「違うわよ。今日は土曜日でしょ。学校休みだよ。」
「あっ今日土曜日だっけ。」
ははっ、いつか会った時とはえらい違う雰囲気だっただろな…俺。
妹は珍しく心配そうな顔をして
「目の下、すごいクマが出来てる。兄貴、大丈夫なの?」
俺の目をまっすぐ見て言った。
「ははっなんとかなるんじゃね?もうすぐプロジェクトの準備も整うから……な」
「で、でもなんかホントに顔が青白いし、寝てないんじゃないの?」
「あ、ああ。3日ぐらい…」
「3日って!なんで寝ないのよこの馬鹿!!しぬよ?そんな事してると、過労死で!」
「まぁ…なんとかなんじゃね?俺は責任者だからな。大丈夫だb」
無理して笑顔を作るがすぐにバレて
「理由になってないわよ!兄貴のそんな馬鹿みたいに弱ってるの初めて見た!」
言いたいこと言ってくれるぜ。そう言おうとした。言ったつもりだった。

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:48:11.28 ID:FnX5GhDj0
ho
↑猫がしっぽをたてている感じ
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:54:22.83 ID:nj+eUEYb0
>>126
頑張って見えるようにしようとしたら目が痛くなった
129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 00:59:28.54 ID:uOVwncSw0
ちくしょう見れば見る程妹欲しくなる
130: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 01:00:48.67 ID:73p1nU2P0
「……ぐう!?………お…あ……がっあああ!!」

ドンッ

「――!あ、兄貴!?ど、どうしたの!?
痛い痛い痛い痛い痛い!!!!

「し、しっかりしなさいよ!!兄貴!…ね、ねぇ!ちょ、ちょっと!!」

頭の中が割れるように痛い。

「兄貴!!どうしたの!!ねぇ…冗談はやめてよ!頭が痛いの!?
 ちょっと!しっかりしてよ!!―――――ッ!兄貴!」

妹が何か言っているのはなんとか分かったが
頭の激痛のせいでなにも理解できない。
俺は……倒れてそのまま、意識を失った。



131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 01:02:42.48 ID:yEmgD0ry0
これは平行世界と繋がったか!?
132: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 01:03:04.97 ID:73p1nU2P0
俺が再び目を覚ました時は病院の中だった。
「…ん、うーん?」
「―――――!!あ!兄貴!起きたのね!!はぁ……良かった。」
「あっ、ああ。おす。」
「おすじゃないわよ!!もう!心配したのよ!?」
まず目に飛び込んできたのは妹の安堵の表情だった。一応心配してくれてたらしいので少し嬉しく思った。
そう思った後現在の状況整理に移る。
えーっと、俺は確か、土曜日の朝に玄関で倒れて…それから…
――――――――ッ!!
「!!おい!あれから何日たった!」
ベッドからガバっと起き上がって妹に尋ねる。
「え?いきなり何言い出すの?」
「俺が倒れてから何日たったってきいてんだ!!」
「え、えっと…3週間とちょっとだけど」
―――――――――――――!!ッ
プロジェクトは…もう終わっていた。
「ど、どうしたのよ!?」
次の瞬間俺はもうベッドから無理やり起きようともがいていた。
それを押さえながら妹が叫ぶ。
「もう!なにやってんのよ!!あんた脳出血で倒れたのよ!?
 2回ぐらい手術して相当大変だったんだから!この私があれほど心配してあげてたってのに、
 も、もう動こうとするなんてどういう事!?この馬鹿あに・・」
「うるせぇ!!!」
「ひゃ!」
133: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 01:08:10.78 ID:73p1nU2P0
妹の言うことは全部理解できて正直感謝していた。
しかし今はそれどころではない。一刻も早く今プロジェクトがどうなったのかを知りたい。
「な、何よ!?プロジェクトの事そんなに気になるの?」
「当たり前だ!!!」
「―――――!」
「あ、あたしは…………あたしはあんたの体の方が心配なのよ!!」
出口の方ばかり見てもがいて会話していた俺は目を妹に映す。

え?
現状を知りたくてしょうがない俺の焦りがその表情を見た瞬間一瞬にして消え去った。

妹は……泣いていた。

「あ、あんたみたいなどうしようもない馬鹿兄貴でも!
 一応家族!なんだから心配したのよ!?死んじゃうんじゃないかって思ったわ!何回も!
 お医者さんも手術するたびに万が一の為に覚悟しておいてくださいとか言うし!!
 毎日夜もろくに、ね、寝られなかったわ!
 これ以上まだ心配させる気なの!?付き合ってられないわ!!も、もう・・・ばかあ!!!」

頬に涙を伝わせながら必死に叫ぶ様に言った妹を見て
一瞬昔の仲の良かった頃に戻った気がした。
不思議と心も落ち着いてきた。
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 01:08:36.85 ID:dBUZTyLmO
あああああ!!!!!
135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 01:09:30.47 ID:uOVwncSw0
こ、これは・・・
137: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 01:13:52.39 ID:73p1nU2P0
「………わるかった。ごめん」
「……………」
「そんなに心配してくれてるとは思わなかった。妹の気持もわかんない様じゃ兄貴失格だな。」
「……う…うう」
「悪かった。ほんとにごめん。
 でも仕事の事で俺が一応頑張ってたっぽいのは知ってるだろ?責任者だからな。
 そのプロジェクトがどうなったかは一刻も早く知りたいんだ。わかってくれ…」

「……………わよ。」
「え?」
「わ、分かったわよ!って言ったの!さっさと確認してきなさい!!
 電話でもすればいいじゃない会社の人に!廊下にでて左にまっすぐ行けば電話あるから!」
妹はもういつもの聞きなれた調子でしゃべっていた。
そう言っている妹は俺をここから動かしたくはないという気持ちと、
俺の言い分を理解したから行かせてあげたいという気持ちが交錯していたようだがどうやら後者が勝ってくれたようだ。

「ああ、ありがとう。」
そう言って何とかベッドから起き上がる。
しかし思うように歩けない。ずっと寝たきりだったから体がなまってんだな。
そう思っていたら信じられないことが起きた。

「……んしょ、ほら!行くわよ。ゆっくりでいいから」
妹が俺に肩を貸してくれたのだ。


138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 01:14:42.30 ID:yEmgD0ry0
どっかに妹落ちてねぇかな・・・
139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 01:16:49.81 ID:FnX5GhDj0
昨日妹拾ったけど交番に届けました
140: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 01:17:10.71 ID:73p1nU2P0
「あ、おい。重いだろ?いいよ。自分でなんとか歩けるし。」
そう遠慮がちに言うと
「いいから!!」
とものすごい形相で怒鳴られた。意地でも手伝う気らしい。

観念して素直に体を預ける。まぁほんの少しだが

「耐えられなかったら言うんだぞ?」
「……わかってるよ。」

廊下を無言で歩きながら妹の方を見る。
顔を真っ赤にして少しうつむいているがしっかりと歩いてくれている。
体重かけすぎたか?そう心配して
「ごめん、ちょっと重いよな俺、お前女だし。」
「………」
そう言うと少し首を振り、
「さ、さっさと行くわよ。あそこにあるでしょ。」
と言ってきた。
なんとか電話の前に来て妹にお礼を言って目黒に電話をかける。
141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 01:20:46.77 ID:dBUZTyLmO
医学部の俺から言わせてもらえば、脳内出血で二週間意識なしの直後に後遺症も無い、すぐに動ける・喋れるって事がスゴスwwwww
142: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 01:23:09.01 ID:73p1nU2P0
>>141
^^;
スマソwww
確かにwwwでも兄貴動けなくなったら話止まるんでwすいません。
143: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 01:31:32.36 ID:73p1nU2P0
「・・・はい、もしもし」
「ああ目黒か?俺だ。」
「!!おお!目を覚ましたのか!!」
目黒のテンションが異常に上がったのが声から分かった。
「ああ、ついさっき意識が戻った。」
「き、記憶喪失とかにはなってないか!?俺の事覚えてるか?」
「そういう事にはなってないな。はは、現にこうしてお前に電話してるだろ?」
久し振りに笑った気がする。でも目黒は真剣に話し続ける。
「いや!お前は寝てたから知らないだろうが医者はそういう可能性も言ってたんだぜ!?
 後左半身にマヒが残るかもしれないとかも言ってた!手術も2回したしな。」
そういえば脳出血だったな。そういう事にも当然なってもおかしくなかったわけだけど
…とりあえず今は全部動くな。
手足を動かしてみながら話し続ける。
「ああ、さっき妹から聞いたよ。」
「妹さんいたのか」
「ああ、いまも隣にいる。俺の事心配してくれてたらしい」
そう言って妹の方を見ると目があった。
その瞬間すぐに下の方を向いてしまった。顔が赤い。なんだ?
「そりゃそうだろうな。お前!大変だったんだぞ?俺達がお前の事聞いて病院についた時の
 妹さんの様子見せてやりたかったぜ。妹さん一人でずっと泣き叫んでたんだから。
「兄貴を助けて下さい!お願いします。たった一人の兄貴なんです!」って医者につっかかってな。」
「嘘だろ?」
「ホントさ!俺達がなだめるの大変だったんだから。手術中もずっと手あわせてお前の無事を祈ってたよ。」
正直考えてもいなかった。
当然妹には嫌われてるって思ってたが、話を聞く限りには相当心配してくれたらしい。
嬉しかったが、なんか妹にこの話を聞くと居心地が悪くなりそうなので言わないでおこう。

そう思って俺は目黒と話し続ける。

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/28(月) 01:35:52.30 ID:uOVwncSw0
今回の人生は失敗だった
来世の俺に妹がいることを信じて
首吊りの挨拶とさせていただきます
145: 1◆nvHRXDRbXY 2008/04/28(月) 01:40:59.73 ID:73p1nU2P0
「それよりもだ。」
俺は本題に入る…聞かなくちゃな。
「プロジェクト……終わったな。」
「…あ、ああ。」
電話越しに目黒がうろたえている。
「…どうなったんだ?」

聞くのが恐ろしいが単刀直入に聞いた。


帰ってきた答えに俺の周りの時間はすべて一時停止した。


「あ、ああ…俺たちもお前の分まで必死に頑張ったんだがな。
 準備があと一歩のところで間に合わなかったんだ。」





「プロジェクトは…失敗したよ。」

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